ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.11

11月。

今は東京から札幌への飛行機の中です。

この空を俺は一体今日まで何度往復したのだろうか。沈む夕日を左手に、栄光の凱旋だ。俺はやり遂げた。いつもそう思っていたが、今回も俺はやり遂げた。

10月29日、東京日比谷野外大音楽堂にて、THA BLUE HERB結成20周年ライブ、過酷極まる条件でしたが、無事に完遂しました。ありがとうございました。

昨年の10月の抽選当選以来、きっちり1年間、この日のために生きてきた。無論、その間もライブはあったし、制作もあったけど、頭の中には常にこの日への
想いがあった。夜、眠れずにその事を考えていた事も数えきれない。どんな日にしたいか、そのためには何をすれば良いか、そればかり考えていた。ライブの
選曲や進行はもちろんだけど、正直、俺等はただライブをやるだけではない自主制作稼業なので、準備しなくてはならない事が山積みで、更にその殆どが初めて
の事だった。だから1年かけて備えてきた。宣伝、発券、音響、照明、物販、運営…。これまでもデカいヤマならいくつも乗り越えてきた。この20年、野音より
大きいキャパで何度もライブはやってきた。でも、今回のように全てを主催して、全てに責任を持ってやるのは初めてだった。あの規模のライブ、いつもなら
言われた時間に会場に行って、準備して、ライブをやって、自分の持ち時間が終わった後は気楽に酒を呑んで遊んでた。でも今回は最初から最後まで、1年前の
抽選当選の瞬間から、ライブ翌朝の打ち上げ後の見送り、そして掃除までを自分達で責任持ってやり遂げなくてはならない。事の重大さにワクワクしていた。

夏過ぎくらいからライブセットを考え始めた。そこにいた人なら解ってると思うけど、普段やらない曲、それどころか1度もやった事がない曲も、歌詞カードを
引っ張り出してきて、少しずつ、それこそ1日ワンバースずつ頭の中にインプットしていった。イントロがかかって皆が一様に驚く顔を想像しながら。今回程、
皆を楽しませたいという気持ちに徹してライブを準備した事はなかったかもしれない。エゴはどこにもなかった。この20年に渡るサポートへの恩返し、言葉に
すると簡単だけど、とにかく来てくれた人に楽しんでほしい、それだけだった。先にも言った、自分の持ち時間だけってワケじゃなくて、2017年10月29日
そのものを楽しんでほしいと思っていたんだ。ライブは最初から3時間やるつもりだった。DYEとやりたい曲を出していって、並べて、鳴らして、組み替えて、
また鳴らしてっていう感じで、9月の中旬からリハを始めた。でも、3時間には収まらなくて、多くの曲を落とした。俺等の本音では3時間では足りなかったよ。
でも、それらを一定のクオリティで通して鳴らす事、終わってからの会場の撤収時間を考慮すると、3時間がベストだった。そんな感じでDYEと練習してた。

興行的なリスクと言えば、やはりチケットだった。俺等は流行の最先端に位置しているわけじゃないし、どこかの企業が公演を後押ししてくれるわけじゃない。
だからそこが1番不安だった。でも、ライブ告知のポスターをお願いしていた名古屋の仲間、鷲尾友公氏のポスターが出来上がった時、俺は「勝った」と思った
んだ。その素晴らしい画に込められた想い、説得力、そしてそこに描かれている俺等が積み上げてきた事実を振り返り、腹をくくれた瞬間がそこにはあった。
この場を借りて鷲尾友公氏に感謝を。ありがとうございました。おかげで野音ライブの告知はポスターへの感嘆と共に瞬く間に広がって行き、我々の20周年の
歩みを多くのメディアの皆にも取り上げてもらったおかげでチケットは早々に前売、立見共に完売していた。PA、照明はいつものメンバー、そこに舞台監督、
音響、運営、物販の大仕事が加わる。そこはこの20年間で出会ってきた先輩、仲間の力を借りる事になった。皆、快く受けてくれた。更にあのステージ上の
セット。あれも「俺にやらせてほしい」と仲間が手を挙げてくれて、普段はシンプルにDJブースがあるだけの俺等のステージに、最高の演出が加わってくれた。

着々と計画は進行していった。物販の商品も少しずつ完成していき、俺等的には普段用意した事のない種類が揃った。俺の心配事と言えば、自分の表現、声が
3時間、フルに、自分の納得のいく質で、最後まで走り通す事が出来るのか、だった。だからこれはいつもの事なんだけど、いつも以上に、走り込み、体力的な
鍛錬を連日続けていた。その日は、近づいてきていた。1年前、残り半年、残り1ヶ月、残り2週間、少しずつ、だが確実に近づいてきた。札幌で、ライブ先で、
沢山の人に声をかけてもらった。その日に行くから、と。俺はもちろん嬉しかったし、心強かった。そして同時に不安になったりもした。その日のその一点に
寄せられる大きな期待に応えられるのか、と。時は過ぎていった。1週間前、東京は台風が直撃した。この時点で俺は初めて天候のリスクに気がついた。10月
開催だから、寒さの心配はしていたが、さすがに台風の事は考えていなかった。興行保険もかけていたけど、台風という心配はしていなかった。1週間前のその
台風が過ぎ去って、少し安心もしていた。ツイていた、と。だが遥か南の洋上で不吉な兆しがある、という情報も知っていた。そして最後の1週間が始まった。

その雨雲は台風になりやがった。そして一路北西に進路を取り、少しずつ近づいてきた。天気予報を連日見ていた。気にしても始まらない、なるようになる、と
頭では解っていたけど、それでもついつい見ていた。同時にライブセットはいよいよ何も足す必要がなく、何も引く必要がない境地に近づいていた。運営上の
様々な業務もやるべき事は少なくなっていた。そう、後はその日を待つだけだった。台風は、近づいてきていた。このままだと、直撃はないにしても、相当の
雨が予想された。中止?俺は考えもしなかった。何が起きてもやる気だったし、周りの誰もがそうだった、と思う。でも、それでもどうにもならない事態も
考えておかなくてはならなかった。前週、俺等も出演する予定だった野外フェスが台風で中止になっていたし、これまでだって呼ばれたフェスなどで、何度も
そういう事態に遭遇した事はあった。全てを無に帰する事も含め、とても難しい判断を下す、という事。その重みが連日、俺を苦しめた。例えば暴風でPAと
照明のテントが飛ばされてしまう事態、あらゆる機材にとって雨は致命的であるし、何より集まった3000人の事を考えると、その責任の重大さに苦しんだ。

どうやら台風直撃は避けられないらしい。前日の夜、遂に雨が降り出した。気温は札幌に比べるとそれ程低いという事はなかったけど、雨をずっと浴びたまま
10月末に3時間外に居続ける事がどういう状況なのか、想像は出来るが、良い予感はそこには皆無だった。朝、カーテンをめくるとやはり雨。暗い空に気分が
滅入った。音楽だけに集中したかった。自分達がやってきた鍛錬の成果を披露する事だけに全ての力を注ぎたかった。結果、そうなったのだが、その時点では
まだ不安の方が大きかった。13時会場入り。沢山の腕利きの仲間が既にずぶ濡れになりながら設営、準備に動いていた。そして1人1人と挨拶をする度に、俺は
前に進む力を受け取った。やるしかねえ、と心の底から勇気が湧いてきた。この人達と一緒なら大丈夫だ、と。この人達の仕事を無駄にはしない、と。雨は
降り続いていた。バケツを引っくり返したとよく言うが、そんなもんじゃない、もう笑うしかないくらいの雨だった。同じ時間、外には既に開場をまつお客の
列が、等しくずぶ濡れで待ってくれていた。内外、誰もが全身から濡れていた。だけど、誰もが同じ1つの目標に向かってやるべき事を、黙々とこなしていた。

今回はゲストを2人招いていた。両者共に北海道から。B.I.G. JOE。JERRY "KOJI" CHESTNUTS。確かに20年の祭だし、もっと賑やかにやる手もあったけど、
ここは北海道だけでやらせてもらう事に決めていた。この20年、いや、それ以前からの仲間である2人に来てもらっていた。楽屋で俺とDYEとO.N.O、JOEと
KOJIでワイワイ話していると、スタッフの誰もが「ここは札幌か」と言って笑っていた。16時開場。何と、雨は止んだ。皆、一瞬何が起きているのか解らない
顔で空を見上げていた。だけど、俺等はこれは一時の、ある意味、開演前の静けさみたいなものだと知っていた。それでも、せめてライブが始まる前、少し
くらい静かな、穏やかな時間があって良かった、と思う。俺は声をかけられる人にはこう言っていた。「今が1番楽しいんだぜ」「始まっちまったらもう終わる
しかない」「楽しもう!」と。ずっとこれからの3時間のために生きてきた。あれもしたい、これもしたい、そこから出来る事と出来ない事を振り分けながら。
役者は揃った。舞台も整った。16時53分。さあ開演だ。この日のお客に配る新曲「KOTODAMA TAKES US THERE」が、そして歓声が野音に響き渡った。

そこから3時間の間に起こった事を、ここで言葉で事細かく説明する事はやはり出来ない。億の言葉、その何万倍の雨粒が、降り注いだ3時間を、改めてここで
再現する事は、出来ない。映像を撮っているから、追ってDVDとしてリリースするからそれを観ていただくしかない。写真は、ツアーレポートに、そして野音
特設サイト
に大きめで載せています。とにかく、壮絶過ぎた。ステージも客席も、一体何トンの水を浴びたのだろう。俺もそうだが、後に会った誰もが、今迄
あれ程の雨を浴びながら外に居続けた事はない、と言ってた。雨は罰のように情け容赦なかった。執拗に何度も俺等に諦めを強いてきた。だけど、だけど誰も
諦めなかった。引き下がらなかった。俺からは雨のカーテンの向こう、皆の顔がよく見えた。一様に苦しい顔をしていた。でも、バースの最後、サビ、決めの
セリフへの呼応は正確だった。コールアンドレスポンスに拘ってきてはいない俺等の20年だったが、阿吽の呼吸は完全にシンクロしまくっていた。その度に
俺には皆の熱が届いて、また少し進めた。それが延々と続いた。雨は終演まで止まなかったが、全てを終えて、荷物をまとめ、楽屋口を出ると、止んでいた。

俺もあなたも、抱えているものはそれぞれある。重荷の場合もある。それは生きていく上で避けられない場合もあるし、その抱えていく事自体が生きていく事と
同義語とも言える。でもあの時間、あの豪雨に打たれるがままの永遠とも思える長い時間、瞬間的に見れば、あれはどんな痛みや恐れや疲れや寒さ、あらゆる
ネガティブを凌駕していた。それは俺もあなたも、送り手も受け手も変わらなかった。でも、俺等は楽しむ事をやめなかった。良くなる希望を捨てなかった。
それが、俺等が20年かけて培ってきたもの、俺等の音楽の神髄なのだと、今は思う。それ、そのTHA BLUE HERBの性根の部分、”逆境にあっても楽しむ事を
やめない”は、最早表現とか言えるようなものではなく、本当に崖っぷちから底を覗かないと、そしてそれが比喩などではなく、真にその滑落の恐怖を、絶望を
身をもって感じないと出てこない種類のものなのだ。あれ程の演出は、金の力では再現不可能。そんな事が起こると思わなかったし、俺もそこまでのドラマは
期待していなかった。でも、事実、それは起きた。その苦境はそこにあり、皆でそれを乗り越えた。楽しむ希望を捨てずに、皆で耐え抜き、そして楽しんだ。

雨は止んでいた。お客はもう1人もいなかった。台風もいなかった。帰りの車内、月が見えた。一体、あれは何だったのだろう、と考えていた。事実、俺自身、
命の危険まで想像出来るくらいの苦境に立っていた。指の感覚も、つま先の感覚も殆どなかった。全てが冷え切っていたし、目の前の皆の状況も、俺のそれと
同じか、それよりも悪かった。全員、ギリギリはとっくに越えていた。中止したとしても誰にも文句言われる筋合いはないという程の状況だった。よく言う
セリフだけど、マジで死ぬかと思ったよ。皆、本当にありがとう。これも本当によく言ってきたけど、皆のおかげで最後まで行けたよ。20年言ってきたけど、
あの夜だけは、本当に皆のおかげだ。ありがとうございました。俺は苦しさ含め、楽しんでいた。皆が楽しんでいるか、それだけが知りたかったし、それが
望みだった。最後までそこに、文字通り宇宙の、台風の、霞ヶ関の底に、一緒にいてくれてありがとうございました。スタッフの皆、ありがとうございました。
他に言葉を飾れずにすみません。でもこれしかないっす。ありがとうございました。仲間の皆、ありがとうございました。あなたへ。ありがとうございました!


物販も沢山買ってくれてありがとうございました。これまでのTBHRだと、せいぜいTシャツくらいしか創ってなかったんだけど、ここは祭なんでと、20周年の
タイミング限定でこっちも1年かけて色々と仕込んで作ってきたので、皆がそれも楽しみにして来てくれた事、そして買ってくれた事、とても嬉しかったです。


当日、野音に来れなかった人、完売で買えなかった人もいると思うので、商品、少し残していたので、それらを11月と12月でここのオンラインショップで発売
します。今月は20周年記念ワッペン、そしてニットキャップを。11月6日から発売開始です。それに合わせてTHA BLUE HERBの20年間の足跡を詰め込んだ
ミックスCD「THA GREAT ADVENTURE」と、4年ぶりの新曲CD「愛別EP」も若干数販売します。CDは先着でステッカー付き。よろしくお願いします。





ここからはツアーレポート。愛別ツアーと銘打って回ってましたが、どこも我々の20周年の祝いの宴を作ってくれてて、おかげさんでずっと感動の連続でした。

北見。1997年に既にライブに行ってるんだけど、そこから2004年まで時間が開いたんだ。でもそこで俺等は出会った。がっつり繋がれた。それからはずっと
毎年行ってる。俺なんてリリック書きに行ってる。北見の仲間もどんどん増えて広がって、今は全国から音楽家が集まる街になった。俺等的にも札幌から更に
北に行くっていうのが最高上がる。既に峠は紅葉が始まってた。前回も頂上を更新したが、今回は遂に最終兵器JERRY "KOJI" CHESTNUTSが一緒に来てる。
更にB.I.G. JOEも!北見もオールスターな顔ぶれ。間違いないのは解ってたが、実際始めてみたらとんでもないライブになったな。気付けば2時間越えてたし!
ありがとうございました。いつも最高だけど、その上がちゃんとあったと皆で共感出来る事、これがほんとに言葉にならないくらい幸せな事だ。俺等と北見、
いつもそうだが、今回も楽し過ぎでしたね。深夜の部のO.N.Oもぶっ飛ばしてたし、とにかくずっと笑ってたな。まっつん、北見の愛する仲間、ありがとう!

福岡。ここは1999年以来。俺とO.N.Oが最後に一緒にライブをやった街。それからもあの天神親富孝通り界隈で、色々な箱でずっと俺等は遊び続けてきたな。
なくなった箱、いなくなった人、狂乱の宴は一夜限りで消えていってしまったけれど、生き残った奴等も沢山いる。皆、同じだけ年を取った。共にこの夜まで
来れた事が何より俺は嬉しいよ。今回も超満員。フロアに入り切らないお客が首だけ出してこっちを観てる。最前線もいつもの通りに灼熱だ。俺もラップしてて
自分のリリックの端々ににじみ出る時間の経過と、福岡での思い出、景色の移ろいを感じていたよ。1999年からの変わらぬ付き合いの仲間の顔と共にね。もう
生まれや育ちを完全に超越した、同じ歴史を生きてきた一体感があった。ありがとうございました。長丁場でしたが最後まで上げてくれて、これもまたいつもの
事だが、頂上を更新したね。いつかの夜の未来があれだ。ずっと乾杯、笑い、乾杯の連続でした。ヒッキー、マンティス、天神の愛する仲間達、ありがとう!

熊本。ここは2004年以来。いつだってへべれけに遊び尽くす熊本の酔客達と杯を重ねてきた。去年の地震直後には入場無料でこれまたド派手な夜をくぐり抜け
たり、俺自身DJで行ったり、札幌と熊本は離れてるけど、仲間の結婚や出産も含め、俺等の心は常に近くにあった。だから一層あの地震は胸が痛んだ。けれど
熊本の仲間のいつもの明るさはそのままに俺等に会いに来てくれる。始めよう。生と死の間の事柄を駆使する俺等のヒップホップ。響きは昔とは違う。ただ騒ぎ
たいだけではない。それぞれが日々を乗り越えてここまで辿り着いた。そんな営みのサウンドトラックが俺等のヒップホップだ。クリアな音響で言葉の細部まで
沁み込んでく感覚がステージの俺にはあった。140分で熊本に言いたい事は完全に表現し尽くした。ありがとうございました。終わってからのRYUHEIのDJが
また良かった。消えない余韻と共に、いつもの仲間といつものように笑い合い、随分呑んだな。酔い夜だった。ダイ、ジュン、愛する熊本の仲間、ありがとう!

神戸。2002年以来、数えきれない夜、いつどこでやってもお客は見つけてくれた。常に灼熱な修羅場。色々あったな。舞台はHARBOR STUDIO。ここは昔は
上屋劇場って名前だった。その時代も何度もやってきた。今回はbachoとのツーマン。以前淡路島の野外ライブで一緒になって以来。俺はそれ以降もずっと噂で
聞いていた。お互い長年走ってきて、ここで出会えるのが嬉しかった。先行はbacho。これが噂以上に熱かった。地元のお客とのやり取りで、彼等がどれだけ
良い時間を共に過ごしてきたのかが解った。俺も燃えたよ。始めよう。こっちも20周年とかっていうよりも、bachoの言葉と音を受けて、俺等はどう返すのか
っていうライブになった。これぞツーマンの醍醐味だね。相乗効果でがっつり上がれたよ。いつものお客、そしてbachoのおかげで出会えたお客、皆が等しく
力を与えてくれた。60分の予定が気付けば90分。想いは尽きなかったね。ありがとうございました。ラリーさん、bacho、愛する神戸の仲間、ありがとう!


11月はライブは1本。ホーム札幌で野音凱旋&20周年ライブです。こちらは前売が完売しました。感謝。当日券はありません。集まれた皆で上がりましょう!


今年一杯でライブ、1度休止します。腰落ち着けて曲を創りたいので。なので12月、少しだけライブやりますが、お近くの方、タイミング合えば是非足を運んで
ください。「TOTAL」以降、「IN THE NAME OF HIPHOP」を経て、ずっと続けてきたライブ行脚の散り際、近づいてます。ライブスケジュールはこちら。


皆、重ね重ねになりますが、改めてありがとう。
20年のサポート、本当にありがとう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.10

10月。
いよいよ10月がやって来ました。

今年の元旦に発表して以来、ここのために長く準備してきました。多くの仲間が準備してきました。チケットを買ってくれたあなたも準備してきたと思う。

10月29日(日)に東京日比谷野外大音楽堂にてTHA BLUE HERB結成20周年ライブを行います。

その時が、来ました。

野音てのはさ、お金を出せば誰でも借りられるワケではなくてね、俺も今回の一件で初めて知ったんだけど、抽選なのね。確か週末のみだと思うんだけど、
その週末、土曜か日曜でも、とにかくその月の1年前に抽選して使用者を決めるのです。そもそもは、昨年3月に武道館でKEN YOKOYAMAさんのライブが
あって、それに札幌からSLANGが出るってので、俺もスタッフと皆で観に行ったのです。俺自身は初めて足を踏み入れる武道館だったんだけど、その後に
皆で呑みに行って、いつかは武道館!とかって言ってワイワイやってたのね。で、誰かが「いきなり武道館はないっしょ」みたいな事言って、そっから何か
話が進んでいって、野音の名前が出てきて、「来年20周年だし、チャレンジしちゃう?」とかって盛り上がったんです。はい、始まりは普通によくある居酒
屋トークです。そこから色々調べ始めて、その抽選の事とか解ってきて、よしやってみよう!って事になって、4月から毎月抽選に行っていたのです。でも
ある人に言わせれば倍率が700倍とからしくてね、こっち的にも正直当たる気は全然してなかったね。スタッフというか、仲間が熱心に動いてくれててさ、
その熱意に引っ張られていった感じでした。でもまあ外れ続けるわけです。その間もずっとライブとかやっててね、毎月「今月もダメでした」ってメールが
来ててさ、目の前の激戦に手一杯でね、応募する段取りもそれなりにあってさ、もういいよ、とかって何度も思ったよ。もういいって。別にそこじゃなくて
他にも沢山良い箱あるしさ、とか。でも、何と言うか、段々悔しくなっててさ、ここで途中で投げ出すのはなぁとかって思ってきてね。もう外れ続けるなら
最後まで外れ続けて終わろう、みたいな感じになってて、当たるイメージはやはり全くなかったね。で、夏が過ぎ、依然外れ続けてて、秋が来るのですよ。
10月がね。その頃になると、応募自体も惰性になっててさ、結構慣れた感じで、サクッと書き込んで送る、みたいな。当たるイメージはやはりない。全然
ない。10月で野音の営業も終わりなんで、まあ最後までチャレンジだけはした、と。諦めずによくやった、と。そんな感じでした。で、抽選。第1週外れ、
第2週外れ、第3週外れ、第4週外れ、で第5週。これ外れたらもう終わり。2017年の野音の営業自体、終わり。そこで!来たんですよ。読み上げられたん
です。我々の名が!俺はその場にはいなかったんですが、相当どよめいたらしいです。それがちょうど1年前。まだ実感はなかったけど、それでもその日に
野音でライブ出来る事は確実になった。使用料払って、仲間を集めて、世に発表して、諸々仕込んで、ポスターとチラシ作ってまいて、チケット売って…。

そこから1年間、想いを絶やさずに、その日を成就させるべく生きてきました。

すでにチケットは前売、立見全て完売しました。東京、そして日本中の皆、ありがとうございました。前売発売後、どの街に行っても「買いました!」と
言ってくれる人がいました。北からの一団、南からの一団、東からの一団、西からの一団、そして東京や関東近郊からの一団、それぞれがそれぞれの地元の
仲間、或いは独りで、俺等の音と言葉との20年の縁を懐に持ち寄って集まる。誰と来てても、大勢で来てても、結局は独りになるのが俺等のライブ、でも
そこにいるのは、ただならぬ縁を共有している3000人です。「街の名前が変わろうとも日本語で俺達が伝えるべき事は1つ。それぞれの道が出会う場所は
1つ」と、かつて綴った景色が眼前に現れるのです。マジでワクワクするね!きっと良い日になる。今はまだイメージの中ですが、それを現実のものにする
ためにDYEとの練習の日々であります。何があるかは解らん世の中なんでね、俺も、皆も、無事にそこに辿り着ける事を願っているよ。そして無事にそこに
辿り着けたなら、後はもう大いに楽しみたい、楽しんでほしい、それだけです。各人、隣人もあなたと同じ想いです。調和を保って上がっていきましょう。

野音特設サイトに物販のリストを公開しています。せっかくの祭なんでね、色々用意しました。当日は15時から45分間くらいですが、入場チケット持参の
方のみを対象に先行販売を行います。開場後、ライブ後も販売はしますが、どうしても欲しい物がある方は是非お早めに。結構混雑が予想されるので、各自
目星を付けて来てください。ちなみに各商品、それぞれに購入数の制限があります。ご了承願います。


野音物販で扱った商品、それほど多くはないですが、後日このサイトの通販でも販売します。当日来れない人で、欲しい人は、そのタイミングでよろしく!


THA BLUE HERBのツアーTシャツ再発売の第3弾を行います。発売は10月2日。今回は2010年に作った「サイの角のように」モデルと、2012年に作った
超有名映画のタイトルフォントをカバーしたモデルです。よろしくお願いします。



スペースシャワーTVで、俺等の20周年の特番を組んでいただきました。長きに渡って、色々な現場で映像を撮ってくれてまして、俺も見せてもらったの
ですが、2000年の代々木公園のハッパーズとか、2007年のライジングサンの深夜のサンステージとか、他にも蔵出し映像がたっぷりありました。俺も
観ながら色々な想いに浸ってしまったよ。観れる方は是非!初回放送は10月3日23時30分から、再放送は10月20日27時からと10月27日26時からです。


11月3日(金/祝)に野音からの凱旋の形で、地元札幌でも20周年記念ライブをやります。舞台はプレシャスホール。前売券1,000円!ドリンク代が入場時に
500円かかりますが、ぶっちゃけ俺等の儲けはありません。20年間、多大なるインスピレーションを与えてくれて、支え続けてくれた愛する地元札幌への
感謝を込めております。当日券も3,000円プラスドリンク代500円で用意はしますが、前売券が会場キャパに到達したら当日券は発売しません。キャパは
それほど広くはないので、是非前売券をお早めにお求めください。発売は10月3日からです。ローソンチケット(Lコード/11644)、PROVO、CAMCAM、
SAPPOLODGEで売ってます。開場は21:00、開演は22:00。PA、照明を帯同した我々の完全体のセットでがっつりやります。よろしくお願いします。



ここからはツアーレポートを。

石垣。俺等のキャリア最南端。4年前に繋がれて以来、変わらぬ箱、変わらぬメンツ。野音を目指す愛別ツアー初日って事で、まずは3日前に那覇に入り、
DYEと毎日がっつり練習。形が出来てきた時点で石垣へ。台風一過の晴天。札幌は既に秋めいていたから、世界の変わり様に無条件で上がったよ。俺は体調
良くなかったけど、そこはあむりたの庭の気持ちこもったご飯を連日いただき快方へ。舞台はメガヒットパラダイス。台風は去ったがまだ波が高いらしく、
離島からの船が殆ど欠航で、来れない人も多かったらしい。残念だ。でも、集まれた皆はいつものように全開のノリで迎えてくれた。ツアー初日が石垣で
良かったよ!ありがとうございました。最高のスタートになった。力君、Y.K.M.S.チーム、進吾&さゆりちゃん、色々とお世話になりました。お元気で!

那覇。半年ぶり。通算何回目かはもう解らない。今日まで幾つもの夜を経てきた。最初の夜からずっと繋がれている仲間も多くいる。違う街から来た仲間、
そして今が旬な沖縄のヒップホップを動かしてる仲間も。舞台はOUTPUT。最近はいつもここです。サイズ感、音響、今の俺等には合っている。この夜は
ワンマンって事で、空港から箱へ直行、即リハ、入念に準備してその時を待つ。本番。派手に迎えてくれた皆のおかげですぐに心は開いた。そこから起伏に
富んだ135分。怒濤のライブになった。俺等の20年、そして沖縄の皆と過ごしてきた歴史を、時間も曲も目一杯使い総括した。ありがとうございました。
俺も俺で沖縄で得た色んな経験を思い出して、そのどれもが特別な時間だったと、ラップしながら思い返していたよ。上江洲、濱里、今回もありがとう!

上越。20年目にして初上陸。昔は47都道府県全てがそうだったからさ、これも過程だ。初対面だったとしても、帰る頃はもう友達になってる。そのために
誠意を尽くす。これが俺等の仕事だ。その昔、東北の宮古で出会った男、ゆうじが自分の箱にも来てくれ、と言ってくれて、そこから時を経て実現した夜。
対バンはSTANCE PUNKS。いつか昔の宇都宮以来の競演。リハ後、近所のコンビニ行くと既にお客に声をかけられる。皆、上がってる。俺も上がったぜ!
STANCE PUNKSの激熱なライブの後、俺等の登場。挨拶もそこそこに一気に核心を突いていく。初めての街であろうと、そこに暮らしの営みがある事は
変わらん。つまりやるべき事は変わらん。85分後、そこには名残惜しさがあった。良かった。ありがとうございました。ゆうじ、お世話になりました!

山人音楽祭。誘われた事は無論光栄だったが、俺等の表現が機能するのか、正直プレッシャーもあった。万人に受け入れてもらえる表現やってる自覚がある
なら、そんな杞憂は無用だろう。でも俺にはそういう自覚が、ない。ないのだ。俺は俺のこだわりの中で生きながら、同時に広がっていく事を求めてもいる
けど、どちらかを選べと言われれば、迷わず前者を取る。そういうラッパーだ。35分。エゴや邪念はなかった。一語一句に誠意を尽くした。アレが俺等の
精一杯です。ありがとうございました。アレに価値があったか、後はそこにいたあなたが決める事だ。観れた音楽家、全てに学びがあった。俺がどこから
来て、どこに行きたいのか、思索に溢れる経験だった。茂木!G-FREAK FACTORY!最幸なライブだったよ。貴重な時と場所を与えてくれてありがとう!

京都。勝手に言ってるだけですが我等の第2の故郷。1999年の同志社大学の学祭で野外ライブやって以来の縁です。あの日は雨が結構降ってたんですが、
AME NI MO MAKEZをやったら見事に止んだ!というエピソードがありました。あれから18年。数えきれない夜、あらゆる箱で、狂乱の宴をぶっ飛んだ
オーディエンスと共に生きてきた。今宵の舞台は初となるMOJO。平日の早い時間の開催でしたが、大勢集まってくれてました。初っ端から熱かったね。
130分、俺等の20年を鳴らしたぜ。皆もそれぞれの20年分の想いを持って来てくれているのが、それぞれの表情から伝わってきました。色々あったよな。
俺も想いの全てを置いてきた。ありがとうございました。終演後は定番の龍門、ポン、と満腹爆笑泥酔コースでした。ジョッキー、お世話になりました!

大阪。1999年の秋にベイサイドジェニーのライブ以来、18年の付き合いになった、クラナカ主宰のパーティー、ZETTAI-MU。俺等はずっとZETTAI-MUで
修行させてもらってきた。ZETTAI-MU以外でも、ここ大阪は数えきれない伝説的な夜を生き抜いてきた。まさに愛別。あの世の仲間もいる。それでもまだ
ZETTAI-MUも俺等も続いてる!NOONもDAWNの時代から続いてる!お客もたっぷり入ってくれた。さあ続けよう。20年のめでたい宴だが、当然ながら安
全な道はない。皆が最後まで支えてくれたおかげで灼熱の100分を乗り越えられた。ありがとうございました。厳しい急坂だったから、終わった後の酒は
一層美味かった。大阪、関西の仲間が大勢来てくれてて、尽きない話に酔いました。クラナカ、この18年、そして記念の節目を与えてくれてありがとう!


愛別ツアー後半戦の10月。北見、福岡、熊本、神戸、トヨロック、野音。道は一直線。昨日があるから今日がある。見届けに来てくれる事を願ってます。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.09

9月。夏が去ろうとしているね。その時は近い。

8月23日に「愛別EP」を発売しました。もう手を離れた今、ここであれこれ言うつもりはありません。収録された3曲、2017年の、20年目の俺等の最新です。
それでも続けたい事への、あなたと続けてきた事への、そしてこの20年の道のりを振り返っての、それぞれ3つの心境が語られてます。よろしくお願いします。


8月7日にここの通販サイトで実施したTHA BLUE HERBのツアーTシャツの再発第1弾、初日で全て売り切れました。ありがとうございました!間髪入れずに
第2弾を行います。発売は9月6日。今回は2007年に作った某超有名アルバムのジャケットをカバーした「MAINLINE」モデル、2008年に作った説明不要な
某ユニフォームカバーモデルの2種類。初日で売り切れたTHA BLUE HERBの20周年記念タオルも再発売します。よろしくお願いします。詳しくはこちらへ。



8月のライブは前半のみでした。

仙台。アラバキ以来かな。市内でやるのは久々。tha BOSSのツアー時と同じ箱、enn 2nd。この日はSuiseiNoboAzというバンドのリリースツアーに招かれる形で
した。短い夏の真っ盛りで、七夕飾りが揺れる街。俺等は先攻。きっちりリハを終わらせて本番に備える。何度も来ている仙台、色々あったな。なくなった店も
あるし、いなくなった人もいる。でもまだ物語は続いてる。SuiseiNoboAzのおかげで初めて出会う人もいるはずだ。いつだって始まりになり得るぜ。与えられた
のは75分のはずが終わってみれば85分。想いの全ては置いてきた。濃密な会話だったね。笑ってド派手に別れられた。何よりです。ありがとうございました。
後攻、SuiseiNoboAz。尖ってたね。実際オファーを受けるまでは俺は知らなかったんだけど、ジャンル跨いで声をかけてくれるだけあって何にも似ていない音楽
だった。終わったら、すぐに楽器を片付けて、機材車に積み込み、夜走りして帰る。良い時期を生きているな。頑張れよ。俺も頑張る。宮川君、ありがとう!

広島。72回目の原爆の日。何度も行ってるけど、この日に広島にいるのは初めてだった。俺等のライブは前日5日。5日と6日の両日使ってクアトロで行われる
EIGHT SIXというイベントに招かれた。肌寒い仙台とは一転、灼熱でした。気負いもあったけど、でも、俺は色々見て聞いて吸収したいと思っていた。その街の
その日の空気は本やネットからは感じられないからね。5日の競演はMOROHA、HUSKING BEE、LOW IQ 01。それぞれが広島への想いを持ち寄り集まった。
同時に主催側にも、そしてお客にも想いが沢山あって、逆にそれを遠い街から来た演者側が学ぶ空気があった。そう、東北の時と同じ。そうあるべきだと思って
いたし、お互いの想いがとてもスムーズに混ざり合ってた。俺等も精一杯やらせていただきました。72年目のその日の前日、穏やかな夜を一緒に過ごせて、音楽
を分かち合えて、お酒を呑めて、出会い、楽しめた事、楽しませていただいた事、それがどれだけ貴重な事なのか、気付いてました。ありがとうございました。

翌日6日。8月6日。イベントはある意味この日が本番。俺も広島に残った。俺の使命はBRAHMANとの「ラストダンス」を鳴らす事。そしてもう1つ、別会場で
行われているTO FUTUREというイベントでOLEDICKFOGGYとの「弾丸さえあれば」を鳴らす事。同じ日に同じ街でやるのは初めてだ。両会場を行き来して、
リハ、本番を終えた。両会場とも壮絶だった。どちらにもメッセージが溢れてた。表現の仕方が違うだけで、根底に流れている思想は同じだった。ダイバー達も
ド不良達も、皆、楽しんでいた。新たな出会いも沢山あったし、久々の再会も沢山あった。特別な日、広島で出会えたという事実だけで、それだけで十分幸せを
分かち合える、そんな日だった。最後は広島の古くからの仲間がやってた野外パーティーに辿り着き、着陸。音が止まり、別れを告げ、長い1日の最後は独りで
原爆ドームに行ってしばらくベンチに座ってた。思い出される沢山の出会い、笑顔や会話に混ざり、去来する様々な想い、並ぶ空っぽの窓枠、横を静かに流れる
川。静寂は72年前にそこにあった地獄絵図を容赦なく想像させる。この日この街で想った事が、言葉に現れるのはまだ時間がかかるだろう。これも東北の時と
同じだ。全てが貴重な時間だった。今は感謝しかない。神鳥さん、有馬さん、今村君、ガイさん、マスター、スっさん、ダイジ、広島の仲間の皆、ありがとう。


9月、いよいよ10月29日の日比谷野音へ向けた道のりが始まります。まず最初は最南端石垣島から。その後もあちこち行きます。スケジュールはこちらから。
現在時刻の、20年目の俺等のライブ、共に創り、行く末を見届けてくれる事を切に願っております。お近くの方は是非!御参加!何卒よろしくお願いします!

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.08

8月。連日暑いね~。皆、ハッスルしてますか~?

7月26日にTHA BLUE HERB初となるオフィシャルミックスCD「THA GREAT ADVENTURE」が発売になりました。THA BLUE HERBの20年の道のりが文字通り
余す事なく詰まっております。DJ DYE、良い仕事してます。ラップ編、ビート編の2枚組。全65曲。ここからTHA BLUE HERBの世界に入るのも全然アリですし、
実際、これからの未来はそうなっていく事だろう。聴けば聴く程、俺等は何も変わってないって事がよく解る。無論、声色もフロウも機材も時代も取り巻く状況も、
何もかもが変わっていった20年だったが、俺等の芯の部分は変わってない。聴いてもらえれば解る。それぞれが入ってきた時期、好きな曲、喰らったバースは違うと
思うけど、全員を納得させ得る仕事をDYEはやり遂げた。楽しんでください。ここまでの我々の旅路を振り返るにはばっちりな作品です。よろしくお願いします!


そしてTHA BLUE HERBの20周年イヤー、リリース第2弾。THA BLUE HERBの4年ぶりとなる新曲(CD)「愛別EP」が発売になります。3曲入り。収録曲は以下。

1.ALL I DO
2.BAD LUCKERZ
3.20YEARS, PASSION & PAIN

言うなれば、順に「侠」「饗」「今日」の3強な3曲。

先日マスタリングを終えました。久々のO.N.Oとのセッションでしたが、楽しんでハードルを越えられた。ま、これはいつもの事なんだけど、今までで1番良い曲に
なったと思えています。アレよりもアレよりも、です。これが何より。この自分の中の更新に次ぐ更新こそが我々のモチベーション。順位とか売り上げとか、不要な
ものとは思ってないけど、それよりも俺等を20年間、この世界に夢中にさせ、走らせてきたものは、やはり、過去の自分達の更新であります。褒め言葉も嬉しいし、
高いギャラも有り難い。俺等の音楽に価値を見出してくれてる皆がいたから、これまでも、そして今日もある。でも、まずは俺等が俺等の音楽を最初に信じられない
のなら、お話にならない。自分のやりたい事を殺して商売に徹するとかじゃない。俺等から生まれ俺等に帰結するものがあって、無論、俺等の理想とあなたの想いが
合致する事が目標でもあるし、そうなった幸福は何にも代え難い。今回もきっとそうなると信じてる。でも、まずは俺等が俺等をぶっ倒さないとならない。これは
ライブ自体にも言える事だが、これが雇われてるわけじゃない独立したヒップホップ、自主制作精神の神髄。一生懸命やってる人を否定はしないが、俺等には俺等の
やり方があって、他人様との勝負が本筋じゃない。対自分自身、これに尽きる。そこに立脚した上での無からの創作、深まっていく人生との並走、上昇意欲の維持、
続けるって事への信仰にも似た意地、征服した頂上から見つけた次なる頂上、きっともっと良くなる、そう本気で思っていなければ続けられない、この境地、それ
自体がまさに悦びなのです。それを改めて実感する出来映えになりました。8月23日発売。THA BLUE HERB「愛別EP」。税別1,200円。よろしくお願いします。


8月7日にここの通販サイトでTHA BLUE HERBのツアーTシャツの再発を行います。これは第1弾です。これまで作ってきたTHA BLUE HERBのツアーTシャツを
この20周年イヤーにもう1度作ろうという企画。以降9月、10月と続けていく予定です。まずは8月、発売するのは以下2モデル。2002年に作った「無心雑青葉流」
モデルと、2007年に作った雪の結晶モデルです。これに加えてTHA BLUE HERBの20周年記念タオルも発売します。よろしくお願いします。詳しくはこちらへ。


ここからはツアーレポート。

新潟。5年ぶり。たった5年なんだけど、それまで俺等は新潟に毎年行ってて、とても濃密な時間を過ごしてきたんだ。でも俺等が拠点としていた箱がなくなったり、
仕切って呼んでくれてた仲間が新潟を離れたりして、気付けば足が遠のいた。でも、俺はずっと想っていた。近くを通りかかる度に、この近くて遠い新潟に帰る日を
待っていたんだ。今年の3月に大阪でMOROHAとツーマンの打ち上げの席でどこか一緒に回りましょうという話になって、俺は即座に新潟!と答えた。MOROHAも
受けてくれて実現した夜。完売御礼。あまりに期待しすぎると痛い目にあう事があるから、俺はフラットな気持ちで臨んだけど、やってる間にお互いにどんどん熱く
なっていったね。昔の仲間も大勢来てくれた。もちろん初めての人も。また新しく始まる予感がしまくってたよ。待った甲斐があったね!ありがとうございました。

松本。今年の1月にMOROHAのツアーに呼ばれていたんだけど、その日が猛吹雪で俺等、空港を飛び立てず、泣く泣くキャンセルになっていた。それから半年。もう
1度MOROHAにチャンスをもらってリベンジしに帰ってきたんだ。舞台はALECX。ここは俺等が10年前に初めて松本でライブをやった箱でもある。新潟から同じ
車にMOROHAチームと乗ってワイワイ移動。道中の景色が綺麗だったな。この夜の先攻は俺等。恐らくはMOROHAのおかげで初めて会う人も多かった事と思う。
初めましての気持ちも込めて精一杯ハードにやらせてもらった。伝わるかどうかの先は博打みたいなものですが、皆の最後の万雷の喝采に報われました。ありがとう
ございました。後攻、MOROHA。地元って事もあり、お客との信頼も強固で、笑いと涙でばっちり締めた。連戦、とても楽しかった。MOROHA、また遊ぼうぜ!

高知。4回目。四国は俺等には結構遠いから、久々帰ってきた感があった。いよいよこの辺から夏本番になってきてた。札幌も結構暑かったけど、高知は凄かった。
着いてリハの時点で既にバテてた。なのでまずは飯だな。高知の海と山の幸をスネオの案内&注文でたっぷりいただいた。全部美味かった!おかげで生き返ったよ。
箱はキャラバンサライ。既に大勢が集まってくれてる。さあ本番だ。高知の遊び人が大集合って感じのエラい盛り上がりでした。おかげでこっちもオラオラで最後
まで行けました。あの上がりは独特。そこにフィット出来て良かったっす。ありがとうございました。終わってからも、まだまだやってる屋台に移動して再会の宴は
ド派手に続いた。翌日も休みだったんで、日曜市から始まりあちこち歩いて、チャリ乗って、食べ歩き、晴天の高知の休日を満喫してました。スネオ、ありがとう!

江ノ島。最近はこの季節、海の日の前後に必ず行ってる。舞台はもちろんオッパーラ。ここと繋がれた事で広がった世界があって、特に北海道に住んでいる俺等には
あの景色、雰囲気は特別なものとしていつも記憶に刻まれている。今年は夕方スタートで、俺等はサンセットの時間のライブ。共演はチャッカーズ、DJ 光、そして
DJ NORI。既にこの並びだけで最高が約束されてる。高知から着いてすぐにリハ。窓の下は湘南のビーチ。海の日って事で相当賑わってた。4:20に開場、から光と
NORIさんのBTB、からの俺等。沈み行く夕日を背負ってのライブ、特別な経験になりました。ありがとうございました。からの地元代表チャッカーズ。これが壮絶。
半端ない世界を魅せてくれました。ぶっ飛びました!締めのNORIさんも最高でした。流石のオッパーラ。マジックが起きまくってたね~。ダーさん、ありがとう!

東京。大一番は続く。リキッドルーム13周年記念ツーマン。対バンはBRAHMAN。チケット完売。「ラストダンス」もあったし、先月も何度も一緒になってるが、
ツーマンとなれば話は別だ。しかも出番は俺等が後攻。そこで俺等に何が出来るのか、大きく問われる事になる。先攻BRAHMAN。目の前の狂乱の様相を観てて、
正直、この後に何が出来るんだという不安はあったが、この世界、覚悟決めて突破しなくちゃならねえ時もある。今がその時だ。そして55分後、俺等は理解に満ちた
輝きの中にいた。そこにいた1000人の気持ち全ては解らない。でも、俺等はやり切って、感謝の気持ちと共にそこに立っていた。ありがとうございました。からの
「ラストダンス」。恐れるものは何もない。怒りの曲だけど、何故かとても楽しかった。皆が良い顔してた。これ以上ないという夜になったよ。東田、ありがとう!

会津若松。20年間マイク稼業で生きてきて、初めての街。歴史好きの俺にはマストな街。前に郡山の仲間の案内で猪苗代湖に遊びに行った時、磐梯山の向こうに感じ
ていた街。楽しみにしていたよ。郡山から晴天の下、一路西へ。街全体が寡黙な雰囲気を漂わせていた。箱はREDINK。昔からポスターとか勝手に送ってた。それも
貼っててくれてた!飯は会津の地のものをいただく。本番。俺等もずっと前から行きたいと思っていたけど、会津の人達もずっと前から地元で観たいと思ってくれて
いたんだ!と気付かされた。それが叶ったんだから、ああなるよな。両者の想いが混ざり合い、成就しまくってた。ありがとうございました。もう灼熱過ぎて汗だか
涙だか解らないけれど、とにかく皆でずぶ濡れになって大いに遊んだ。初めましてから一夜であそこまで行けた事、俺は忘れません。会津の仲間、皆、ありがとう!

山形。ここはもう東北のホームでもある。もう何度目なのかは分からない。長年、足を運び物語を書き足してきた。会津から美しい車窓の景色を見ながら到着。短い
夏のピークな感じで、街全体が上がってる感じ。ばっちりだ。舞台はいつものサンディニスタ。リハ前にビスケットレコードでチル。飯は肉を。高知からぶっ続けの
ツアーだったんで、団扇をパタパタやりながらのスタミナ補給。これが美味かった。本番。遠く鶴岡や酒田、郡山、登米からも集まってくれていた。もう派手な装飾
などは必要ない。生と死の間の事柄を駆使したライフストーリー。皆の生活、変化に言葉で立ち入って行く。深い時間でしたね。ありがとうございました。ライブが
シリアスだったが故の終わった後の時間の穏やかさも相変わらず。残ってた仲間との乾杯、会話、笑いで疲れを癒やしてました。皆、達者でね。八鍬、ありがとう!

宇都宮。ここも2000年以来の北関東のホーム。bonsai recordsの10周年の祝い。O.N.O、Calmさんも一緒。間違いなく祭っしょ。茨城空港から車で宇都宮イン。
舞台はNEST。いつもよりも漂ってるワクワクが濃かったな。俺もワクワクしてたぜ。まずは飯だ。初めて行くBAR ONE。美味い料理と会話でリラックス出来た。
箱に戻ると既にO.N.Oが鳴らしまくってる。怒号にも似た歓声がフロアから聞こえてくる。いいね。始めよう。何かに片寄ってる感じじゃなくて、純粋な音楽好きが
多かったね。上げてくれてこっちも時間を忘れて駆け抜けました。ありがとうございました。からのCalm。こちらも攻めのプレイ。俺も真横でインスピレーションを
受け取りながら、翌日のフジロックのシナリオを練っていた。どこ行っても皆が笑ってて、調和に満ちた宴になっていたね。サトシ、テツヤ、ハルキ、ありがとう!

フジロックフェスティバル。夏の山場。5年ぶり5回目。2000年のあのホワイトステージから17年経った。あの日の映像を見返す事はないけど、あの日に起こった
事や、あの日から何が変わっていったのかは今もちゃんと憶えてる。まだインターネットが今程整備されてない時代、もう戻れないあの時代、まだ地元北海道以外で
10回もライブやってなかった俺等が、あの時間のホワイトステージに呼ばれたのは、今思い返すと、俺等に起こった奇跡の1つだと思う。毎年でも行きたいけどね、
出たい人なんて星の数程いる。だから久々やってきたこの機会、春先からずっと間合いを詰めてきた。出番は3日目深夜2:00のレッドマーキー。つまりフェス自体の
最後から3番目。昔も1度、同じ日の同じ時間に出た事はあった。どこであろうとカマす事には変わりはないが、はっきり言ってもうフジロッカーズは殆どが満足して
いる時間だ。疲労のピークなんてとっくに過ぎてる。ましてや今年は雨がひどくて、サバイブにも似た3日間だったと聞いている。ここで、もう1回、絶頂に皆で行け
るのか、俺は行きたいし、連れてく気満々で挑むけど、結果はオーディエンスがその気かどうかにかかってると言っても過言じゃない。だってマジで凄え人等ばかり
だからね。世界からも日本からも本当にどこ切り取ってもハイレベルな音楽家ばかりだから。さあどうなるか、期待と不安の狭間の心境だったよ。吉報は本番直前に
裏の楽屋に届いた。この時間にはあり得ない数の人が集まって来てる、と。道は前にしかないから、こっちは覚悟は決めていたけど、俺もスイッチが入った。では
始めよう。それぞれが土砂降りと泥道を乗り越えて来てくれた。あの場でも俺は言ったが、観たもの、聴いたもの、感じた事や考えていた事、それらに敬意を持ちな
がらも、今日ここまで、そして今日これからを言い表すライブにしたいと思っていた。60分。場面場面が思い出される。俺は書いてて泣けてくるよ。あれは映像にも
残らず、薄まっていく記憶の彼方に消えていく瞬間の美だ。マジで最高だったね!一体何人いたんだろう。とても大きな塊となっていた。確実に一線を越えていた。
3日目の深夜とは思えない、ここぞとばかりに突き抜けまくってる皆のエネルギーが半端なかった。言葉が一語一句、1人1人の3日目の状況や心境に沁み入っていく
のが、その言葉自体を吐き出しながら、俺は感じていた。ここまで続けてきた事への報いがあった。ありがとうございました。重ね重ね、ありがとうございました!


9月以降のライブスケジュールを更新してます。

夏本番、皆、元気に遊べよ~!

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.07

7月。
今年も既に半分過ぎ去った。あっという間に流れていくね。暑くなってきているが、地に足つけてハッスルしていこうぜ。

2017年、THA BLUE HERBの記念すべき20周年イヤー、リリース第一弾。THA BLUE HERB初となるオフィシャルミックスCDが7月26日に発売になります!
この20年間の旅路を追体験させるが如く、俺等が残してきた音楽を、並べ直し、ミックスするのはTHA BLUE HERBのDJ、DJ DYE。既に作品は完成していて、
俺も何度も聴いてますが、いやほんとマジで間違いない作品になってます。ラップ編、ビート編の2枚組。収録曲は全65曲!困難な大仕事であったと思いますが、
DJ DYE、見事に成し遂げました。我々がどこから来て、どういう道のりを生きて、そこでどういう筋の通し方を実践してきて、どんな人達と出会い、その人達と
どんな時間を過ごしてきたか、全てが明らかになっております。はっきり言ってここで俺等の20年間をあれこれ書くよりも、何よりも説得力があります。何せ、
そこで語られているのは全て俺の言葉であり、O.N.Oの音だから。それらの中に多分に含んでいる変化と、それらが黙示する不変との間に鳴っているのが俺等の
偉大なる旅行記の全てであります。札幌の路上をうろついていた男達が、ヒップホップを知り、真似ながら、やがて本質を見出し、作品を創り、レーベルを創り、
レコードを創り、それらを持って、外の世界に出て行って…、理解者に出会い、互いに知り合いながら、それっきりになったり、再会を重ねたり、友達や仲間と
呼べる人達と、同じ国で同じ時代を過ごして、結婚したり、離婚したり、子供が生まれたり、皆が色々ある中で、俺等はこの国でヒップホップを続ける事の意味を
見出してきた。聴けば解る。自分や自分達の事、地元の物語しか語ってなかった俺等が、どう変化していったのか、が。この世界の広がり方は劇的だぜ。それらを
俺の言葉達で楽しむのは無論の事、ビート編に詰め込まれたO.N.Oのオリジナル過ぎる音世界の発展で楽しむのも、これまた最高です。とにかくCD2枚を通して、
お前は誰にも似ていない表現が出来るのか?というヒップホップを追求していく者達にとっては最も必要な命題が詰まっています。いよいよ7月26日に発売です。
THA BLUE HERB初となるオフィシャルミックスCD。タイトルは名の通り「THA GREAT ADVENTURE」。2枚組。税抜き3,000円。よろしくお願いします!


そして8月23日、THA BLUE HERBとしては4年ぶりとなる新曲を発売します!2013年の「PRAYERS」以来です。あれから、俺もソロアルバムを発表したり、
最近ではバンドと競作したり、制作は続けてはいましたし、O.N.Oも自身のソロアルバム、そしてライブを精力的にこなしていた。俺もソロアルバムを創る時、
初めてO.N.O以外のビートメイカーとがっつり制作するって事で、O.N.Oと、ここを乗り越えて、またO.N.Oのビートに戻ってくる、その時を楽しみにしていると
話していた。そしてその時は遂にやってきた。ただ、最初はO.N.Oから送られてくるビートがどれもヤバ過ぎて、そこからどれかをなんて選べない日々が続いた。
驚愕の連続だったよ。同時にTHA BLUE HERBという、ま、それは俺等なんだけど、そいつ等の隠せぬ実力を再認識した。DYEのミックスCDも、それを再認識
させるには十分過ぎる作品だったし、とにかく、ずっと創り続けてきた俺等の歴史の果てに、また一緒に、近所で、相変わらず誰かに雇われているワケでもなくて
シンプルに自分等が良いと思う曲を創る日々というのが楽しかった。これだよな~と思ってた。作業はまだ続いてますが、大まかな全体像は見えてきております。

タイトルは「愛別EP」。3曲入りCD。1,200円+税。曲名とかは来月お報せします。いつもの事ですが、俺等は最高だと思ってて、皆も最高だと思うと思ってる。


10月29日の東京日比谷野外大音楽堂で行われるTHA BLUE HERB結成20周年ライブのチケットですが、既に先行予約、一般発売、共に前売券は完売しました!
本当にありがとうございます!俺等にとっては経験した事のない大きな興行でして、売れ行きに関してはドキドキもんでしたが、皆のおかげでひとまずは最初の
ヤマは超えました。で、野音ってさ、行った事がある人なら分かると思うけど、会場を囲むようにして公園があってね、完売でチケットを買えなかった人達が外で
聴いたりしてるんだよね。音だけね。それもアリだとは思うけどさ、せっかくだから中に入って来いよって事で、立見スペースを作って、立見チケットを追加発売
します!4,500円。7月8日からです。これが最後の最後です。後々になって何とかしてくれと言われてももうどうしようもありません。既に転売サイトでは高値で
出品されてたり、チケット譲ってくださいって言ってる人が沢山います。前売り買って、指定席ゲットした人も、多分だけど、ライブの間はやっぱり立って観ると
思うので、そこは立見チケットで入ったとしても結局は同じ事なんで。まだ迷ってる人はここを逃さない事を願ってます。立見チケットでも、前売券購入者特典の
非売品CD(THA BLUE HERBの新曲)を付けます。7月8日から、e+とリキッドルーム店頭で発売します。詳しくは野音特設サイトへ。よろしくお願いします!



ここからはライブレポート。

頂。4年ぶり。また帰る事が出来て嬉しかった。前回は初日のトリだった。あのステージからの景色はずっと憶えてる。今年も強者達が揃ってる。静岡空港から
既にワクワクしていたな。独特の自由な空気は相変わらず。そして同世代の音楽家達との再会にずっと笑っていた。出番は15:25。笑顔も消え、緊張感は最大に。
陽は高く、暑さも極まり、そして風も強くなってきた。さあ始めよう。知らずに来た人も知ったと思うが、お気楽な音楽は出来ねえ。喰らいついてくる、俺等の
流儀を知ってるお客との真剣勝負。ただ、投げっ放しでは終わらねえよ。最後は皆で到達したいと思ってた。全てを言い尽くし、笑って別れられた。ありがとう
ございました。出番が終わってもまだまだ宴は続く。そこからは色んなライブを観て、あちこちウロウロ遊んでた。ただ、本当に皆が凄いからね、達成感なんて
すぐに消え去って、俺が持っていない事、持っている事、表現の道の深淵を覗いていました。まだまだこれからだ。南部君、HIROMATIC、ユウキ、ありがとう!

郡山。1年3ヶ月ぶり。最近は毎年行ってる。この街には愉快な仲間がいるんだよ。しかもこの日はTURTLE ISLANDからALKDOの2人が来てる。ちょっと前まで
橋の下に遊びに行ってたからさ、積もる話は沢山あった。俺は前入りだったんで、年季入った街並をあちこち歩きながらリリック書いてた。当日、晴れ。札幌から
DYEが、都内からPAのナオミが合流。リハも問題なし。まずはALKDO。出来れば自分の出番が終わってから酒を片手に観たかったなって思うくらい、ご機嫌な
ライブだった。ただ今夜のメインは俺等だ。いい加減に聴かせられっ放しってワケにはいかねえからよ。ベスト尽くしてやるだけだ。お客も福島のあちこちから
集まってくれていた。何度も郡山でやってるが、今までで1番良かった。ま、いつもそうだけどね。とにかく上げられました。ありがとうございました。からの
締めは地元代表ONE STROKE。ばっちりやり切った。さあ呑もう!そっからはいつものお楽しみの時間、朝はすぐ来たね。酔い夜だった。JON、ありがとう!

この前後、俺は自分の最前線を離れ、別の最前線、BRAHMANのツアーに同行してました。そうです。「ラストダンス」です。仙台、盛岡、東京。どこも完売。
覚悟はしてましたが、どこも激戦でした。出番が通じて最後だったので、BRAHMANとお客のぶつかり合いを楽屋で観て聴いて、そこから出て行く。ハードルは
高く、緊張感も半端なかったが、やり切った。迎え入れてくれたBRAHMAN、チームの皆、そしてお客の皆、ありがとうございました。何故彼等が頂点なのか、
がっつり教えてもらう日々でした。写真は公式Twitterで見れます。自身、楽しめた事も嬉しかった。BRAHMANとは既に長い付き合いになるが、あの曲が俺等を
次の段階に連れ去っていった。「ラストダンス」。次はどこかな。楽しみだな。またいきなり入って行き、がっつり鳴らすので、その時は一緒に踊ってください。

札幌。そんなBRAHMANとのツアー、ゴールが札幌。この日は俺もTHA BLUE HERBで。そしてSLANGも一緒。札幌では中々観れない三つ巴の宴。この意味が
解ってる人は大勢いる。完売御礼。舞台はペニーレーン。開場後、すぐに満員に。皆、早くやろうぜ!って感じでウズウズしてるのが楽屋まで伝わってきてたよ。
先陣はSLANG。20年、俺はあの人の背中を見てきた。あの人とあの人の真っ正直な言葉がこの街のパンクそのものだ。俺も力が入ってたな。そりゃそうだ。この
2組に挟まれてんだから。パンクもヒップホップも関係ねえ。伝わると信じて出来る事は全てやった。あれがこの街のヒップホップだ。ありがとうございました。
からの真打ち、BRAHMAN。凄え奴等だな。いつどこでやってもすぐ沸点。同じ時代に生きられて光栄だ。そして「ラストダンス」。最近ずっとやってきたから
か、この日は緊張しなかった。周りもよく見えた。皆、カオスの海の中、ぶっ飛んでたぜ。地元札幌で出来て良かった。機会を作ってくれたBRAHMANに感謝!

東京でのOLEDICKFOGGYのツアーファイナルにも「弾丸さえあれば」でシークレットで出演してきました。2時間半を超えるライブ、OLEDICKFOGGYを愛する
お客の狂いっぷりも相まって、とんでもない事になってたね!そして改めて「弾丸さえあれば」の破壊力に、俺もトバされてました。ありがとうございました!


7月のライブは9本。どれも楽しそうなメンツ、シチュエーションです。お近くの方は是非!ステージで待ってるぜ~。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2017.06

6月。
全国あちこちもう既に夏なんじゃないか、という暑さですが、こちら札幌も遅ればせながら春の陽気がポカポカっす。

今年の正月から度々アナウンスしてきた、10月29日のTHA BLUE HERB結成20周年ライブ@東京日比谷野外大音楽堂の前売券先行予約が先月終了しました。
初日2時間で500枚を超えて、以降も沢山のエントリーをいただきました。ありがとうございました!集計後、各々に支払いの詳細等の連絡が行きます。そして
代金を支払っていただいて、それぞれが申し込み時に選択した方法(コンビニ引き換えか郵送)で受け取ってもらう形になります。受け取りの詳細についてはe+
からの抽選結果案内(メール)を参照してください。以降6月10日から前売券の一般発売が始まります。こちら先行予約同様、前売券購入者特典で非売品CD(THA
BLUE HERBの新曲)が付きます。一般発売の正式な販売枚数はまだ出ていませんが、ソールドアウトは視野に入ってきております。早めの購入が望ましいです。
詳しくは特設ページへ。

さあ20周年イヤー、いよいよ加速していきますよ~。来たる7月26日にTHA BLUE HERBの初となるオフィシャルミックスCDが発売になります。2015年には
俺、ILL-BOSSTINOがTHA BLUE HERB名義以外で残してきた楽曲のミックスCD「BORDERS」がDJ HIKARUの監修の元に発売になってますが、THA BLUE
HERB関連のみの音源で構成されたミックスCDは20年の歴史で初めてであります。ミックスを手がけるのはもちろんTHA BLUE HERBのDJ、DJ DYEです。
1997年のTHA BLUE HERB結成、THA BLUE HERB RECORDINGS設立、そしてアナログシングル「SHOCK-SHINEの乱 / RAGING BULL」の発売以降、
長い創作の日々でした。今は制作の真っ最中ですが、20年間には俺の声色はもちろん、O.N.Oの音にも大きな変化がありました。同時に、20年という歳月を
貫くTHA BLUE HERBとしての変わらぬ姿勢もまた随所に現れてくるのであります。変わったな~と、変わってないな~、この変化と不変、これらが織りなす
20年で一巻の一大叙事詩であります。タイトルは「THA GREAT ADVENTURE」。頼るべき者が誰もいない、たった2人だけのどん底の苦境から外の世界へ、
やがて外の世界に内なる世界を構築して、そこを見つけ集まって来てくれたオーディエンスとの邂逅。全てはあの夜となっていく、そして現れては去っていく、
人との出会いと別れを数百夜繰り返しつつも、それでもひたすらに続けてきた我等の偉大なる冒険記。それらを、そのノンフィクションの歴史を追体験させるが
如く、誰よりも2人の言葉と音を理解しているDJ DYEが、時空を超え、その言葉と音、メッセージの全ては繋がっていた、必然であったのだと、通俗に溢れる
ラブソングなどとは一線を画す完全オリジナルなヒップホップの地平を切り開いてきたのだと、証明していく。商品は2枚組で、1枚目はラップに、もう1枚は
ビートに焦点をあてた構成です。税抜き3,000円。THA BLUE HERB初のオフィシャルミックスCD「THA GREAT ADVENTURE」。よろしくお願いします!

8月にはTHA BLUE HERB、4年ぶりの新曲も控えております。


ここからはライブレポートを。

東京、渋谷contact。遊びには行ってたけど、ライブするのは初。この夜はBLACK SMOKERの20周年祭。この東京を代表するドープな集団の節目となる夜に
誘ってくれて光栄でした。競演陣もちょっとどこから観ていいのかってくらい豪華でした。あちこちのキーマンが一堂に会した感があったね。リハの段階から
祭が確定な雰囲気に皆ワクワクしてるのが伝わってきて、俺も超上がってました。早くから満員御礼。ライブはSIMI LAB→俺等→THINK TANK。最高っしょ。
SIMI LABのフレッシュなライブもばっちりだった。俺等も燃えたよ。ラフなお客と共に灼熱を駆け抜けたね。ありがとうございました。からのTHINK TANK。
主役の最狂な立ち振る舞い、トバされました。その後も夜通し深過ぎる世界観と賑やかさ、そして何よりピースな雰囲気が続いてた。ヤマキン、ありがとう!

福山。きっちり1年ぶり。もう昨年の段階で誘ってくれてた。既に暑かったね~。福山はもうずっと昔から縁があってね。深夜のクラブや、浜辺の巨大フェスで
良い時間を過ごしてきた街なんだ。駅前も随分綺麗になったな。この夜も大阪からはFIVE NO RISK、そして地元からも沢山の音楽家が集合してた。昨年一緒に
なった人達もいる。俺等も1年間、突っ走ってきたからよ。去年との成長を見せつけなくては先はない。リハ後、尾道ラーメン喰っていざ本番。すでに会場内は
暖まってたね。Adaboも相変わらずファンキーだったな。俺等もやるか。煽り煽られながらの濃密な80分。辿り着いた場所は昨年同様、輝きに満ちていたね。
ありがとうございました。名物の終演後の手料理も美味かった。激戦の疲れに沁みたっす。福山の音楽の更なる発展、願っております。西田君、ありがとう!

森、道、市場。4年前に呼んでもらって以来の出場でした。噂には聞いてたけど、超パワーアップしてた。音楽面も濃いメンツですが、何よりこのフェス、あの
出店の凄さだよね。食べ物、酒、本や服、雑貨屋や家具まで、どこを覗いてもこだわりのお店ばかり。俺も全国色々なフェスに行ってるけど、出店がここまで
充実してるのは中々ない。この手があったか、と思うよね。前日は雨だったらしいけど、この日は快晴。太陽ギラッギラな13:00からの出番でした。飲み食いの
誘惑がハンパないので、どれだけ集まってくれるか不安でしたが、そんな必要はなかったね。登場前から大勢集まってくれて上がりました。からの45分。俺等と
東海の歴史の延長。過ぎ去った輝ける歴史に恥じないライブになった。ありがとうございました。皆の気持ち、ステージまで届いてたよ。堀田君、ありがとう!


今年も豊田で行われた橋の下世界音楽祭に遊びに行ってきました。金土日の3日間、朝から晩まで繰り広げられる祭に身を置き、色々観て聴いてきました。俺は
3年前に初めてライブさせてもらって以来、毎年出番のない年も遊びに行ってまして、これまで沢山の出会いに恵まれ、生きる上でのヒントを受け取ってきた。
やがてこちら北海道側からも沢山の仲間が行くようになっていった。いつものTBHの半被を着て、再会を喜び、呑み、喰い、思索に浸る時間を過ごしてました。
この祭、相変わらずの唯一無二っぷりに毎度の事ながら、がっつりトバされまくってました。はっきり言ってまだ全っ然整理が出来ていません。本当に衝撃的な
経験です。音楽フェスは今や百花繚乱ではありますが、そのどれとも違う。比較が無粋な事を承知で言いますが、とにかくダントツです。豊田の仲間のセンス、
想像力と創造力、多大なる献身は驚異的ですし、それらが生み出す世界がまた、もうおったまげます!目の前に展開される光景が、現世か来世か境目が分から
なくなる。アイディアと努力と廃材と太陽光発電でここまで出来てしまうんだ、とただただ感服するばかりです。どこを切り取っても間違いない、筋が通った
決して堅苦しくないあくまで真っ当な思想があちこちに現出してて、それを理解し集う皆の笑顔がまた、皆ド不良なのですが、笑顔で踊ってて、ゴミを拾って、
子供を笑わせて、とマジで泣けてくる程に調和の取れた世界です。無論、ただただ平和なワケではなく、平和にボケているワケでもなく、生と死の間の全てを
盛り込んだ音楽や演劇や、俺などには言葉に出来ない種類の表現の数々や物の怪の類いが、本気で、命を賭けてぶつかってくる。「知らぬままには帰さない」と
言わんばかりに。とにかく凄い祭です。あの場所の一片になる事が出来て幸せです。豊田の皆、そしてタートルアイランド!今年もありがとうございました!


6月はライブ3本。説明不要の頂!、ALKDOと一緒の郡山!、そしてBRAHMANとSLANGと三つ巴の札幌!どこも激戦必至だ。集まれた皆で突き抜けようぜ。
以降、8月までのライブスケジュールも発表してます。

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