3月。
こっちはなんだかんだでまだ寒いけど、そっちはもうそろそろ春の足音が聞こえちゃってたりするのかな。また3月がやって来たね。
本日、THA BLUE HERB「スーパーヒーロー」のMVを発表しました。
この曲は2019年発売の5枚目のアルバム「THA BLUE HERB」に入ってる曲です。知らなかった人はまずはMVを観てもらってからこっちを読んでください。
2011年3月11日のあの震災後に動き出した音楽家、特にパンクス達のボランティア活動にインスパイアされて書いた曲でして、ただ、その萌芽は1995年の
阪神淡路大震災に既にあったんですが、俺も微力ですが実際に色んな形で参加させてもらったりしたのは所謂311以降で、それを引っ張ってる、支えてる、
色んな人の色んな役割があって、そこに大いに触発された曲です。そしてそれは311の後だけじゃなく、そう、これが何より重要なんですが、以降も列島を
襲った自然災害においても、その動き、経験、繋がりは途絶える事なく伝播していって、今年1月1日に起きた能登半島地震におけるボランティア活動にも
繋がってる。誰が最初にやったとか、そこを広げたいわけじゃありません。今回の震災後にも見受けられたように、ボランティアそのものを揶揄したりする
人がいたり、実際に現地の要望と活動する側の想いに乖離が生じた事もあったらしかったり、何せ有事なので、難しい事案であるのは俺も認識しています。
誰が正しくて、誰が、とかをジャッジする力は俺にはありませんし、その気もありません。俺は、ただ、そういう動きの先頭を行った、今も行ってる、その
人達がいたから、今日もいるから、離れた場所に住む俺にも届けられたお金や物資があった。そこへの感謝と敬意を俺なりに伝えたかっただけです。MVを
撮影したのは2020年秋で、もうずっと前に編集も終えてはいました。でも、俺も前述に似た類の誤解を恐れもした。そこで歌われている方々の活動に迷惑を
かける事を最も恐れ、そして時だけが流れた。更に、この曲自体の発表からも時が流れていった中で、その間に変わった事、と言うか俺が新たに知った事も
ありました。曲内「同じ時間バトルなんかが流行る。ヒップホップが恥ずかしくなる時がある」。このライン。当時俺が感じた通りただ歌ってるんですが、
(バトルに対する俺の見解はここでは置いといて)確かに俺は5年前は知らなかった。ヒップホップでも、バトルやってる人でも、ボランティアに参加したり
炊き出しや色んな動きをしてる人達がいるかもしれないという想像力が足りなかった。きっといたと思うんです。そして今の俺は知ってる。動いてる人は
大勢いる。ヒップホップにも、バトルやってる人にも。その辺の現実とのズレもこのMVの発表を躊躇していた理由でした。でも、でもね、誰もが安らいで
いるはずの元旦に能登半島地震が起きて、苦境に陥った人達がいて、そして実際に体をそこに運び、奮闘している人達の姿を見て聞いて、ここしかないと、
俺にも恐れや躊躇を越えるべき時が来たと腹を括った。そしてこのタイミングでの公開を決めました。今日動いてる、全てのスーパーヒーローに捧げます。
MV公開による収益は全て曲内でも名を挙げさせてもらってる幡ヶ谷再生大学復興再生部に寄付します。
THA BLUE HERBプロデュースによるKMCのアルバム。タイトルが決定しました。「I’M A FISHERMAN’S SON... POINT OF NO RETURN」。
漁師の息子、KMC。その航海。制作作業はまもなく全て終えます。終えたらいよいよ船出です。先行曲「JUST DO IT」のMVが公開中ですが、まだあくまで
先行曲です。ただ、ここは先に言っとかなくてはならない、己の立ち位置、そこからの光景、心情、これ等をはっきりさせておかなくてはならない。そこを
経た上でのアルバム。客演なし。全てKMCの世界。それはもちろん上昇への渇望だけではありません。MC1匹、その生い立ちから濃厚な物語は始まります。
アルバムはCD、ダウンロードで4月17日(水)発売。CDはインスト盤付き計2枚組の限定盤(4,400円税込)と、通常盤(3,300円税込)の2種。俺的にはO.N.Oの
ビートもマジでハンパないので当然限定盤をオススメします。超お得です。どちらも歌詞ブックレット付き。更にCD購入者のみ初回特典で未収録曲のCDが
付きます。これはアルバム収録曲のリミックスで、ラッパー3人でのマイクリレー。KMC feat.でまずは俺、ILL-BOSSTINO。そして、もう1人は、LIBRO!
4月8日(月)からここのオンラインショップで先行通販開始。上記の初回特典CDも付きます。更に通販特典でステッカーも付けます。よろしくお願いします。
トラックリストの詳細は来月ここで。
ここからはライブレポートを。写真はこちらから。
本八幡。今年のライブ行脚はここから。箱はROUTE FOURTEEN。2回目。前回と同様、ぽんの主催するWALK THIS WAY。しかも今年10周年イヤーで、その
1回目のパーティー。対バンはOVER ARM THROW。前売りソールドアウト。長い道のり辿って札幌から着きました。結構寒い。関東の冬って札幌とは質が
違ってて、これもこれで厳しさはあるね。冷たい雨が降ってる中を集まってくれたお客。まずはOVER ARM THROWが熱く焚き付けてくれた。おかげで俺も
スイッチ入った。からの俺等。熱量重視、目を見て話す接近戦。75分予定が90分。皆が初っ端の登場から上げてくれて、箱の後ろのどんつきまでずっと居て
くれて、俺も全快でやれました。今年の1発目がここで良かった。ありがとうございました。ぽんお疲れさん!打ち上げも楽しかったね~。色々ゴチでした。
渋谷。長いこと色んなとこでやってきたこの街ですが、今回の舞台はこれまた初めての箱、CYCLONEでのA Ray of Hope。対バン勢も初対面。俺はムード的に
ただ事じゃ終わらない雰囲気をリハから感じてたのね。そしてその予感は大当たりでした。ビビっちゃ混ぜるな危険で終わる3組をチョイスして、そいつ等に
賭けた主催ゑりの勝ち。俺等も大いに巻き込まれ、前後不覚予定調和なしの崖っぷちで大立ち回り。最後はお客共々皆で見事に勝ち切った。たまに起こる。
あちこち若さが圧倒的に弾けまくり、初期衝動が終始どこ切り取っても炎上してて、いつもの俺等のライブもまたフレッシュに響いてくれた。あの夜を経た
から、なんて後々振り返る事が俺にも居合わせた誰かにもきっとあるような気がする。そんな夜。そんな体験。ありがとうございました。ゑりお疲れさん!
春に向けてあちこちライブ決まってきてます。俺等、今が最高潮なんで。こっから混ざってきてもぜーんぜん遅くないんで。ご参加よろしくお願いします。
1曲贈ろう。
ILL-B