ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.12

12月。
今年もあっという間にここまで来て、それはあっという間に過ぎ去って行く。今年も色々ありましたが、最後笑って終わるためにもうひと頑張りですね。

10月後半から1ヶ月、久々に海外に旅に行ってました。コロナ禍ではずっと我慢してて、せっかく新調したパスポートも使う機会のないままだったんで、
やっと出来た仕事の合間、アムステルダム、リスボン、セビーリャ、コルドバ、マドリード、再度アムステルダム寄って帰ってきました。基本、街を歩き、
酒を呑み、飯を食う。合間に本を読む。終始そんな感じでした。どこも良かったです。約4年ぶりの海外で、この4年、特にコロナでね、社会の仕組みとか
にも大きな影響あっただろうし、あとは円が弱くなっててね。これは何気に覚悟はしてたんだけど、日本国内では感じられない変化がありましたね。元々
ユーロは高い印象があったけど、加えて昨今の物価高はヨーロッパも例外ではなく、オーバーツーリズムも相まって、どこも強気で、毎度円に換算すると
中々厳しいものがありました。でもそれは行ってる間よりも帰ってきてからの方が思う事は多くて、何というか、逆にこの日本の大変な状況が垣間見えて
くるわけです。一応G7、先進国っての、まあもう何が先進かなんて分からない、色々と周回遅れな国ですが、一応そこに属して、これだけグローバル化が
進んでて、物事が同時並行な時代に、500円ワンコインで食べられる食事、その差を思うとね。500円、3ユーロね。アムスではクロワッサン1個と水も
買えません。こっちでは牛丼食べられる。水も飲めるし、何なら七味も紅生姜もある。凄い事です。それが成立してるって事は、つまりこの国の誰かには
しわ寄せが行ってて、その人だけが思いっきり苦労してる。500円であれだけのものが食べられるって事は、これは誰かが思いっきり損してる、その証左
なんですね。それ経営者が自ら損して国民に安い食事を提供してるとかは考えられない。やはりそれは作る人やサーブする人や原材料を作ってる人、その
辺りの人達が大きく損していて、言い換えればがっつり搾取されてる。そう思うと日本は安くて良いな~と呑気に片付けられない気持ちになるんです。

俺、よく言うんですが、日本はこれからどんどん貧しくなっていって、俺等も含めて年寄りが増えていって、若い人は減っていって、国力の減退は確実な
わけです。でね、例えばポルトガル。ここには大航海時代ってのが昔あって、その頃に世界獲ってるんですね。文字通りそれは植民地からの冷酷な収奪が
力の殆どの源泉なんですが。スペインも。でも結局その後の新興国、イギリスやオランダに抜かれて没落を経験してるんです。今はEUに加盟してますが、
別に世界経済をリードしてるとかじゃない。名目GDPも2022年は世界50位。日本は3位。で、街を歩いてても、旅行者目線ですが端的に言って結構ガタ
がきてる。豪奢な建物は殆どが昔のもの。でも、これはヨーロッパの都市全般に言えるんですが、どこも古いものを上手く使っててね、それがかえって
渋く見えたりする。石の建築と木の建築の違い、気候の違い、もちろん文化の違いもあるから、日本がどうすべきだとは言い切りません。でも新市街より
断然旧市街の方が歩くの好きです。繰り返しますが住人と観光客の目線の違いは大いにあります。でもその旧市街が観光客を集めてるのが現状なんです。
これは日本だと京都とかね。言いたいのは、別に新しいものが万能ってわけじゃない。古いものにも大きな価値があるって事です。街並みや建築だけじゃ
なくて全てに、どの街にも当てはまる。でも経済原理だとそれを生むのに仕事が生じるから新しいものが良いに決まってる。この思い込みは発展途上に
ある段階だと一定の効果はあるとは思う。皆で頑張るモチベーションになる。でもここはもうその経済的には衰退国なんです。何でも壊して新しくする、
こんなのもう続けられません。だってもうお金がないから。東京の中心地なら何とかやれるでしょう。でも札幌ですら駅前でもビルの跡地は駐車場です。
そもそも、路地裏の古いビルの階段上がっていくお店って超好きでしてね、そこが立て壊されるとかの度に残念がってて。それで完成したビルがまたどこ
にでもあるようなやつでさ。っていうかこれは日本中、世界中、どこ行っても駅前は大体そうだよね。駅前通りって大企業のチェーン店ばかりでさ。でも
日本は更に一歩入ったとこ、そういう部分までとことんまで壊して新しいハリボテみたいな街に作り変えていく。もったいないな、と思う。近代的とか、
モダンとか、その言葉に踊らされて元々持っている最良の部分を既にもう随分失った。そして結局人がいなくなって駐車場になってって。どこもそう。

これは受け取り方によってとても苦しい事に聞こえるかもしれないけど、もうしょうがないから衰退を受け入れて、で、慣れていく。繁栄とは、経済的な
お金で計れるものしかないっていう呪縛から自由になる、これしかないんですよ。ポルトガルとかスペインとか、一時の繁栄から落ちてって、その競争から
リタイアしても全然惨めには見えない。悲壮感よりも余裕すら、その競争からの開放感すら感じる。俺はそこに1つのモデルがあるな、と思ったっすね。
俺等世代は幸運にも戦争を知らないし、割とそこからの復興の時期に生まれ育って、それはゼロからどころかマイナスからの出発だったから、そりゃ右肩
上がりはします。ただそれは朝鮮戦争、ベトナム戦争にある意味加担しての復興でもある。勤勉に仕事をやり遂げた人達は偉大だし、今日の日本の便利は
その方々のおかげです。それは明らかです。でも、それは自力というか外的要因なんですね。あとはもう線路作って、道路作って、ビル作って。ある意味
国土を、身を削ってここまで来た。将来人口が減るのがはっきりした今もそうしたいけど、造り過ぎたやつが壊れてきて、直せず、往生してくのが現実。
バブル景気だって投機的なマジックだし。俺にはこの国が、自力、地力というものを自己で過大評価してるとしか思えない。勤勉で、正直で、真面目に
働く、これは美徳です。美徳、でもそんなのは弱肉強食でしかない新自由主義の世界では大した意味もない。稼ぐだけ稼ぐ。持続性もない。そんなエグい
システムに与しつつ、国民性にまで浸透しているその美徳を盾に搾取を続けている、税金を搾り取っている、それを中抜きしている、その側ならまだ分け
前はあるのだろう。そっちじゃなくて何よりも誰よりも、そうされるがままの側の、不条理な運命に泣けてくる。そんなラットレース、俺はやってらんない。
クソが。お前らのコントロール通りにされねえんだよ、こっちは。没落していく祖国で上等。今まで良い暮らしをさせてもらった。これからの世代には
ごめんとしか言いようがないし、出来るだけ迷惑かけたくないと思ってるけど、とにかく、元々大した資源もない民主主義も外的要因で手に入れた国が、
芸能事務所の犯罪も外的要因で解決してくような国が、なけなしの人的資源にも男女差別や入管の振る舞いとかで無理解である事がバレちゃってる程度の
国が、身の丈ってやつを忘れちゃならんのですよ。別に無理しなくて良いんです。焦んなくて良いって。ゆっくり行くべ。15分早く着くとかのために山を
崩してとかもうやめてさ、旅の過程を楽しむべ。世界に名だたるとか、そんなのお金で変えるもんじゃないです。尊敬って、そういうもんじゃないです。もう
2023年。国、祖国、故国、ファンタジーじゃないんです。ファンタジーに立脚した愛国心や誇りなんて意味ないです。あのね、俺等は既に持ってるって。
歴史も、文化も、食も、最高っすよ日本。こんな美しくて、ユニークで独特な国ないっすよ。それでもう良いじゃないですか。外からの見栄えばっかりに
こだわって海外にお金バラまくとか、最低時給で困ってる人大勢いるじゃないですか。オリンピックとか、経済効果なんかより中抜きとか収賄とかしか
残ってないっしょ。今だと万博とか、日本がどうしたとか、何かナショナリズムくすぐってくるような大仰なスローガン並べて、それで実現出来なくて、
でもまた後にも戻れなくて、お金を注ぎ足し、終わったら終わったで何となく終わっていく。それ税金ですよ。無駄の極致ですよ。これからお金が減って
いって、逆にお金がかかる時代が来るのは確実なんだからさ、もっと大事にしろよ。っていうかそんなに国会議員いらないっしょ。なんてね。色々思う。

久々長え。すみません。そんなに考えがまとまってるってわけではないです。全てを知ってるわけでもないです。でもね、俺、これはいつも思ってた。

慣れていく。電車が10分遅れる程度の事に。駅のエスカレーターが止まってる事に。銀行の窓口の待ち時間が長い事に。夜の街が暗い事に。慣れていく。
しなやかに。適当に。そこの完全さを突き詰めていくばかりに誰かに苦労心労がのしかかるような社会、そんなの豊かじゃない。少しずつ、慣れていく。
卑下しないで。っていうかそれが豊かさじゃないか、と思うんです。まあ、それは富の分配を政治が行う事が前提ですが。。。いやいや思索は尽きません。

ここで1曲。歌詞、凄えよ。

良いね。OK。頑張ってこう。ハッスルしてこう。OK?

山口のBUPPONのアルバムが出まして、そこで1曲誘ってもらいました。12月3日地元山口で一緒にライブです。真摯なリリシストです。MVも出ました。

例年12月29日に東京LIQUIDROOMでやってた年忘れライブ、今年は「YEAR END TOUR 2023」として5ヶ所でやります。以下、前売り発売中です。
12月20日(水) 名古屋 HUCK FINN こちら残りわずかです。
12月22日(金) 京都 CLUB METRO
12月24日(日) 大阪 Yogibo META VALLEY
12月26日(火) 札幌 KLUB COUNTER ACTION こちらは完売しました。ありがとうございました。
12月29日(金) 東京 LIQUIDROOM こちら残りわずかです。

12月29日のLIQUIDROOM、ライブの前の時間に2階のTime Out Cafeで昨年同様THA BLUE HARVESTを開催決定です!こちらTHA BLUE HERBの音楽で
繋がった全国の生産者や料理人が集まって、皆で美味いもん食って、美味い酒呑んで、そしてライブ観ようっていうイベントです。昨年も大盛況で、俺も
お客も参加者も超楽しみました。気持ち込もった料理食べて、俺はそれをエネルギーにライブやって、観てる人もまた何かを受け取ってって感じの想いの
循環が起きていて、最高っす。なので当日は是非お早めにお腹空かせて来て下さい。こちらTHA BLUE HARVESTのWeb内でインタビューも受けてます。

年末、今しかない雰囲気あるよね。良いよね。この時期の浮かれ具合が俺は好きです。楽しもうぜ。

もう1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.11

11月。
夏があんなに暑かったのに、気付けば秋深し。今年ももう後半差し迫ってますね。ハッスルしていきましょう。

再三に渡ってここで告知してきたTHA BLUE HERBのLIVE DVD2タイトル、「YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL (結成25周年記念TOUR 2022)」
そして「続・ラッパーの一分」を無事に発売する事が出来ました。各所で情報を広げてくれた皆、そして購入してくれた皆、ありがとうございました。

どちらも先行通販が完売して、今は店頭にて発売中です。
商品の内容については先月、先々月にここで書いてます。

既に観てくれた方々もいる事と思います。どっちもTHA BLUE HERBなんですが、結末は観ての通りの大団円なんですが、そこへ向かうやり方、と言うか
アプローチが違ってて、そして2つのライブが半年の間に行われていて、それぞれの構成を練り、実際にそれ等を心身フルに使い鳴らし切るまでの修練は
それはそれは大変でしたが、全てが無事に最後まで行けて、映ってるままに多くの人々と分かち合えて、こちらから礼を言えて、礼を言われもして、更に
こうして映像作品にまでなって、ほんとやった甲斐ありました。それぞれの作品の監督を務めてくれたMarioWorks、川口潤君、ありがとうございました。

THA BLUE HERBとして10作目、11作目の映像作品なんですが、インタビューでも指摘された通り、アルバムよりも多いんですね。俺等、ずっとライブ
やってるんでね。そしてそれは常に変化してて、社会も世相も変化してて、それ等を全て反映していくのがライブなわけで。言いたい事があって、言える
場があって、こっちもサボらず高めていこうという意思があって、撮ってくれる人がいて、で、実際に残されるべきライブになったのなら、出しますよ。
今回は、特に25周年の方はね、もう今んとこは落ち着いてるコロナが依然として大変な時でさ。皆がマスクして、足元に決められたマス目に身を置いて、
声も出しずらい状況で。そういう時のライブ。THA BLUE HERBとオーディエンスの航海はまだ続いていく。色んな時代を経ながら。で、またいつか振り
返った時、それが困難な時なら尚更、そんな時代の底の俺等の遊びっぷり、騒ぎっぷり、上がるよ。俺等はがっつり楽しんでる。証拠だね。そんな作品。
「一分」の方はさ、THA BLUE HERBのライブには珍しくゲストが多くて、ほんと各々との時間、各々としか成立しないスペシャルな瞬間になってる。
俺も多くの眼前でありながらも完全に素で向き合ってる。それが個人的には発見だった。ああ、俺、もう自分自身全部表現として出せてるんだなってさ。
信頼、これ。ゲストの5人への、お客への、信頼。言いたい事を言いまくって生きてきて、それでも赦されながら世の中の一隅に身を置かせてもらって、
自分が信頼してる人達に出会えて、その誰よりも多い言葉を長い時間、一所懸命に伝えようと頑張ってる。そしてそれがそのまま作品になる。いいぜ。

まだの人は是非。
「YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL (結成25周年記念TOUR 2022)」
「続・ラッパーの一分」
7年前に発表した前作「ラッパーの一分」もまだの方いればこの機会に是非是非。

以下、三者三様の切り口で俺のライブ道についてインタビュー受けさせてもらいました。ありがとうございました。
Real Sound
CD Journal
FNMNL

8月5日にBSフジで放送された特別番組『tha BOSS(THA BLUE HERB) special「IN THE NAME OF HIPHOP」』をYouTubeで公開しました。
「続・ラッパーの一分」も作ってくれた川口潤監督による、俺のラッパー人生を駆け抜ける45分。錚々たる面々のインタビューもあり、ありがたい言葉の
数々に俺的にはもう感謝しかないです。金メダリスト平野歩夢君が北京オリンピックの決勝の前に聴いていた曲を明かしてくれるとこ、上がります。

10月、11月はライブは休みです。12月から年末に向けてまた各地で鳴らします。スケジュールはこちらから。
いつも12月29日に東京LIQUIDROOMでやってた年忘れライブを今年は列島5ヶ所で「YEAR END TOUR 2023」としてやります。
以下、前売り発売中です。
12月20日(水) 名古屋 HUCK FINN
12月22日(金) 京都 CLUB METRO
12月24日(日) 大阪 Yogibo META VALLEY
12月26日(火) 札幌 KLUB COUNTER ACTION こちら完売しました。ありがとうございました。
12月29日(金) 東京 LIQUIDROOM
お互いやるべき事をしっかり終わらせて、そこで今年を振り返りつつ、来年に向けてがっつりぶっ飛び遊ぼうぜ。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.10

10月。
9月もあちこち行きましたが、まだ残暑の厳しい所もありますね。こっちはもうすっかり秋です。

夏の間にずっと仕込んでいた制作、ここで収穫です。THA BLUE HERBとしては通算10作目、そして11作目となるLIVE DVDを2タイトル同時発売します。

THA BLUE HERB 「YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL (結成25周年記念TOUR 2022)」
昨年秋に行ったTHA BLUE HERB結成25周年記念TOUR。南から北への旅でした。沖縄→福岡→広島→大阪→名古屋→金沢→京都→東京→仙台→札幌→北見。
計11都市、東京と札幌は追加公演もやったんで、計13公演の模様を収めてます。今だったらもう信じられない光景なんですが、全員がマスクして、体を床に
書かれたマス目に置いて、支配してるのは声を上げにくいムード。それはその夜だけじゃなく、世間全体がね。憶えてる?また来るのかな。分からんけどね。
その頃、たった1年前だけど、そんな感じでした。で、そこで俺等自由主義者達が集まったんです。そこで鳴らすのは世に漂う停滞の気運を余裕で蹴り飛ばす
25周年特別セット。上がらないわけない。構っちゃいない。俺等、底に生き合わせた皆、これまでと、そして何よりこれからしか見えていない。熱いっすよ。
THA BLUE HERBの長い航海で、その前進を妨げる世の趨勢から来る障害は沢山あった。レコードが売れなくなる、CDが売れなくなる、シスコが倒産する。
今回のコロナ禍も中々のもんだった。でもこの映像観てるとね、俺等、あなたを含んだ俺等にとってはね、お互いの想いを煽り焚き付けて結束させるもので
しかなかったんだ。不要不急と呼ばれ、引き離された後の再結集を超楽しんでる。1998年の曲、2020年の曲、その間の変化をも隠さず高らかに共鳴してる。
いつかどこかで合流してきた皆、THA BLUE HERB自身のノリを尊重してくれて、THA BLUE HERBの表現を伸ばしてくれてる。受けるTHA BLUE HERBも
そんなオーディエンスに応えたいという気持ちが溢れてる。あなたが俺等に感じさせてくれる。俺等が本物だと。それがタイトル。よろしくお願いします。

THA BLUE HERB 「続・ラッパーの一分」
今年の5月31日に東京リキッドルームで行なった、tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」のリリースライブの模様を収録。こっちもまた壮絶で、いつもの
THA BLUE HERBのライブとは違って、この夜はラッパーが俺以外に5人来ててね。各々歳やキャリアの違いはあるけどさ、誰もが友人であり、ライバルでも
あって、本番前は緊張感が楽屋中を支配してた。「一分」とは、それ以上は譲る事の出来ない名誉や面目って言ってさ。皆、それで生き抜いてきて、が故に
混ぜるな危険でもあって、全部独りでやり切る事はある意味簡単で、でもそれじゃ起こらないケミストリーは確かにあってね。こっちも熱いぜ。俺と各々との
距離感、関係性、そこが見もので、普段は観られない画です。各々と良い曲を創りたい、良い時間を過ごしたい、これはアルバム制作時も常に俺の中にあり、
そこを何よりも大事にしてきた。5人のパフォーマンスも五者五様の表現で、個性、これは上記の「一分」そのものなんですが、それがこの夜のライブの質を
俺独りでは出来ない高みに引き上げてくれている。そして5人が去った後、俺とDYE、いつもの2人に戻った後、そこからもう1度構築していく。客演頼みじゃ
なく俺等自身で終わらせる。しかもいつものTHA BLUE HERBの上げ方や終わり方じゃなく、あくまでtha BOSS名義、「IN THE NAME OF HIPHOP」の世界、
これでやり切る。その意思、意地、クライマックスはここだぜ。更にオーディエンスの理解や上がりも流石ホームリキッドです。ゲストに対する礼、勝手に
誇らしくもあった。今作に日本のヒップホップ云々を背負わせる気はないんですが、これは俺のヒップホップの1つのゴールです。よろしくお願いします。

共に店頭発売は10月18日(水)。値段も共に4,500円(税込)。
10月10日(火)からこっちのオンラインショップで先行通販やります。通販特典で商品対1でステッカー付けます。よろしくお願いします!


そしてこちらも本日情報解禁になりました。THA BLUE HERB「YEAR END TOUR 2023」開催決定です!
毎年12月29日に東京リキッドルームでやっていた年忘れライブ、今年は名古屋、京都、大阪、札幌、東京でやります。
12月20日(水) 名古屋 HUCK FINN → 本日10月1日(18:00)から先行受付中。
12月22日(金) 京都 CLUB METRO → 本日10月1日から6日間、早割チケット発売。お申し込み方法:メール件名に「12/22 ブルーハーブ 早割希望」と記載い
ただき、お名前と枚数を明記して、METRO ( ticket@metro.ne.jp )までメールをお送りください。
12月24日(日) 大阪 Yogibo META VALLEY → 10月2日から先行受付開始。
12月26日(火) 札幌 KLUB COUNTER ACTION → 本日10月1日(18:00)から一般チケット発売中。
12月29日(金) 東京 LIQUIDROOM → 本日10月1日(18:00)から先行受付中。
大阪はbachoとのツーマン。残りは全てワンマンライブです。京都は前後にDJあります。
年末特有のあの雰囲気の中、今年起こった事、乗り越えてきた事、それぞれ各自で持ち寄って、振り返りつつも、目前の新年に向かっていく、そんなライブ。
まだ時間があるんでね、まずはやるべき事を終わらせなきゃね。しっかり終わらせて集まる、これが肝要です。そして目一杯遊びましょう!


ここからは9月のライブレポート。写真はこちらから。

ITAMI GREEN JAM'23。過去、1度目はコロナ禍で、2度目は台風でキャンセルが続いていたんですが、10周年の節目に遂に参戦する事が出来ました。大企業の
力ってよりは市民、有志、仲間で作り上げていると評判のこのフェス。入場料も実質フリー。これを成立させている労力は計り知れないものがあります。残暑
厳しい伊丹の空、太陽がステージ真正面。機材も暑さで早々ダウン。でも俺の言葉は止まらなかった。何せ3度目の挑戦でやっと来れたからさ。伝えたい事が
次々浮かんでくる。それをアカペラで投げかける。そして受けるお客の気持ちと混ざり合い、お客も気持ちを返してくれる。そんなやり取りがずっと続いて、
皆でがっつり上がった!トラブルあっても、あれはあれで超メモリアルな時間になった。ありがとうございました。大原君、スタッフの皆、お疲れ様でした!

会津。6年ぶり。磐梯山の向こうは札幌からは遠いけど、俺はこの機会をずっと待っていたんだよ。福島空港からの車窓の眺め、米が実ってて、山も空も美し
かった。着いて速攻リハやって、サバイカレーいただいて準備万端。街は昼間は祭だったようで、まだ余韻が残ってて、あちこち賑やかで、その上がりのまま
ライブに突入してきたって感じのお客で、ほんと壮絶な一夜になった。凄かったね~。俺等も鍛えまくってたからさ。何のためにってこの夜のためにだぜって
思いながら、このチャンスは絶対逃さねえって感じで、やりたい音をやりたいように鳴らせた。あの場で何度も言いましたが、俺等も長い事この仕事をやって
ますが、あんなのはいつもじゃないです。励みになりました。乾杯が格別でした。色々とゴチでした。ありがとうございました。HISUI、お疲れ様でした!

遊睦民祭。豊田の橋の下世界音楽祭の仲間達が山形蔵王で敢行した新たな挑戦の第1回目。俺はちょうど1ヶ月前に豊田にも行っててね、そっちもマジ壮絶で、
で、あれから1ヶ月後にまたすぐ同じ規模の祭をやり切ってる皆のエネルギー、そして相変わらずの細部に宿りまくってる美、何より人間の持つ信念、想像を
創造する力に圧倒されました。マジで皆が凄い!開いた口が塞がらないとはこの事です。そしてそんな人間どもの行いを、蔵王の峰々の向こうに確実に居ると
感じられる何かが見ている。それを誰もが何気に感じている。俺の並べ立てた言葉など、たった一言で言い表すが如き、そんな黙示が冷気と共に辺りを完全に
支配してて、焚かれた護摩、火渡り、思い出すとまた意識が遠くに飛ぶ超体験。ありがとうございました。TURTLE ISLAND、火付けぬ組、お疲れ様でした!


10月、11月はライブ休みます。12月のスケジュールはこちらから。1曲贈ろう。

もう1曲贈ろう!

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.09

9月。
8月はこっちも暑かった。言うてもツアー先はどこももっと暑かったけど。そこでキープしてる皆のディールにピース。

TBHRから映像作品(DVD)をリリースします。しかも2タイトル同時発売です!

まず1本目。

THA BLUE HERB 「YOU MAKE US FEEL WE ARE REAL (結成25周年記念TOUR 2022)」

昨年2022年の秋に行った我々THA BLUE HERBの結成25周年記念TOURの模様を収録してます。懐かしいですね~。最高でしたね~。はい。最高です。
この頃はまだコロナ禍も終わってなくて、箱のフロアにはマス目があって、そこに各自が体を置き、マスクして、大声を出しにくい雰囲気、あの頃です。
ライブハウスでもクラブでも大勢で集まって音楽を聴く事が不要不急の行為になって、そんな非日常がいつしか日常になって、そんな時に俺等はツアーを
敢行したんです。25周年記念。20周年はあの台風直撃の東京日比谷野音に全国から皆に来てもらってたんで、ここは俺等が列島各地に体を運びたいって
思っててさ。今回の最南は沖縄那覇。そこからスタートして列島北上する旅。福岡、広島、大阪、名古屋、金沢、京都、東京。東京で2回やって、仙台、
そしてホーム札幌に帰ってきてここでも2回やって、そしてファイナル北見まで計11都市、全13夜の模様をお送りします。北見で俺等のMVや映像関連を
やってくれてるMarioWorksがツアーに帯同してくれてて、そこで撮りためてた映像で構成されてて、それはもうすぐ1年前になる日々なんですが、まあ
楽しい日々です。このツアー、25周年特別セット、全てO.N.Oによるオリジナルトラックで演ってて、そこには1998年の曲と2020年の曲が同居してて、
過去から未来、未来から過去、25年間という我々の旅、その深層、そしてその無事。それをいつかどこかで合流してきた皆とがっつり分かち合ってる。
そんな旅。良いですよ。もう今は26年目の秋ですが、過ぎ去ったこれもまた俺とあなた、俺等の歴史に残されるべき映像です。よろしくお願いします。

そして2本目。

THA BLUE HERB 「続・ラッパーの一分」

こちらは一転、超最近。5月31日に東京リキッドルームで行ったtha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」のリリースライブの模様を収録。まだ記憶にも
残ってる、あの巻き戻して追体験したいと俺もステージ上で言っていた、あの夜です。ソロの前作「IN THE NAME OF HIPHOP」と4月に出したばかりの
「IN THE NAME OF HIPHOP II」の楽曲を中心に作ったセット。これもまたいつものTHA BLUE HERBのライブセットとは違い、相当レアです。定番曲が
作り出す雰囲気とは違ってて、が故のスリルもあり、何より新曲を鳴らしたいからやるライブなんで、皆で必然的に予定調和から逸脱しつつ進んでいく。
でも、それでも、そこは俺等のホーム、リキッドルームとオーディエンス。皆の理解に上げられて、そこにPAの解像度と照明の力も的確に混ぜ込んで、
気付けばいつもの調和にきっちり辿り着いてる。最高っす。そして、そこまでの長い道すがら、次々現れてはその人にしかない言葉の楔を打ち込むゲスト
ラッパー達!JEVA!SHINGO★西成!YOU THE ROCK★!ZORN!Mummy-D!地元もキャリアも皆違うが、皆が持ってる、それが「ラッパーの一分」。
「一分」とは、それ以上は譲る事の出来ない名誉や面目。それを存分に魅せてくれてます。意地の塊、ラッパー。そこにいるのは皆が皆、超強力な個性と
共に生き抜いてきた修羅ばかり。対峙するtha BOSS。どこに夜の頂点を持っていくか。どこで決着とするか。勝ち負けでしか分けられない昨今のシーン
とは違う矛の納め方。皆で笑って別れるという命題への筋の通し方。これです。俺はこれです。俺はこうやる。その一部始終。よろしくお願いします。

共に店頭発売は10月18日(水)。値段も共に4,500円(税込)。

10月10日(火)からこっちのサイトのオンラインショップで先行通販やります。通販特典で商品対1でステッカー付けます。

今は編集作業大詰め。片やTHA BLUE HERB25年目の到達点であり、コロナ禍を生き残っての安否確認も兼ねた久々の大集合。そしてもう片や俺自身の
ラッパー稼業の間に出会ってきた友人とも好敵手とも最早兄弟とも呼べる男達との宿命の1つの決着。共に同じラッパーとDJ、つまり俺とDYEでやってる
けど、どっちも違って、どっちもチャレンジしてて、で、目指す場所は同じ。何度も昇って行く。生き合わせた皆で。必見です。よろしくお願いします。


ここからはツアーレポート。写真はこちらから。

東京、新宿。真夏ツアー初日。照り返し半端ない新宿を歩き、辿り着いた今宵の舞台、ANTIKNOCK。入った瞬間にここで繰り広げられてきた狂乱の夜が
想像出来たんだ。ここで演ってみたかった、そして今日をここにした自分が間違ってなかったって改めて思ったね。対バンはROCKY & THE SWEDEN。
メンバーと挨拶。初対面あり、色んなとこで会ってた戦友ありでワクワクが増す。俺等が先攻。東京は最近ワンマンばかりで、それも勿論良いんですが、
こういう混ぜたらどうなるかって感じのブッキングも好きでして。そこで実力が問われる部分も大いにある。初見のお客も多くて、自分は何者かっていう
所から最後は笑って着地。ありがとうございました。後攻のROCKY & THE SWEDENも轟音鳴らして大立ち回り。最高酔えました。関川君お疲れさん!

東京、渋谷。翌日はワンマン。舞台は7年ぶりのWWW X。5月末のソロアルバムのリリースライブから間もそんなに空いてないので、この日のセットは
また大きく変えて挑みました。新旧客演からの選曲、そして戦後78年の夏でもあるし、その辺の心情も盛り込んだ32曲。起伏、明暗、陰影に富んでて、
鳴らしてみないとどうなるか分からない部分も残して本番。それは何度もやってる街だからこそ出来る、そしてやっておくべき挑戦でした。全幅の信頼を
寄せている東京のオーディエンス相手ってのもあって、俺もいつもより饒舌で、ここ最近思ってた言いたかった事は全部言えた。久々のWWW Xでしたが
アットホーム感すら最後はあったね。灼熱真夏の一夜、皆でパーティーを派手にメイクしてまた近づけた。ありがとうございました。山田お疲れさん!

沖縄、那覇。昨年の25周年記念ツアー以来のこの街のホームOutput。街には台風の爪痕が残ってて、ちょっとでも日程がずれてたら開催すらも危ぶまれた
状況なのが解ったよ。それでも、皆が復旧で大変な時期にも関わらず大勢集まってくれた。ステージ出て行ってあの歓声の出迎え超上がったよ!この夜は
tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブのラストで、各地で何度も破壊と再生を続けてきたセットもついに最終形が完成。それの散り際
って事で、こっちも後悔を残したくないんで全開で鳴らさせてもらった。そしてそれは壮絶でした。受ける皆のテンションも終始高くて、150分があっと
いう間だった。ありがとうございました。終演後も熱気冷めやらぬホーミー達との乾杯と談笑が最高でした。またやろうぜ~。上江洲、濱里お疲れさん!

福岡、天神。真夏ツアー最終日。6年ぶりにKIETH FLACKに帰ってきた。もう何度目なんだろう。幾つもの夜を越えてきた。昼のこの暑さだったら夜の
ステージ最前線の灼熱は容易に想像出来た。競演する地元の強者達が続々リハに集まってくる。皆が仲間でもあるけど、緊張感も携えていた。もう最高。
まずは肉を喰う。そして箱へ。MANTIS×ELIAS×MAHINA APPLEのライブ。3人の心もパフォーマンスもそしてお客も開いてて、超良い雰囲気だった。
からの俺等。どれくらい演ったんだろう。ただただ夢中にいた。MANTISと創った「SOMEDAY」も2回。長丁場、それもハードな表現を受けてくれて、
おかげさんとしか言いようがない夜。ありがとうございました。終わってからはお楽しみのキースで朝までの呑み!最高でした~。HIKKYお疲れさん!

9月はライブ3本。どこも超楽しそうです!10月、11月はライブ休みます。

1曲贈ろう。
祝ヒップホップ50周年!それを記念したニューヨークのヤンキースタジアムでのライブをずーっと観てた。俺のヒーロー達が大勢いて、皆が熱かった。
この曲でKOOL G RAPが出て来た時は泣きそうになった。ヒップホップで泣きそうになったの久々。俺もラッパーになった。ヒップホップありがとう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.08

8月。
夏の盛りですね。こっちも毎日暑いっす。ニュースでは各地猛暑で過酷な状況にもなってるみたいで、皆、元気かい?お互い乗り切ってまた会いましょう。

本日、tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」から7本目のMV「MUSIC IS THE ANSWER」を公開しました。今回は普段の俺の生活そのままな感じの曲で、
レコ屋行って、バーやライブハウスやクラブ行って、好きな音楽を追い求め、そこから生きていくヒントをもらって、それを音楽に返す、そんないつもの日常を
歌ってます。ビートはgrooveman Spot。彼、ビートも無論ですが、アレンジ、サンプルの処理など、同じミュージックラバーなのが解るその仕事っぷりでして、
作業も早いし、的確だし、真のビート職人です。MVの監督はYOUNG CHILD氏。dj hondaさんとの「SEE YOU THERE」以来となる仕事で、彼もまた彼しか
ないグルーヴを持ってて、一緒にレコ屋を回っての撮影、からの編集、今回も楽しかった。両氏、そして撮影に協力してくれたお店、ありがとうございました!

ここからはライブレポート。写真はこちらから。

釧路。昨年の暮れにライブ入ってたんですが、大雪で交通網が乱れて辿り着けなかったんです。そこから主催のゲンタとずっとこの日に狙いを定めてきて、遂に
実現したリベンジマッチ。短い道東の夏。天気は雨で涼しかったけど、人は熱かった。舞台は初となるmisty。仲間達で大事に作ってる箱ってのが入った瞬間で
解った。釧路は9年ぶり。9年も経てば人も入れ替わる。昔は凄かったなんて最悪。俺等は今が最高なんで、やる気満々。コミンで美味いカレーをいただいて、
さあ本番。灼熱のステージ最前線でしたね。新旧織り交ぜたこっちのセットにも、皆が終始上がってくれて久々のカムバックをド派手に飾れました。ライブと
同時進行していたゲンタの画も堂々完成。
その場にいる全員で作った時間、ほんと酒も会話も進みまくりで至福が極まってました。ありがとうございました!

札幌。前夜の釧路で力をもらって特急おおぞらでホームに帰還。tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブ札幌版。前売り完売。舞台はSOUND
CRUE。いつものライブセットからこの日は大きく変えて、ニューアルバムの楽曲中心で挑みました。住んでる街、いつもの仲間、積み重ねてきた時間、札幌で
しか鳴らせない、語れない曲もあり、それ等がどう機能するかも分からない、予定調和ゼロの緊張感もあったけど、挑戦こそが俺のオファーの条件ってノリで
突破した。その雰囲気はお客の側にも感じられて、1曲毎じっくり聴き入ってる印象の序盤、そこから徐々に打ち解けていって、皆で上がっていく後半、最後は
笑顔になってる。そんな展開が超スリリングでこっちも只々夢中でした。時間の進みが速かった。やりたかった表現は全てやれた。ありがとうございました!

焼來肉ロックフェス2023。野外、ライブ、そして焼肉。この3つで楽しもうって楽しいに決まってるよね。前から噂は聞いてたんですが、ここで初参戦でした。
俺等はMOLLY STAGEの初日のトリ。バンド界隈の顔ぶれが多い中、同時に3つのステージが進行してて、そこからここを選んでくれた人達との40分。メインの
ステージから聞こえてくる賑やかさとはここはちょっと違う雰囲気で、アットホーム感すらもあった。俺もステージから降りて、皆の中に入ってって、周囲を
囲まれながらのライブ。送り手と受け手の境なく開かれた心。地球の中心な瞬間、確かにありましたね。皆の想い、バッチリ伝わってきて、感極まりました。
出番が終わってからはバックステージで久々に会う仲間や友人達と大いに呑んで語って笑った。焼肉、他にも色々とゴチでした。ありがとうございました!

松本。この日はワンマン。6年ぶり。日中の酷暑からの夕立。それでも集まってくれた皆との2時間超えの大立ち回り。最高の上、ありましたね。どこからか、
今日はとんでもない事になりそうって兆しが見えて、一向に下がらない皆のノリに連れられて、あまり行った事のないとこに行っちゃってた。音と言葉だけを
シンプルに鳴らして、別に皆が酔ってる深夜でもなく、それであんなとこまで行けるって、知ってたけど、久々で、俺もちょっと驚いたっす。自信にもなるし
勇気にもなる。お金ももちろん大事ですが、それ以上の大きなものを受け取れました。差し入れも色々といただき、打ち上げでも美味い酒や蕎麦をいただき、
久々の松本を満喫しました。しっかり励んで、あれの上にまた皆で行けるよう頑張る。サニーレコード、連日のサポートにも感謝。ありがとうございました!

8月は前半に東京2本、そこからtha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブ沖縄版、からの福岡天神です。よろしくお願いします。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.07

7月。
北海道、今が最高の季節です。そちらはどうですか?暑すぎてもまた厳しくなっちゃうからね。皆さん体調に気をつけ、元気に遊び、善き夏を過ごしてね。

先日東京と大阪でtha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブを無事終えました。両会場とも通常とは違う「IN THE NAME OF HIPHOP II」に
焦点を当てて組んだライブセットで挑みました。準備も大変でしたが、巻き戻したい瞬間ばかりで、報いの大きい夜になりました。このセット超良いんで、
この2箇所で終わらすのもったいなさすぎなんで、地元札幌と沖縄でもやります。札幌はすでに完売しました。沖縄はまだ売ってます。参加待ってるよ!

tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」から「LETTER 4 BETTER feat. ZORN」のMVを公開しました。
アルバムには客演で5人のラッパーを招いてたんですが、これで全員との曲をMVで発表出来ました。最後はこの男、ZORNです。2020年に「Life Story」に
誘ってもらって、これは続編ってわけじゃないんだけど、今回もビートはBACHLOGICで、監督は飛沫という同じ布陣です。ビートは相変わらず間違いない
BL印の仕事で、映像も飾りを削ぎ落として音と言葉に焦点を絞った作品になりました。ZORNのバースも細部まで完璧。皆さん、ありがとうございました。

toeというバンド知ってる?過去、色んな場所で対バンしてきてね、いつも良い酔いで楽しませてもらってたんですが、この度、お誘いいただきまして、1曲
共に創ったんです。しかも5lackと。両者ともいつかは、と思ってたんで光栄至極でした。俺は今回は1バース担当しただけで、曲のコンセプトや構成など、
大まかな作業はtoeと5lackが進めてて、丁寧な仕事に学ぶ事も多かった。次はライブで鳴らしたいね。デジタルのみのリリースです。こちらからどうぞ!

以前ここで告知していたLITTLE TEMPOとの曲「HOME IS WHERE THE …」も一般発売開始してます。こちらはアナログのみ。よろしくお願いします!

以降、ライブレポートを。写真はこちらから。

tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブ。初日、東京。ホームLIQUIDROOM。今年の正月にソロアルバムの情報公開してから、ずっとこの
ライブに狙いを定めて生きてきた。音楽を無から創る、スタジオで造る。このプロセスも勿論大切、って言うか基本だけど、やっぱり完成した曲達をお客の
目の前で演奏してこその完成なんですね。そこから育っていくとも言えるんで、ここがゴールでもあり、スタートでもある、そんな重要な夜。俺、あんまり
日本のヒップホップ史上とかって物言いが好きじゃないんで、そういう言い方はしませんが、俺というラッパー個人で見ても、長いキャリアでも、俺自身で
蒔いてきた種を全部回収するという意味でも、天下分け目な夜。いくら大仕事を達成しても、いつも前方にそびえ立っていた。頭から離れなかった。歌詞を
覚えるとこから始まって、DYEとずっと準備してた。オープニング、クライマックス、そして終わり方、普段のTHA BLUE HERBのライブとは違うセットで
挑みました。加えて客演陣もこの日は全員集合。皆が百戦錬磨のラッパー達で、俺等の表現の一部としてセットに配置させてもらう事は、光栄でもあるが、
プレッシャーや緊張感も今まで感じた事のない種類のものだった。当日券ちょっと出してめでたく完売。終わって振り返ってみれば、多くの不安などは全て
消え去っていて、いつもの理解のあるオーディエンスのおかげで、トラブルもなく、忘れられない一夜になった。160分。至る所に奇跡的な光景があった。
長いキャリアでいつかと呼んでいたその日、やりたかった事は全てやれた。残ったのは報いだけ。今日現在、あれ以上はない。ありがとうございました!
2日目、大阪。初となる堺。昔から行ってみたかった箱、FANDANGO。この日は雨。それも災害級の雨って前情報。東京から向かってる途中にも既に各所で
交通網が寸断された報せもあり、大阪中心部から堺に行く手前の大和川にも氾濫の危険が迫っているってニュースもあり、正直、開催出来るのかすら危うい
状況だった。開場前には電車も止まる。お客が会場に来る事すらままならない状況でお店の方々と協議。開催はするが、来れない人達の方が多いだろうとの
見立てで払い戻しも実施しつつ、でも、ライブは敢行すると決定。後はその時を待つ。俺は30人位でも来てくれればオッケーと思ってたよ。それでも奇跡を
残すつもりだった。開演。大歓声が迎えてくれた!ずぶ濡れになって、歩いてまで来てくれてた!超感動したよ。想いが、それを追って言葉が溢れてきた。
よく集まってくれた。それに尽きる。後はやるだけ。おう、やるしかねえよな。皆の熱意を無駄にはしない。任せてくれ。演奏の質は完璧。退路絶った皆の
上がりも最強。客演陣もこの日は3人。皆、ベストな仕事。東京に続き、この夜もまた違う意味での忘れがたい夜になったね。あの日あの街で、あれほどの
悪条件を超えて、集まれた皆でがっつり楽しみ切った。ったく凄え奴等だよ!おかげでやり遂げられた。あれもあれ以上ない。ありがとうございました!

しゃけ音楽会2023。地元札幌で開催。俺等は初日のトリ。外の街から来る音楽家がずらりと並ぶフェスとは違い、俺等の他にも札幌、北海道のバンドが沢山
ブッキングされていて、それだけでももうそこには主催チームの想いが強く現れていて、それは出演者やお客さんにもちゃんと伝わっていた。別に大規模で
商業化されたフェスも俺は好きで、よく出る。だけどこうして少人数で手作りで、こだわりを大切に育てやってる人達も全国にいて、そういう人達と過ごす
時間と場所はどこも華美ではないけれど、音楽が真ん中にあって、俺も受け取るもの、気付きが多い。その日の札幌は天気も爽快で、大人も子供も皆の心が
開かれていて、着いた時点でここは特別なパーティーなんだってすぐに判った。一語一句一音がここ札幌から生まれた音楽だし、仲間も家族も親戚も友達も
いて、特別な舞台だった。60分全身全霊でやらせてもらいました。最初から最後までずっと皆に上げてもらって、別れ際は笑顔になってもらって、思い出す
全ての瞬間がホント愛おしく嬉しかった。そして安堵もしました。お疲れ様でした。あの場が末長く続いていく事を願ってます。ありがとうございました!

7月はライブ4本。
昨年末に大雪で中止になった釧路、そして地元札幌ワンマン、初出場焼來肉ロックフェス、そして松本ワンマンです。以降も東京、沖縄、福岡と続きます。

1曲贈ろう。
「共にいよう。良い時も悪い時も、楽しい時も悲しい時も」。この「悪い時も」「悲しい時も」ってとこ、ここだよね、ここ。オリジナルはアルグリーン。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.06

6月。
こちら札幌も清々しい天気が続いてます。そちらも夏が近づいている事でしょう。野外で音楽もバッチリな季節ですね。今しかない今を楽しもうぜ。


ILL-BOSSTINOのソロプロジェクト、tha BOSS名義での2枚目のアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」。おかげさんで売れてます。ライブセットにも
組み込んでまして、来て観てくれた人なら解ってると思うけど、どれも最高に機能してくれてる。これからずっと歌い込み、いよいよ自分の肉体と心と
一体化していく。これまでの自分の曲達と混ざり合い、やがて俺の人生そのものになっていく。自分で演ってて思うけどさ、マジで良い曲ばかりだぜ。

5月もアルバムからMVを2本発表しました。

まずはこちら「DEAR SPROUT feat. YOU THE ROCK★」。幼稚園児150人と一緒に撮影しました。当初はどうなる事かと思ってましたが、思い切って
始めてみたら最高に楽しい1日になりました。俺とユウちゃん、決して褒められた大人ではないかもしれないけれど、ま、修羅場は抜けてきてるから。
先生や教科書は教えてくれない世の中の渡り方、これがヒップホップ。漠然としたイメージを映像で具現化してくれた監督、スタッフの皆に感謝です。

もう1曲はこちら「STARS feat. JEVA」。曲中のJEVAのリリックでも語られているあいつのバックグラウンド、それは俺が生まれ育った所とも似てて、
お互いのルーツを歌うというコンセプトもあったからさ、ここはあいつの地元で撮りたくてね。昨年夏に四日市に行ったんです。超暑かった。元々俺、
四日市の街の雰囲気が好きだったから、念願叶った感じでした。協力してくれた地元の仲間の皆、ありがとうございました。MarioWorksグッジョブ!

まだまだ色々と仕込んでるんで、引き続き楽しんでください。


ここからはライブレポート。5月31日のソロアルバムのリリースライブの模様は来月ここで。既にTwitterでは速報出してます。写真はこちらから。

伊勢。コロナでの中止を経て7年ぶり3回目の帰還。舞台は前回に続いて都天眞堂。前日に着いて、仲間と再会、美味い鰻をいただき、準備万端でした。
競演は竹原ピストル。こちらも久々の再会。個人的にライブが観れる事も楽しみでした。俺等が先攻。前売り完売。やる気満々なお客と、竹原ピストル
目当てっぽい感じのお客が半々くらいかな。オッケー。始めよう。出来る事など限られてるが、この夜をきっかけにする気合もありました。あれが俺等
THA BLUE HERBです。最後は喝采いただき、竹原ピストルを待つ。相変わらずのリリカルなライム巧者。完全にラッパーです。俺にはないものを一杯
持ってるラッパー。互い60分で一夜を分け合えるラッパー。そうはいません。また多くをもらいました。乾君、仲間の皆、ありがとうございました!

名古屋。昨秋の結成25周年ツアー屈指の夜を共に作り上げたオーディエンスとホームJB’Sで再会。あれはあれ以上ない奇跡とかじゃなく、こっち的には
過程でしかないって事を証明するために帰ってきた。競演ももうここで何度も夜を過ごしてきた凄腕達。開場がいつもより早かったけど、オープン時の
行列でこの夜の成功を確信したよ。もう1曲目から、そうそうこれこれって思ってた。煽り煽られ、怒号と悲鳴が響く中、解像度の高い言葉が皆の心に
浸透して行くのが見えてた。結果100分完全に殺り切った。YUKSTA-ILLとの「HELL’S BELLS」、そしてここで初公開、JEVAとの「STARS」、共に
バッチリだった。更新成就。ありがとうございました。終わってからも新旧混ざった仲間達と美味い酒を呑み、大いに笑った。阿部ちゃんお疲れ様!

滋賀。膳所にある老舗、CLUB MOVEの26周年。俺等も26年目なんで、同期生です。7年前にも行っててね、またコロナやら何やらを乗り越えて帰って
来れて嬉しかった。天気も天晴れ。琵琶湖も輝いてました。京都から2駅とかでこの落ち着きはまた良いもんですね。ただ言うてもここは滋賀、俺等は
何度も来てる。数々の灼熱の夜を経て今日がある。今回も完売御礼。かなりの接近戦。気付けば2時間くらいやってた。ド派手に大爆発も良いけどさ、
俺はあんな感じのライブも好きなんです。言葉への理解が各々の気持ちの深いとこにある、皆の人生と結び付いてる感じ。そうなったら大騒ぎにはなら
ないよね。ああなる。ボリュームもあえて大きくせず、じわじわ沁みて行く、繊細な魂の会話でした。ありがとうございました。梅ちゃんお疲れ様!

赤磐。岡山市は何度も行ってたけど、ここは初でした。事前の情報も少なくて、どんな所、どんなパーティーなのか、全く分からないままに身を任せて
はるばる辿り着いたのは、慣れ親しんだ都市の快適さとはまた違う、俺の知らなかった心の安寧の地でした。これはヤバい、これは楽しい事になる、と
着いた瞬間に感じました。スタッフも演者もお客も続々集まって来るけど、皆がただもんじゃない雰囲気出しまくってて、ワクワクが止まらなかった。
上空には満月。DYEとセットをその場の空気に合わせたものに組み替えて挑んだ60分。俺も相当熱くなれました。行った事がない向こう側を垣間見た。
良い経験させていただきました。俺の世界もまた広がりました。そしてそれはまだ開きっぱです。領司、そして仲間の皆、ありがとうございました!

鳥取。ホームLOVE FLASH FEVERに1年ぶりに帰ってきた。この夜は山陰の若いラッパーも一緒でした。何歳?って聞いたら高校卒業したてだって。
良いね。俺なんかよりも全然早くラップ始めてる。俺より凄くなるね。言うても今日のとこは俺がメイン。まだ俺。いずれは追い抜かれてってしまう。
出来る間にがっつりやっとく。75分の予定が90分。言い残し一切無し。終わってから観れたLONG TALL SALLYとあの若いラッパー達のライブが最高
でした。輝ける未来が眩しかったぜ。俺にもそんな時はあった。ラッパー人生も、GWツアーも長い道を経てきたね。鳥取ではオフを長めにもらって
ゆっくりと過ごせました。あちこち案内してくれて、色々話せて、ずっと楽しい時間でした。桝田君、あっ君、仲間の皆、ありがとうございました!

姫路。GWツアーの大一番、bachoとのツーマン。しかもここは11年ぶり。かつては頻繁に行ってたけど、気付けば久々になってたね。でも蓋を開けて
みれば、会ってなかった時間があの夜に俺等を一気に近付けた。俺等とbachoの演奏の質ももちろんそうだったけど、何より皆の想いが最初からずっと
爆発してた。いやはや凄え夜だった。やったね。皆で作った。こっからまた何かが始まる、そんな予感とワクワクが満ちていた。最後に演ったbachoと
のセッションも初めてやる緊張感がたまんなかった。最初が1番良い。ステージから見た皆の驚きの表情、押し寄せる熱、そしてあの合唱、あれは俺も
ずっと忘れないだろう。ありがとうございました。昔からの仲間も元気で、各々で人生を進めてて嬉しくなったよ。bachoお疲れ!引き続きよろしく!

弘前。GWツアーのゴール。4月末に札幌を出て以来3週間の長旅を経て辿り着いた俺等を、夕陽に霞む岩木山の変わらないシルエットが迎えてくれた。
前入りだったので仲間達と合流して飯を食う。皆、昂ぶってるのが伝わってきた。だよな。俺もだぜ。舞台はKEEP THE BEAT。街は変わっていくけど
音楽を聴ける場所を残そうとする気概がしかと建っていた。続々と集まってくるオーディエンス。地元のDJですっかり熱くなった会場。では始めよう。
久々ってのもあったし、俺等もツアーで鍛えまくってたのもあったし、初っ端から1曲1曲、皆で最高を更新していく。最後が皆で良かった。今の俺等を
存分に観てもらった。終わってからはもうずーっと弘前のもてなしにすっかり甘えまくってしまった。たいすけ、青木君、ありがとうございました!

CRAFTROCK FESTIVAL '23。初めて行ってきました。太陽の下で色んなクラフトビールをタップで呑んで、ライブを観て、そんなの楽しいに決まって
るよね。俺も客で行きたかったよ。言うても与えられたのは野外ステージのトリ。了解。呑んでる場合じゃねえな、しっかりとやらねえとな。気合い
満々でステージ出てったら、ずっと向こうまでお客がいて、既に超上がってた。俺もそれ見てこれは絶対イケると思ったよ。そっから50分、一気に走り
抜けた。皆、ほんと良い顔してた。投げかける一言一言へのリアクションがダイレクトに伝わってきた。周りはバンドで俺等初出場でもしっかり言葉を
残せて安堵しております。終わってから、色々ビール呑んで、どれも美味くて、ライブの余韻も半端なく、良い酔いでした。ありがとうございました!

福島。8年ぶり。ABSORBの21周年。この8年色々大変だっただろうけど、新たな顔ぶれも増えてて上がったよ。皆でタイ料理を食って、近況を話して、
NEOへ。この夜は地元の音楽家も大勢出る。早い時間から賑わってる。こりゃ祭だな。さすが周年って感じのカオス感もあったね。シリアスにじっくり
聴きたい人には随分賑やかな環境だったと思う。でもこういう夜もある。めでたい宴だ。コロナ明けでまた街に人が戻り始めたタイミングで、皆で集ま
れて、俺等の音楽もそこに混ぜてもらって、ああやって大騒ぎして、乾杯出来て、周年に花を添えられたなら何よりです。遠くから来てくれてた人も
多く、ライブ終わりに色々伝えてくれて、俺は報われていました。ありがとうございました。福島、いつも皆の安寧を願ってます。奈緒、お疲れさん!

夏に向けてもあちこち行きます。地元札幌は2本。しゃけ音楽会とソロアルバムのリリースライブ。札幌で野外で演るの久々だね。俺等の野外超良いぜ。
アルバムリリースパーティーは、東京と大阪に続いて「IN THE NAME OF HIPHOP II」を基盤にした特別セットです。どちらもご参加お待ちしてます!

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.05

5月。
日差しがポカポカとあったかいね。今はGWツアー中。各地、どこもかしこも人が集まれて、一緒に音楽を聴けて、踊ったり、歌ったり、待ちに待った春ですね。

今年の元日に発表して以来、長きに渡って色々と仕込んできましたが、無事に先月、俺、ILL-BOSSTINOのソロプロジェクト、tha BOSS名義での2枚目のアルバム
「IN THE NAME OF HIPHOP II」を発売する事が出来ました。


共に曲を創ってくれた皆、ビート、言葉、皆の間違いない仕事が、俺の心を揺さぶり、内なる力を大いに引き出してくれました。ありがとうございました。

アルバム完成までの工程、透明な音や言葉が最後にCDになるまでには多くの腕利きの仕事が介在しております。今回もありがとうございました。

ポスターを貼らせてくれた人、俺の代わりにポスターをまいてくれた人、SNSや口コミで情報を広げてくれた人、今回もありがとうございました。

MV第3弾「STARTING OVER」公開してます。feat. Mummy-D!既にインタビューや対談などで制作への経緯は語られているのですが、長い時間を経て、生きて
ここまで来れた事に、そしてもう既に世に在る曲、映像に触れる度に、何度でも感慨深さが込み上げてきます。D君の記憶違いも確かにあったにせよ、俺の思慮が
浅い言葉があったのも事実でして、俺のハングリーさと言ってしまえば許されそうな気配があるのがヒップホップですが、だがそれはまた片一方から見れば単なる
傲慢さでもあり、その2面性にまで想いが至り、それを直視し、こうしてハッピーエンドまで辿り着くにはここまでの時間がかかったという事です。当事者2人で
共に言葉で表し、内心を曝け出し、その先に行こうとする意思を同じ曲として昇華出来た事は奇跡っす。やった後に思う。チャレンジして良かった。皆がそこに
込めた意味も意義も理解してくれて、各々のヒップホップの中に置いてくれて、上がってくれて、とても嬉しいです。報いで満たされています。ありがとう。

インタビュー、色々な人に話を聞いていただきました。ありがとうございました。
CDJournal
Real Sound
FNMNL
SPICE
ナタリー(D君との対談もあります)
Mikiki
BLACK FILE(OMSBとの対談)

アルバム出したら、次は演奏です!5月31日東京LIQUIDROOM、6月2日大阪FANDANGOで「IN THE NAME OF HIPHOP II」に特化したセットでライブやります!

こちら2015年に出した1枚目のソロアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP」です。未聴の方は是非。

全ての曲達は俺の手を離れ、皆の元に旅立って行った。改めてここでその内容に付け足す言葉は、ない。ラップしてるリリックが全てです。楽しんでください。


ここからはツアーレポート。伊勢と名古屋は来月分に載せます。写真はこちらから。

東京。渋谷QUATTRO。eastern youthが待ち構える極東最前線。長年に渡って声をかけてもらってたんだけどタイミングがずっと合わなかった。でも、この夜のため
だったんだな、と思える1日になった。昨年4月の大阪でのeastern youthとの初ツーマンで距離が縮まって、俺と吉野さんなんて時期こそ違えど同じ街に住んでいた
事も判明して、乾杯が進んで、次は極東最前線でって別れた。そっから1年後の約束の夜。先攻は俺等。極東最前線は101回目。初めて観るって人も多いと思って
いたけど、俺は勝手に絶対伝わると信じてた。鳴り響く喝采、世界が輝いてた。ありがとうございました。からのeastern youth。オーディエンスとの信頼関係含め、
いやはや、壮絶でした。先輩が元気どころか、死力尽くして突破しようとしてる姿を見られるのはもう滅多にない。俺もまだまだ行ける。次はいよいよ札幌で!

茨城県結城市。古い風情が残ってる街全体を使って行われた結いのおと。今年で10周年。街自体も初めて行ったんですが、昼間に着いた時点でもう雰囲気最高で、
天気も良く、人も良く、俺あたり速攻で上がっちゃったね。食べ物、飲み物、どこもセンスの良さを感じさせるお店ばかりで、早速あちこち歩いてました。これは
完全遊びでまた来たいね。日本、善いとこあるね。道々で多くの方々に声をかけてもらい、色んな街から来てた人達との交流も楽しかった。ライブは今年初となる
野外。出番はトリ。新旧織り交ぜて60分やらせていただきました。子供連れも多かったんだけど、親の皆のシリアスな眼差しが最高だったよ。俺とあなたの世代の
サウンドトラックだ。あなたなら解ってくれる。そう想ってこっちはやってたよ。ありがとうございました。イベント共々、街、人生、更なる発展を願ってます。

広島。この街のストリートの源流、MISERYの30周年。大ボスのガイさん、成子さん、周りの仲間達のヒロシマに対する向き合い方、結束、深い愛が大好きでね、
その記念すべきお祝いの場にいれる事が光栄で嬉しかった。しかもお祝いは1週間、ずーっとライブ。居並ぶのは日本のパンク、ハードコアの説明不要な強者達。
昨秋の結成25周年ツアー以来のCONQUESTへの帰還。前夜に行くと既に4日目、特別な空気がそこにあった。俺等は5日目。対バンは北九州から惡AI意。同世代で
共通の知り合いも多くリハの段階で良い感じにリンク出来た。俺等は後攻。惡AI意の轟音の余韻が残るステージ。灼熱の接近戦だったね。何とか生き残った。皆で
共に笑って終えられて安堵してます。ライブ後もDJ DIETの音で揺れながら美味い酒を呑んだ。会話も笑いも尽きず、最幸な宴でした。ありがとうございました。


長年の盟友、LITTLE TEMPOと1曲創りました!彼等のアルバム「LOVE MAX」 聴いた?これは去年ずっと車で聴いてたね。マジで雨の日でもこれ流してたらさ、
天気が暗くても心がウキウキするサウンドが満載でね、個人的にも大好きだったんですね。その後、そのアルバムに入っている1曲に新たに言葉を載せて欲しいと
いうオファーをありがたくももらいまして、昨年暮れにじっくりやっていたんです。アナログ12インチのみですが、自分で言うのもアレですが、っていつも自分で
言ってますが、これ、良いよ。長年の繋がり、乾杯や会話、重ねてきた別れが純度の高い1曲に結実してます。アルバムもオススメです。現在予約受付中!

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.04

4月。
さあ、ここに旅立ちの季節がやって来た。ここで再び大きく羽ばたくために、俺は2019年からずっと準備してきた。やるべき事は全てやって、ここに至った。

俺、ILL-BOSSTINOのソロプロジェクト、tha BOSS名義での2枚目のアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」がいよいよリリースです。

全15曲収録。トラックリストはこちらから。

CD、ダウンロード、両方で発売します。
CDはインストCDを加えた2枚組の限定盤と、通常盤の2種あります。

CD購入の方には初回特典としてアルバム未収録曲が入ったCDが付きます。こちらは付かない店舗もあるので要確認です。

CDの通販先行発売が4月5日(水)から。上記初回特典に加えて通販限定特典でステッカーが付きます。数に限りがあるので欲しい方はお早めに。
CDの店頭発売、ダウンロードの発売は4月12日(水)からです。

先日アルバムからのMV第2弾「SOMEDAY 」を公開しました。feat.のSHINGO★西成、そして監督のKUROFINに多大なる力を借りながら、西成の街を舞台に完成
させました。曲自体はいつもの俺等の会話そのもの。片意地張らない自然な感じに仕上がってます。ただ、やはりそこはSHINGO★西成。ユニーク極まる言語感覚
プラス彼にしか言えない生き様が滲む金言が最高です。ビートは福岡のMANTIS。こちら1999年以来の長い付き合いですが、遂に一緒に曲を創る事が出来ました。

アルバムのCM、第2弾公開しました。第1弾もまだの方いれば何卒。

5月31日東京LIQUIDROOM、6月2日大阪FANDANGOで「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブやります。今はアルバムの制作が終わって、発売に向けた
色んな仕込みの最中ですが、そろそろ今度はアルバムの曲達を人前で表現する、つまりライブに向けた日々が始まる。しかと演ってみせます。チケット発売中。

そうそう、今回のは「Ⅱ」でして、2015年に「Ⅰ」をリリースしてるんです。こっちも最高っすよ。未聴の方がいれば是非。


先に2019年からと書きましたが、THA BLUE HERBの5枚目のアルバム「THA BLUE HERB」のリリース後、すぐまたリリック書き始めた時が実質このアルバムの
クランクインなので、元々ここまで時間かけて創ったりしないんですが、随分長い時間かかりましたね。その間に起こった事、そう、コロナがありましてね。まだ
収束し切ってないんでアレですが、この数年間はほんと久々にっていうか、生きてきた中でもそうない状況でしたよね。誰もが、ね。一瞬でも先が真っ暗な状況に
なったのは事実だし、生きるか死ぬか、自分が始終そこにいたって事はないけど、それでも同じ時間に最前線にいる医療従事者の事とかを思うと、ほんとマジ大変
厳しい状況を生きてきたわけです。誰もが。そして、幸運にも生き残ったんです。俺とあなたが。今を生きてる誰もが。そんな時代。その間に創っていたんです。
私、札幌のBOSSのコロナ禍3部作。俺のまだ短いキャリアの中でも、長く感じられた、後々語り継がれるであろうそんな時代。俺はTHA BLUE HERBの「2020」、
dj honda × ill-bosstinoの「KINGS CROSS」、で、今作、tha BOSSの「IN THE NAME OF HIPHOP II」を残す。いつであっても、それがやるべき時ならやる奴はやる。

とかく参加メンバーの字面の豪華さが耳目を集めますが、ここまではイントロ。イントロでも十分楽しんで欲しかったし、楽しんでくれたとも思う。だが本番は
こっから。皆に届けたいのはそんな皆と創った音楽です。俺とビートメイカー、ラッパーの俺とラッパー。共に同じタイトルを分かち合いながら完成させた音楽。
それ等は1つの大きな仁義のもとに。そう、ヒップホップの名のもとに。これが拘りです。1曲目、CARRECのビートがドラム全出しになった瞬間から最後まで、
そこまで行ったなら特典CD、Yotaroのビートのフェードアウトの消え際まで。俺はそこで待ってるよ。道中楽しんでください。皆のヒップホップの名のもとに。


3月はライブ2本。写真はこちらから。

福岡。昨年の今頃も行ってた。天神grafでのRe:Road。まだ慣れ親しんだ箱ってわけじゃないからさ、何気なアウェイ感と、隙間に垣間見る微かなホーム感。これが
好きなんですよ。こういうとこで育つんです。自分が。この日は久々の呂布カルマとの競演。名古屋じゃないってのが初でフレッシュでした。先行、呂布カルマ。
アイツならではのライムを細部までじっくり楽しんだ。からの俺等。初っ端から焚き付ける。俺、今はあんな感じ。ホットにやる。気付けば70分。各々近付けた。
笑って今日無事。ありがとうございました。終わってすぐに福岡ホーミー達とワイワイやる。呂布カルマとずっと話し込む。良い夜でした。シマメンお疲れ様!

山口、光。初めての上陸でした。前日に入って、長旅で疲れていた俺等をあったかい手料理が迎えてくれまして、あれで何かが溶けました。ごちそうさまでした。
翌日も太陽が輝いてて、海も輝いてて、ぞくぞく集まってくる仲間達の気持ちもまた輝いてて、美味いもん一杯あって、最高でしたね。ライブも長丁場でしたが、
俺等も山口の仲間も久々って事でとことんまでやりたくて、実際にやらせてもらって、最後まで理解を与えてくれて、そして上げてくれて、やり遂げられました。
三角屋6周年、一隅を照らせられたなら幸いです。ありがとうございました。皆さんの人生の発展を願ってます。どうかお元気で、善き日々を。カンタお疲れ様!

4月後半からGWにかけてあちこち春ツアーします。いつものとこ、久々のとこ、去年の続きなとこ、初めてのとこ、参加待ってます。よろしくお願いします。


色んな人がその人なりのノリで俺の音楽を聴いてくれてる。皆の好きなノリでほんとオッケーなんだけど、ここ、この文をここまで読んでくれてる人は、今時って
いうか、ずっとだけど、安い軽い早いの方じゃない俺の音楽を選んでくれてて、そっから更に次の段階にライブがあって、その更に奥の場所がここなんで。情報は
Twitterで、そこでも思う事書いてるけど、ここにいるのはね、俺の言葉をとても近くに置いてくれてる人でしょ。ありがとう。だから解ると思うけどさ、俺いつも
言ってるしょ。「まだまだこっからだ」って。そんな感じの事。で、まじでね、今回はキテるよ。いつもだけどね。いつもリリース前、この手の自信で話すけど、
そしてそうやっていつだって更新して来たけど、今回はキテる。今時点の俺の持ち得るスキルと経験の全て、そして2023年、51歳の我が思想の最新版、そして
参加してくれた凄腕達のベストな仕事がどこ切り取っても鳴ってる。tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」。お待たせしました。始まるぜ。準備はいいかい。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.03

3月。
そちらはもう既に春めいたりしてるんでしょうか。こっちはまだまだ寒いっすね。言うてもやって来ますよ。新たなスタートがもうすぐそこまで迫ってます。

俺、ILL-BOSSTINOのソロプロジェクト、tha BOSS名義での2枚目のアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」。

店頭発売(CD)は4月12日。ダウンロード発売も同日から行います。

CDはインストCDを加えた2枚組の限定盤と、通常盤の2種です。CD購入者には初回特典としてアルバム未収録曲を収めたCDが付きます。

店頭発売に先立つ4月5日からこちらのオンラインショップで先行通販やります。こっちも上記の初回特典が付きます。更に通販特典でステッカーも付けます。


では、、トラックリストを発表します。ビートメイカーとゲストラッパーの組み合わせ、タイトル、曲順、色々と想像しちゃってください。

1. HOLD ON
Beats and Scratched by CARREC

2. THAT’S WHEN
Beats by BACHLOGIC

3. サウイフモノニワタシハナリタイ
Beats and Scratched by INGENIOUS DJ MAKINO

4. STARS feat. JEVA
Beats by LIBRO

5. SOMEDAY feat. SHINGO★西成
Beats by MANTIS

6. S.A.P.P.O.R.A.W. Pt.2
Beats by NAGMATIC
Scratched by DJ DYE

7. MUSIC IS THE ANSWER
Beats and Scratched by grooveman Spot

8. DEAR SPROUT feat. YOU THE ROCK★
Beats by TOSHIKI HAYASHI(%C)

9. THE WORLD IS YOURS
Beats by SHIBUIBEATS
Scratched by DJ DYE

10. LETTER 4 BETTER feat. ZORN
Beats by BACHLOGIC

11. STARTING OVER feat. Mummy-D
Beats by INGENIOUS DJ MAKINO

12. POETIC JUSTICE
Beats by DJ WATARAI

13. AROUND TOMORROW
Beats by Michita

14. SAY GOODBYE HEARTACHE
Beats by Jazadocument

15. YEARNING
Beats by Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORY

初回特典(CDのみ)
YEARNING Pt.2
Beats by Yotaro


至高です。どこを切り取っても間違いない。圧巻のクオリティです。ここに皆で打ち立てる。各々のビートやラップに込められた、つまりこの俺に向けられた、
熱意。そしてそれを受け、返す、俺の熱意。16曲分、ずっと沸いてます。この道を追求し続け、遂にこんなとこまで来たよ。4月です。よろしくお願いします!


そして5月31日東京LIQUIDROOM、6月2日大阪FANDANGOで「IN THE NAME OF HIPHOP II」リリースライブやります。本日3月1日からプレオーダー開始!


2月はライブは1本勝負、初上陸となる越谷でした。昔、浦和にBASEってクラブがあって、そこでライブやった時、地元埼玉や東京の近辺から来たラッパーと
邂逅してね、良い夜だったんですよ。で、そっから10年後、また同じ顔ぶれが招いてくれたんです。その時はまだ燻ってた奴等もこの10年サバイブしててさ、
またお互い生き残って会えたんだ。リハからもう到達してた。この日初めましての奴等も皆、最高でさ、ほんと今年の1発目がここで良かったって思ってたよ。
ライブは90分。荒いお客とがっつり逝けたね。ありがとうございました。HIPHOP道、これだよな、これこれっていう瞬間が何度もあった。皆の理解、歓迎、
開かれっぱなしの心、そして各々のHIPHOPへの愛。混ざり合ってて、輝いてて、美しかった。またの日まで元気で!RINDお疲れさん!写真はこちらから。

3月はライブ2本。以降も春に向けて続々決まってきてます。各地、ご参加よろしくお願いします。

大勝負が近い時はこれだよな。1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.02

2月。
冬本番ですね。こっちも冷え切ってます。ハッスルしてますか?俺は来たる春に向けて色々と仕込んでる毎日です。

元旦に発表した、俺、ILL-BOSSTINOのソロプロジェクトである、tha BOSS名義での2枚目のアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP II」の発売。大きな反響を
いただき、こっちも上がりました。発売は4月12日。そこまではまだ時間がありますが、すぐ来ますよ。そこまでの過程をも楽しんで欲しいと思ってます。

tha BOSS「IN THE NAME OF HIPHOP II」。アルバム収録は15曲。加えて初回特典CDにもう1曲。計16曲創りました。

では参加してくれた方々を発表させていただきます!

ビートメイカー(A to Z)。

BACHLOGIC
CARREC
DJ WATARAI
grooveman Spot
INGENIOUS DJ MAKINO
Jazadocument
LIBRO
MANTIS
Michita
Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORY
NAGMATIC
SHIBUIBEATS
TOSHIKI HAYASHI(%C)
Yotaro

ラッパー(A to Z)。

JEVA
Mummy-D
SHINGO★西成
YOU THE ROCK★
ZORN


今、自分で発表しておいて、改めて、あまりの凄腕の揃いっぷりに、そしてこんな大それた事をこの自分が取り仕切っているという事実に震えております。
前作「IN THE NAME OF HIPHOP」もそうでした。同じ感慨、同じプレッシャーを感じてましたね。でも、皆、自分のスタイル、世界観をしっかり持って、
それでここまで人生を切り開いてきた人達で、そして何より俺自身がファンである、そういう人達なんで、一緒に音楽を創る事の喜びが何よりも勝ってた。
ヒップホップを知って、自分なりに突き詰めて、長く群れずに生きてきて、でもあちこちで貴重な邂逅を重ねて、幾つもの乾杯を経て、同じスタジオ、同じ
曲に因縁が結実する。そこにはかつてのイザコザやディスすら内包されてて、でも、破綻には陥らなかったからこそ、未来はここにこうしてあり、何より、
誰より、俺が来たかった未来はここだったんだな、そう思える。制作は今が大詰めで、ほぼ出来上がった16曲を何度も聴きながら、随所で鳴り響く、人間、
その人生、それらが絡み合う事によってのみ生まれるドラマ、その完成度の豊穣さ、一足先に独り味わいながらただただ上がってる。4月12日、お楽しみに!

では作業に戻ります。

2月はライブ1本。かつて浦和で共に過ごした熱いラッパー達との夜を思い出します。楽しみましょう。その後もあちこち決まってきてます。よろしくです。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2023.01

2023年元旦。
新年明けましておめでとうございます。2022年、我々THA BLUE HERBの25周年、札幌から24時間配信を行った24周年とは違って、既に各地ライブハウス、
クラブも稼働してきてたんで、直で体を運んで、皆の前で我々の25年間総決算のライブを全日程で無事完遂する事が出来たのが何よりもありがたかったです。
さらに年間ほぼ毎月、ああやって各地に呼んでもらってライブも出来て、フェスもあちこち再開して、俺等も色々行けたし、コロナ以前とはまだ違いますが、
コロナがあったからこそな再会があちこちで待ってて、それはそれでまた特別な夜ばかりでした。その時を待っててくれてた人達のおかげです。ライブに参加
してくれた方々、お力を貸してくれた方々、1年通じていつもどこででもサポートしてくれた方々、音楽を聴いてくれてた方々、ありがとうございました。

さあ、2023年をド派手に始めよう!
じゃあ何から始めようか。そう!新しいアルバムを出します。俺、ILL-BOSSTINOのソロプロジェクトである、tha BOSS名義で2枚目のアルバムを出します!
タイトルは「IN THE NAME OF HIPHOP II」、発売は4月12日!

ではまず1曲お送りします。
ビートはMr.BEATS a.k.a. DJ CELORY。前作で創った「AND AGAIN」以来の俺とのコンビです。曲名は「YEARNING」。


前作「IN THE NAME OF HIPHOP」は2015年秋発売なので7年半ぶりのソロアルバムになります。こちらまだ未聴の方いたらまずこれは絶対に聴いて欲しい。
今のTHA BLUE HERBのライブにおいて、とても重要な曲が一杯入っています。では、そもそも俺のソロはTHA BLUE HERBの作品と何が違うのか、ですが、
THA BLUE HERBは音は全てO.N.O、言葉は全て俺です。完全1対1。でも俺のソロアルバムは、まずその音の部分、各地のビートメイカーに依頼しています。
そして言葉の部分、ここにも俺以外のラッパーを招いて創ったりもしています。1人で、独りでやり切る良さもありますが、色んな人達と創る良さもやっぱり
あります。ビートメイカーも、ラッパーも、マジでベストな仕事で応えてくれてて、1曲1曲、凄えクオリティで仕上がってきてます。制作はいよいよ大詰め。
来月1日のここでの発表で詳細をお伝え出来る予定です。絶対びっくりするし、絶対ワクワクする顔ぶれですよ~。究極としか言いようがない。お楽しみに!


ここからは12月のライブレポートを。写真はこちらから。

高崎。G-FREAK FACTORYが主催する山人音楽祭。俺等は5年ぶり2度目。札幌から7時間かけて到着。高崎芸術劇場。でかい。所謂ホールでのライブは俺等
あまり経験した事がなく、ましてこんな大きな会場は初めて。俺等は2番目。先陣はBRAHMAN。噂に聞いてた映像を合わせたセット。ホールに合ってたね。
あれだけスケールの大きなライブの後、1MC1DJ、音響、照明交えて4人という最小単位の表現。その差異を際立たせつつ、何を残せるのか、知恵を絞った。
与えられた40分間、精一杯やらせてもらいました。俺等の後も10-FEET、そしてトリのG-FREAK FACTORY。バンドの表現が続く。俺はじっくり観ながら、
俺等に出来ない事、俺等に出来る事、インスピレーションをもらってた。最後のセッションも楽しかった。ありがとうございました。Gの皆、お疲れさん!

福井。6年ぶり。10月の25周年ツアーで金沢行って以来の北陸。福井は俺等、2000年に既に行っててね。そっから繋がって、もう結構行ってる。通算で何回
目か、俺も福井の仲間ももう分からなくなってた。箱はいつものCREME。コロナで2度延期になって、遂に実現した夜。リハの段階から既に仲間達との再会が
続いてて、皆、出迎えがあったかくて、日本海の幸もいただき、心も体もエネルギー満タンでいざ本番。若いお客も多かった。北陸各地から集まってくれてる
感じも伝わってきた。深い時間に90分の接近戦。初めて観るにはハードだったと思うが、俺等もこれしかやり方を知らない。あれがTHA BLUE HERBです。
こっちも心と体を相当消耗したけど、終わってからの皆との乾杯と会話で全て癒されました。ありがとうございました。アカカベ、仲間の皆、お疲れさん!

大阪。5年ぶりにNOONに帰還。ここは昔のDAWN時代から行ってて、ポスターもいつも自ら持って行く箱。地元のあらゆるジャンル、世代を超えたとにかく
オモロイ人達がいつも集ってる。長年の関西圏との忘れ難いエピソードが亡霊のように蘇ってくる。秋の25周年ツアーも含めて最近の大阪はライブハウスが
多かったから、深夜のクラブ、物の怪が音の向こうに潜むあの空気感、久々だったね。ラフにタフに進めさせてもらった。90分後はアットホーム。年末感も
あって、ピースなエンディングを迎えられました。ありがとうございました。この街の先輩、旧くからの仲間、そして新しいこれからの世代、皆が良い感じに
混ざり合ってて、笑ってて、最後のGEORGEのDJも最高で、RowHoo達ともめちゃ話せて、俺も上がっちゃって随分呑んだね。皆さん、色々とゴチでした!

札幌。コロナもあって地元でのライブが出来ない期間が長かったけど、今年はこの夜で3回目。色々と戻ってきてる感がある。秋の2DAYSもそりゃ最高だった
けど、昨日より今日、今日よりも明日ってね。もういっちょ超えてみようと思い、年末にやってみる事にしたんです。箱は初となるSOUND CRUE。雰囲気が
俺等のパーティーに絶対合うと思ってた。荒れた天気の中、何より年末の忙しい中、集まったお客。1曲目からやる気満々。よっしゃ。そっからずっと想いを
ステージと客席の境なしに互い投げ合って夜を高めてく。KOJIも来てくれて、久々のあの曲も皆で合唱して、皆と心も体も近くて、熱くエモーショナルで、
気付けばまたもや150分超え。時間が早かった。それだけ楽しかった。ありがとうございました。札幌、来年も既に色々決まってるんで、引き続きよろしく!

平塚。長いキャリアでこの街は初上陸。新しい世界に入って行く時の不安感、そしてワクワク感、良いよね。箱はHAPPY MOUNTAIN BAR。ステージもなく
同じ目線で向き合う50人限定の接近戦。リハの時点で迎える側の緊張感も伝わってきてた。俺も俺の仕事を終えないと遊べない。まずは何はともあれライブ。
これを成功させないと長い時間かけて来た意味がないぜ。さあ本番。あの距離は久々でした。皆の上がりもダイレクトに伝わってくる。俺も俺の上がりをダイ
レクトに伝えていく。90分後、俺も皆も笑ってたね。安堵したよ。ありがとうございました。初対面でのあれは、滅多にない。年末だっただけにあの新しい
始まりの手応えは嬉しかった。テキーラも美味かった。皆の賑やかな遊びっぷりも最高だ。あの続きはあるぜ。またの日まで元気で。キョン、お疲れさん!

東京。すっかり毎年恒例になった、ホームリキッドルームでの年末ライブ。秋の渋谷の2DAYSで25年間やってて見た事のない頂上を皆で極めた。そして再び
皆で新たな麓で待ち合わせた。この日はTHA BLUE HARVESTと題して全国からTHA BLUE HERBの音楽で繋がった料理人や生産者が集まり、皆で食事、酒を
分け合って、そしてライブを観ようぜっていうイベントがあって、そんなのもう超楽しいに決まってて、大勢集まって、ワイワイ最幸な光景が広がっていた。
楽屋にも差し入れしてくれて、チームの皆でいただきました。どれも美味しくて、気持ちが込められていて、感謝しかないっす。俄然やる気が漲ってきてね、
体も心もとても良いコンディションで挑めました。満員御礼。理解と愛に満ちたオーディエンス。1曲目からもうずっとシンクロしてたね。リキッドの音響も
至上で、思う存分やりたかった表現が出来ました。KOJIも札幌からあの野音以来の東京ライブに参加してくれて、ブルージーな華を添えてくれました。秋の
頂上とはまた違う道を辿って、今回はビートジャックを多めに活かしてやってみたんだけど、辿り着いた頂上はまたもや見た事のない高みでした。年末感が
加わって、独特な達成感で輝きに満ちていた。1年間お疲れさん、ここでまた会えて遊べて嬉しい。そんな気持ちが互いに行き来しているのが、ステージから
はっきり見えた。良いパーティーだった。美しかった。あなた方との更新、これもう何度目なのか。ほんとバッチリ。全部の努力が報われる。また頑張ろう、
もっと向上していこう、生きてまたここに戻って来たい、必ず戻って来るぜって思える。どうかそのままで。またの日まで元気で。ありがとうございました!

1月はライブはありません。以降のスケジュールはこちらから。

年明けはやっぱこれっしょ。

今年も「ないなら創る いないならなる 自分がなる」、このテンションで俺がフロンティアを切り開いて行く。もう1回「YEARNING」聴こうぜ。

がっつりやります。いい加減はっきりさせる。よろしくお願いします。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.12

12月。
今年もまた年の瀬がやってくる。夢中になって何かに取り組んでる只中だと気付かないけど、この季節になると自ずと時間の早さを実感するよね。

やり残した事、ないかい?あるならやっとけよ。

11月は25周年記念ツアーも終わり、ずいぶん痩せたんでね、ちょっと休んでたよ。言いつつも、ZORNのさいたまスーパーアリーナのライブに誘って
もらって「Life Story」をキックしてきました。いや~凄え1日だったね。俺もさ、これまで色々と見てきてるけどね、ステージから見渡すあの景色は
ヒップホップでは初めてに近かった。ライブの構成、ZORNのパフォーマンス共に完璧で、あんなどでかい会場なんだけど、あんな大人数なんだけど、
一体感が終始密に保たれていて、ほんと素晴らしいライブでした。バックステージも凄腕達が揃ってて、そこで初対面のラッパー、古くからの同志や
ライバルもいたり、緊張感もハンパなかったけど、とにかく刺激に満ちてたね。俺もそこに混ぜてくれてありがとうございました。ZORNおつかれ!

4年ぶりにTHA BLUE HERBでDVDを発売します。タイトルは「CAN YOU SEE THE FUTURE?」。こちら25周年記念ツアーでチケットに付ける形で、
そして物販でもDVD単品で売ってましたが、店頭でも販売します。12月14日(水)発売。内容はこちらでも再三告知してきましたが、2020年6月6日に
札幌ススキノのビル屋上で行なったTHA BLUE HERB初の配信ライブ(無観客)の模様になります。全31曲、ノーカット。18時から始まって、街並みが
ゆっくりと暮れて行き、やがて闇に包まれ、ネオンが瞬くという時間軸。コロナ禍もいよいよ本番。錯綜する情報と共に混乱が極まった日本、世界。
ライブもフェスも全てキャンセルになった我々。それでも言いたい事は尽きる事はなかった。表現する場がないなら、自ら作ろうと思い立ち、多くの
協力を得て敢行したライブです。その時、その場ならではの選曲、曲順。離れた場所にいる(いると信じる)人達への切実なるメッセージ、「CAN YOU
SEE THE FUTURE?」。今こうして生き残ったその未来、改めて観ると、何を想い、何を恐れ、何を望んでたのか、全て映ってる。それがコロナ禍で
あろうとなかろうと、出来なくなった事には囚われず、現在時刻出来る事をやっていく、そして事実、ここまで出来る。狂った国、世の中を呪う事で
終わらずに突破する、そういう気概で満ちています。THA BLUE HERB「CAN YOU SEE THE FUTURE?」(DVD)、12月14日(水)発売です。

25周年記念グッズの通販受注の受付、沢山のご注文ありがとうございました。商品発送は12月7日(水)から行う予定です。もう暫くお待ちください。

毎年恒例、年末に東京リキッドルームで主催していたYEAR END LIVE、今年は地元札幌でも行います。すでに札幌は前売り完売しました。ありがとう
ございます。東京は前売り発売中。しかも東京公演当日は、リキッドルーム2階のTime Out Cafe&Dinerで、THA BLUE HERBの音楽によって繋がった
全国の料理人や生産者が集まって、それぞれが地元から持ち寄った食材やお酒を皆で楽しもうというイベントがあるんです!これはほんと見逃したら
もったいないよ。詳しくはこちらから。俺自身もTHA BLUE HERBの長い旅の間に出会い、ライブ前に食べに行ったり、ポスター持って行ったりする
お店。どこもこだわりがあって、そのこだわり、つまり自分達が作って提供するものへの熱意や姿勢、更には地元や仲間や家族、未来へのビジョン、
これらが光栄な事にTHA BLUE HERBのそれらとリンクしてくれていて、で、その日リキッドルームにライブを観に来るオーディエンス達とも分かち
合って、美味いもん大いに食って、そして皆でライブを観よう、というイベントなんです。完全に祝祭っす。楽しい予感しかないぜ。ほんとお気持ち
ありがたい事です。長崎、京都、富山、東京、神奈川、石川、愛知、大分、兵庫、大阪から集合します。皆もお腹を空かせて早めに来てください!

12月のライブはこちらから。
25周年記念ツアーのセットも凄えもんだったけどさ、そうなんです、俺等、それを乗り越えようとしてるんですね。自分で築いた頂を自分で越える。
いつだってこれだよね。終わんない。あれも良かったけど、その向こう側の景色、ちゃんとあるんで。お近くの皆、是非ご参加お待ちしてます。

まだ何も終わっちゃいねえぜ。だろ?皆、やるべき事をやり切って、各々が善き新年を迎えられる事を願ってます。

なので今月はこの曲を。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.11

11月。
10月が終わった。瞬間瞬間の輝きの連なり。この日々のために今年はずっと備えてきた。十分備えてきたから、バッチリ楽しめた。俺等は全てやり切った。

THA BLUE HERB結成25周年記念ツアー、全ての日程を無事に走り抜けました。こんなご時世なんで、俺等実際派手にやり散らかしてたんでね、どこでどんな
ウイルスをもらっちゃってとかね、果たして何も起きずに最後まで行けるのかって思ってもいたんでね、まずはホッとしてるのが正直なとこです。ラッパー、
DJ、音響、照明、ツアーマネージャー、撮影、この6人で最南沖縄から最北北見まで、深まる秋を求めるように北上する旅。今は全てのシーン、それも苦しい
場面ほど愛おしい。札幌から週末行って帰ってくるいつもの感じとは違って、ずっと行きっぱなしのツアーは3年ぶりでして、途中コロナがあって、もうこんな
感じのツアーは出来ないんじゃないかとか考えた時もあったし、今はその時期なのかとか、やる前はいろんな感情があったけれど、今はやってみて良かったと
思ってます。っていうかまた振り出しに戻って最初からやりたいくらいです。全ての会場、集まった皆との別れ際、あの笑顔、輝き、喝采、忘れられないよ。

今回のツアー、来てくれた人なら分かったと思うけど、演奏したのはTHA BLUE HERBの曲だけ、全てO.N.Oのオリジナルトラック、客演や別名義の曲は一切
なしで構築したセットだったんですね。
それを各会場160分、35曲。選曲、曲順含め、このセットを作る事自体も大変でしたが、表現するのも超大変でした。
精神的、肉体的に相当消耗するセットでしてね。やる前にリハーサルやってる時とか、これ最後までちゃんと演奏出来んのか、って思ってました。ラップの
俺も、DJも、音響も、照明も思ってた。でも、やっていくと段々、このセットが自分自身と同化してくる。そう、出来るようになるんですね。もちろんヤマ場を
乗り越える苦しさは各会場で変わらない。空気の薄さは変わらない。でも、絶対に乗り越えられるという意思、それを支える自信や経験が日々積み重なって
いって、その夜の俺を励ますんです。お前等なら絶対に乗り越えられる、と。そして終わってから、4人で呑みながら、すぐに改善点を探す。何せ、日々日程は
減っていく。完璧に向かって妥協せず、最後のリハーサルまで試行錯誤は続けられました。そして結果、全13ラウンドを乗り越え、13連勝。オーディエンスに
ここまでやれるんだという衝撃にも似た興奮、そしてそこまでやるかという演奏の質への執念、25年間それぞれの人生の中でのTHA BLUE HERBとの出会いの
巡り合わせ、そこから共に生きてきた日々、そこにあった変化と不変、最後はここから先のビジョンまで、全てを表現し尽くせたとこっちは思っております。

13ラウンド、どこかで参加してくれた皆、愛と理解をありがとう。皆のおかげで重ねてきた鍛錬は全て報われました。ありがとうございました。

各地、力を貸してくれた仲間の皆、もうどこも長い付き合いになってて、お互い随分歳を重ねてきたけれど、いつ会っても変わらず、俺等のその日のライブの
ために動いてくれて、働いてくれて、見守ってくれて、労ってくれる。それもとてもさり気なく。ありがとうございました。

各地、ポスター貼らせてくれたお店、SNS等で情報を広げてくれた皆、おかげでどこも沢山のお客に来てもらえました。ありがとうございました。

ダイジェスト動画、YouTubeに上げてます。#1から順にどうぞ。


会場で販売していた25周年記念グッズですが、今回のツアー、日本中の隅から隅まで行けてたわけでもなく、要望の声も多かったんで、こっちの通販サイトで
受注販売します。ロンTとスウェットも作っちゃいました。受注受付は本日11月1日から10日まで。発送は12月7日からを予定しております。よろしくです。


あと、入場チケットに付いていたDVD、2020年6月6日に札幌ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブを完全
収録したDVD、こちらを店頭で12月14日から発売します。時は2020年6月6日。コロナもいよいよ本番、オリンピックも延期が決まって、アメリカではBLMが
燃え上がってて、医療従事者の皆さんの状況も過酷で、そんな中、もちろん俺等のライブなんて真っ先にキャンセルになってて、まさに世界中がこれからどう
なっていくんだって時に、ススキノの屋上から同じ空で繋がってる日本、世界へ向けて行ったライブ「CAN YOU SEE THE FUTURE?」。思いがけずいきなり
離れ離れになってしまった人達へ、分断の両側へ、近づく事も出来ないからこそ、訴えかけてくる想いが詰まってます。12月14日、よろしくお願いします。


以下、各地のレポートを。写真はこちらに全会場分をたっぷりと。各地、あの夜を残してくれたカメラマンの皆さん、ありがとうございました。

沖縄。ツアー最南、ここから北へ向かう。新千歳空港から直行便で向かう。札幌はもう肌寒くなってたから、降りた時の空気にはやはり上がったね。夏はまだ
ここにあった。すぐにショートパンツに着替えたね。箱はすっかりホームになったOutput。引越ししてより賑やかなとこに移ってきてた。いいね。音響、照明と
合流。からのリハ。複雑極めるセット、ここまでそれぞれのイメージの中で育ててきたが、こっからは4人で作っていく。続々とお客が集まってくる。沖縄との
長い繋がりの中で出会った仲間、先輩、ライバル達も。じゃ始めよう。ツアー初日から存分に鳴らさせてもらいました。俺等も今回のセットの威力をやるまで
知らなかったから、皆の反応を見てて、終始超上げられてました。揺れまくって、そして輝いてたね。沖縄、間違いない。ここが初日で良かった。ありがとう
ございました。沢山の差し入れも感謝。終演後、皆との変わらぬ笑いと共に、俺にも初日の安堵が満ちてて、乾杯が進みました。Output10周年おめでとう!

福岡。第2ラウンド。DRUM Be-1に帰ってきたぜ。福岡天神自体がそうなんだけど、この箱ももう数え切れない夜を過ごし、そしてその度に前回の最高を更新
してきてる。プレッシャーもあったが、心地良かった。恐れはなかった。やりたい曲が多いので、定時にスタート。地元、そして九州一円から集まってくれた
オーディエンス。一語一句、その意味、隠された意味、その度に反応してくれて、上げてくれて、熱がどんどん高まっていって、そしてあの頂上から皆で見た
景色、眩しかった。俺等如きの音楽が作り上げたとは信じられないけど、確実に俺等の音楽が作り上げた景色。やってる俺が感動しちゃって泣きそうだった。
今回のセットリスト、沖縄での手応えが完全に確信になったね。各所で映像も撮りつつのツアーなんだけどさ、もうこの夜を最初から最後まで流すだけで成立
すんじゃねってステージで思ってたよ。極まった。1999年からのこの街との歩み、こんな高みまで続いてた。皆でメイクしたな!ありがとうございました。

広島。第3ラウンド。前日の余韻も酒も残ってはいたが、ここは断ち切って次のステージに向かう。広島でツアーってなるとクアトロが多かったけど、8月に
やってたしって事で今回は初めてとなるCONQUEST。流川エリアのど真ん中、外も中もラフでタフな雰囲気が良かった。俺等に合ってる。ステージの高さも
オーディエンスに近い目線。出音も超タイト。こりゃヤバい夜になるって予感しかなかった。集まったお客もラフでタフ。レスポンスあり、賑やかしありで
こっちも煽られながら、どんどん心が開いていったよ。皆の人生、俺の人生、違いはあれど、言葉で繋ぐ。札幌訛りと広島訛りの魂の会話だ。ああいう感じ、
送り手受け手の境なしで、相乗効果で上げ合っていくのがライブだよね。ありがとうございました。広島、今までで1番良かった。これに尽きるぜ。終演後の
呑みも派手に遊んだ。長年の出会いと別れが全て回収されるような顔ぶれで、あちこちどこ行っても笑顔があって、ほんと嬉しい夜でした。またすぐ会おう!

大阪。第4ラウンド。ここまでの激戦で心身共にかなり疲弊してたんで、ここでオフを取ってました。洗濯もたまってたし。後はプラっと1人で奈良行ったり、
西成行ったりね。長いツアー、リフレッシュが重要やね。こっからまた大きい箱が続く。舞台は梅田クアトロ。心斎橋にあった時から行ってる。最近ワンマン
っていったらここ。音も良い、言葉の解像度も高い。照明も映える。自分達的に観て欲しいと思うライブがイメージ通りのクオリティで出来る。良い感じで
仕上がってきてるから楽しみしかなかった。大勢集まってくれて、ノリもMCの時の合いの手も皆がバッチリ。そこは大きな街のど真ん中なんだけど、アット
ホームな感じで終始リラックスしてやれました。やっぱ長年の信頼関係あるよね。あったね。ありがとうございました。大阪に限らず、関西一円から集まって
くれて、仲間もライバルも観に来てくれて、終わってからの乾杯も笑いが溢れてて、良い夜になりました。年末NOON行くんで、また続きをやりましょう!

名古屋。第5ラウンド。前夜のお祝いテキーラが残ってる。ライブの余韻も浴びた喝采の残響もそりゃ残ってる。でも振り切ってチェックアウト。雨降ってる
けど、前途洋洋。今日もがっつりやろう。何せ、名古屋。大きなヤマだ。舞台は今日もクアトロ。ここも超好きな箱。何度やったか、いつも更新。リハの段階
から仲間が集まってくる。差し入れも届く。皆のワクワクを感じて俺も既に超上がってたよ。ここまで全ての街、頂上極めてきたけど、この夜は壮絶だった。
思い出しても笑えてくる。あのテンション、ほんと凄かったね。完全に向こう側に皆で逝ったね。っていうか皆に連れてってもらったよ。スペシャルゲストの
KOJIも良い仕事したね。ったく何がそうさせたのか今も謎だけど、とにかくひたすらに最高な瞬間が160分ずっと続いてました。これは音楽の神様のご褒美で
すね。ありがとうございました。終わって宿に帰ってからも余韻が全然消えずに、頭の中もずっと盛り上がっちゃってて、その日はうまく眠れなかったよ。

金沢。第6ラウンド。前日で大きな峠を越えて、北へ、北陸へ。金沢、福井、富山、どこも忘れがたい夜を残してきた。新千歳空港と小松空港を何度フライト
したんだろう。街も年季が入ってて、飯も美味い。音楽も、ヒップホップも地元に根付いてる。そこならではのプレイヤーがいる。今回は金沢。舞台は最近は
ずっとやらせてもらってるAZ。なんと30周年。上には上がいる。いいね。名古屋から3時間。降りたら空気が凛と冷えてたね。長年の仲間が迎えに来てくれて
いて、駅のホームで再会。そっからあちこち連れてってもらって、レコ屋も行けて、夜はツアーのチームの皆も交えて美味い飯を大いに喰った。ゴチでした。
英気を大いに養って、翌日本番。お祭り騒ぎってより、1人独りな心の距離。静寂と静寂の狭間の爆音。これも好きです。最後は万雷喝采大団円。ありがとう
ございました。各地からの皆との談笑も楽しかった。繋がりも広がってて、元気そうで、ほんと良かった。年末福井行くんで、また遊ぼう!明生ありがとう!

京都。第7ラウンド。前半のゴール。勝手に第2の故郷と言い続けてきた街。理由はと言えば、やはり過ごしてきた夜の濃密さとしか言いようがない。今夜の
舞台メトロ、八坂神社の横のウーピーズ。この2店を代わる代わるライブやってた時代。あの時代の濃密さ、深夜の狂乱と朝方の会話、出会いと別れ、誕生と
死、色々あった。そこの深まりと俺等の音楽的成長がリンクした時が確かにあった。あれから、ウーピーズはなくなって、いつも必ず集まってた仲間も各々が
やるべき事があったりで、でもそこにまた新しい仲間が混ざってきて、いつも盛況、いつも最高な夜を与えてくれた。25周年って事で、色んな時代の仲間が
大勢集まってくれた。こっちも5日間で4本目のあのライブ。死力を尽くしての表現になった。受けてくれて、返してくれて、京都で皆でまた最高を更新すると
いう俺の願いは無事成就されました。ありがとうございました。アフターパーティーもずーっと笑ってた。DJ陣、めちゃ良かったね!ニックさんありがとう!

東京。第8ラウンド、第9ラウンド。キャリアで経験のない、同じ箱での2夜連続ライブ。舞台は渋谷クアトロ。ここ、ある時期にやらせてもらってて、言葉の
解像度が高くて好きだった箱です。いつ以来かなって調べたら18年前だって。そんなにやってなかったっけってくらい久々でした。中に入って楽屋見つけれ
なくて軽く迷うくらい久々。でも鳴りの良さは相変わらず間違いなかったね。今回のツアーで1番のキャパ、両日ソールドアウト。この25年間で最もライブを
やってきた街、東京。言わば俺等のライブの価値を最も理解しているオーディエンスだ。だからこそ今回の選曲、曲順を真正面から全開でぶつけるのが俺等は
超楽しみだったんだ。初日、2日目と基本同じセットで挑みましたが、同じ頂上を目指すのでも、そこへの道程、途中の景色はやはり同じにはならなかったね。
そこで解るよね。ステージ上の俺等だけがその夜を作ってるわけではないって事がね。ただ、愛と理解は共通してた。そしてそれが惜しげもなく終始こっちに
表され、投げかけられていた。一瞬一瞬に真実が瞬いていた。いや、皆の受け方、上がりが俺の言葉をその場で真実に変えていった。皆凄えな、そしてこれを
創造してる俺等って凄えな、とか思ってた。大東京だけあって、音楽家もライバルも盟友も仲間も大勢集まってる前で、大きな結果を残せて安堵もしている。
20周年の日比谷野音、台風直撃というこれ以上ないサプライズが加えられ、あの夜は我々の歴史に残った。でも、今回は音と言葉、そしてそれを支える音響と
照明だけ。1個小隊の実力のみで、あの一大スペクタクルを、俺等の真価を完全に表現し切った。見届けてくれてた皆が証人だ。ありがとうございました!

仙台。第10ラウンド。旅もいよいよ終盤戦、北に向かいます。新幹線だとそんなに時間がかかった感じはしないんだけど、冷たい雨も降っていて、秋の気配が
深まってたね。舞台はenn 2nd。最近の仙台はずっとここで演ってます。お客との距離も目線も近いから、いつだってそれぞれの心情の深い所まで言葉で入って
行ける気がしてるんだ。前売りソールドアウト。今回のツアー、東北エリアは仙台だけだったんでね。後で聞くと東北のあちこちから集まってくれてた。この
25年間、お互い色々あったけど、ここは大きな出来事があった。そこは避けては通れない。地に足つけて、面と向かって、誤解を恐れずに言葉を投げかける。
もうずっとこの街ではこうしてる。11年後の今日も最高に楽しいパーティーを一緒に作れた。それが最高に嬉しかった。ありがとうございました。消えない
悲哀も大切に抱えつつ、皆で音楽でシリアスにぶっ飛んで、そして何より大いに楽しんだ。また進んだね。向かってる方向も間違いない。雄一、ありがとう!

札幌。第11ラウンド、第12ラウンド。愛するホームタウンに帰ってきた。各地で学び、コツコツ築き上げた25周年記念特別セットを、それを構成する曲達が
生まれ育った街で、そして俺にそれを書かせた人達の前で鳴らす時が遂にやってきた。地元だってのに有観客ライブは3年ぶり。最後のライブから随分時間が
空いたが、両日共にソールドアウト。上がりました。応えたい、そう思ってた。25年の旅の前からの仲間、先輩も大勢集まってくれた。舞台は初となるcube
garden。天井が高くて、サイズ感も丁度良い。ツアーも残すのはこっからの北海道3本。旅の終わりが見え始めて、軽く寂しさも感じつつ、完成度が尋常じゃ
ないライブセットを皆に披露出来るって喜びで気持ちは高まっていたよ。やはり地元って事で、リリック一語一語にこの街の描写があって、登場人物、通りや
箱の名前、死んでった仲間、送った仲間、ほんと何もかもがリアルで、単なる音楽ってより、この街のサウンドトラックだった。KOJIも両日駆けつけてくれて
最高のパフォーマンスで華を添えてくれた。「続・腐蝕」も創ってから24年経ったけど、演ってて、これはまさに今の日本そのまんまでしょって思ってたよ。
札幌のオーディエンスの熱量も両日凄くて、地元ならではの笑いもあって、おかげさんで久々の凱旋ライブ、それも1番仕上がった状態のものを、良い箱で、
音響と照明帯同の我がチームの完全な形で、時間無制限で披露する事が出来て、感無量です。多くの感想、次への激励もいただき、しかも2日目は俺の51回目の
誕生日でして、ド派手なお祝いもしてもらいまして、人生の最良の瞬間の連続でした。ありがとうございました。ここからだぜ、我等が街、札幌、栄光あれ!

北見。最終ラウンド。これ以上先は、ない。旅が終わってしまう寂寥感みたいなのは既に札幌に置いてきた。それよりも北見の皆の前でライブ出来る事に集中
していた。北見のホーミー達ほど俺のパンチラインを熟知し、掘り下げているクルーは知らない。今回のポスターなんてこれだぜ。皆の期待に応えたい、この
セットなら完全に応えられる、絶対に上がってくれる、ワクワクしかなかったね。いつものUNDERSTAND。前日からの仕込みで準備万端。開場前に既に外に
オーディエンスが並んでる。北見、道東エリア、札幌、小樽、苫小牧、道内あちこちから、そして全国からも多くの、この旅を共に進んできた人達が、最後を
見届けようと集まってくれてほんと胸が熱くなった。よし、やろう。散らせよう。1曲1曲、怒涛の狂騒を巻き起こしながらも、それは無常に過ぎ去っていく。
始めちまったらもう引き返せない、後ろから落ちていく橋を進んでいく。ああ、終わっちまうな、と思いつつ、でも最後は、ここだな、と思えてた。1番美しい
散り際をここだと見定める事が出来てた。そして大切に、丁寧に、終わらせた。あれ以上はないと納得して終わらせられた。北見の皆、そして各地からの皆、
混ざり合って、繋がり合って、誰もが笑顔で、補い合って、乾杯して、踊って、話して、朝までずーっと楽しいパーティーでした。ありがとうございました!

あー楽しかった。書いてても、読んでても、写真を見てても、ほんと楽しい旅だった、楽しい25年間だった。残ったのは愛と理解、それしかない。25年前は
それ等が残るとは思わなかった。やってみなくちゃ解らないね。やらなかったら知れなかった。やってみて良かった。THA BLUE HERB、やって良かった!!


11月は休みます。12月からまたあちこち行きます。毎年の恒例になった東京リキッドルームでの年末ライブ、今年は札幌でもやってみます。リキッドルームは
本日からプレオーダー受付開始(9日迄)です。札幌は本日から一般発売開始です(100枚限定)。
よろしくお願いします。12月のスケジュールはこちらから。


さあ、2022年、あとわずか。引き続き楽しんでいきましょう~。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.10

10月。
THA BLUE HERB結成25周年記念ツアー始まっております。

先日沖縄那覇でド派手にスタートしました。おかげさんで最っ高~な夜でした!

毎回ライブセットは大とね、持ってるカードを最大限に活かすべくいつも頭を絞るんですが、今回のセットはほんと凄いよ。何せ25年だからね。最新の俺等を
見せるってよりも、見せたいのはもっと範囲が広いんでね。って言うか、25年分の経験の全てを込みで最新の俺等なわけだからさ、隅から隅まで曲を掘って、
再び磨き上げて作ったセットなんです。新旧混ぜ込んで、繋げて、辻褄を合わせて、更に先の未来まで志向する。そんなとこまで行きたいし、連れて行きたい
からさ、ほんと超頑張って作ったんだ。自信あります。ブルーハーブ好きなら好きな人程、楽しめるセットだと思ってます。前の野音の20周年の時のセットも
新たな挑戦が一杯詰まってたけど、それは間違いなく超えた。まあ、セットを作るのが目的じゃない。鳴らすのが目的。それもスタジオの中じゃなくて、その
日その場に居合わせたオーディエンスの前でね。だからセットってのは作った後が大事。育てていく感覚の方が強いね。とにかく、準備としてはこれ以上ない
とこまで俺と大は絞った。そっからPA、照明が加わる。4人で1個小隊だからさ。その4人が各々のスキルでチームを補い合いながら、完全体に向かって進んで
行く。それがツアーです。で、さっきも言ったけど、オーディエンスね。これが絶対不可欠な要素ね。それがなければ始まらない。皆が違う、姿形も生き様も
皆が違う。そことの融合だから同じライブにはならない。そこはコントロール出来ない余地。手付かずに残しておく。結成25周年記念セット、お楽しみに!

各会場、チケットはこちらから。

入場チケットは2種類の用意がありまして、通常のライブ観覧のみのチケットと、プラス2,000円のDVD付きチケットがあります。こちらは2020年6月6日に札幌
ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブをノーカットで収録したDVDが付きます。こっちがオススメです!

チケットは完売の街も既に出てきてます(ありがとうございます)。是非是非観に来て欲しいな~。マジで現在進行形だからさ~。昔のある一点じゃなくて、
あなたの人生と今も共に進む、進んで行く、ここで長々と言葉を並べるよりも、観てくれれば一目瞭然。百聞は一見にってやつ。皆の参加をお待ちしてます。

京都北見はライブ後にアフターパーティーあります。地元のDJに混ざってO.N.Oも参加します!

会場で物販やってます。せっかくの周年なんで、今回も色々と作りました。こちらから。Tシャツ、3人が描かれてるのはHRSK氏。もう片方、ライブの模様の
スケッチはKAN TOGASHI氏。ステッカーシートの漢字ロゴはFANTA氏にそれぞれデザインをお願いしました。どれも最高っす。ありがとうございました。

ここまでSNS等で情報を広めてくれた人、各地ポスター貼らせてくれたお店、俺等の代わりにポスターを配ってくれた人、ご協力、ありがとうございました。


以下、ライブレポート。写真はこちらから。25周年ツアーの各所のレポートと写真は11月の更新でまとめて。各地の速報等は随時公式Twitterで。

浜松。ここもコロナ禍で中止になってたライブ。焦らず腐らず待ち続けた夜がやってきた。舞台は初上陸となる老舗PLANET CAFE。PAに加えて照明も帯同で
我々のベストな布陣で乗り込みました。リハの段階から地元のラッパーも沢山いて独特の緊張感があったね。他所から来た俺等、地元の風景を歌うのは地元の
ラッパーが良いに決まってる。そこ解った上で90分のライブ殺りに来た。静かに燃えていたよ。この夜は古着屋CUSTOM FEVERの20周年祭でもありました。
オープンからお客がどんどん入ってくる。祭の予感に満ちていた。エントランスの装飾も、前に演った地元のラッパーのステージも皆が熱かった。で、本番。
深夜のクラブは久々。灼熱で過酷だったけど、皆に上げられてノリノリで出来た。ありがとうございました。めでたい宴に札幌訛りで花を添えられたなら幸い
です。終わってからの乾杯、そして締めのDJ陣の作り出すピースな雰囲気も最高でした。ヒロマティック、ユーキ、そして仲間の皆さん、お疲れ様でした。


THA BLUE HERB結成25周年記念ツアー、ステージで待ってます。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.09

9月。
こっちはもう夏は去った感じです。日中、暖かい日はあるけど、日が暮れたらすっかり秋の様相です。いよいよ実りの収穫。北じゃ季節は秋から始まるからね。

再三ここで告知してきました、THA BLUE HERBの結成25周年記念ツアーがいよいよ今月28日の沖縄那覇から始まります。そこから秋の列島を北上して北海道
北見まで走り抜けます。おそらく沖縄はまだ日差しが強い事と思われます。ツアーラストの北見に着く頃には紅葉も終わっている事でしょう。各地ならではの
雰囲気を吸い、街を歩き、飯を喰い、仲間に会い、新たに会い、そんな皆に俺等のライブを観てもらう。これ、久々な感じがしてます。今は準備の真っ只中。
ツアーグッズも色々とスペシャルなの作ってますよ~。近々発表しますね。お楽しみに。チケットはおかげさまで売り切れた街もあります。日程は以下です。

9月28日(水) 沖縄 Output
10月1日(土) 福岡 DRUM Be-1
10月2日(日) 広島 CONQUEST
10月6日(木) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
10月7日(金) 名古屋 CLUB QUATTRO
10月9日(日) 金沢 AZ
10月10日(月/祝) 京都 CLUB METRO
10月20日(木) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO →追加公演
10月21日(金) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO →完売
10月23日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd →完売
10月26日(水) 札幌 cube garden →完売
10月27日(木) 札幌 cube garden →追加公演
10月29日(土) 北見 UNDERSTAND →完売

各会場、チケットはこちらから。現状、京都と札幌の追加公演分が残り少なくなってきております。その辺の方々はどうかお早めに。

広島、京都北見はライブ後にアフターパーティーあります。ワイワイやりましょう!

入場チケットは2種類の用意がありまして、通常のライブ観覧のみのチケットと、プラス2,000円のDVD付きチケットがあります。こちらは2020年6月6日に札幌
ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブをノーカットで収録したDVDが付きます。こっちがオススメです!

1997年の結成からずっと走り続けてきて、グループの周年を祝おうってなったのはつい最近でして、やはりあの台風直撃の日比谷野音の20周年、あれが大きな
節目でした。全国から集まってくれた皆との豪雨に打たれながらのライブは過酷極まってましたが、今も各地の街のカウンターで話題に出る忘れ難い思い出と
して我々の歴史に完全に残る夜となりました。昨年は24周年って事で、24時間生配信を敢行しました。24年の歩みを映像で順を追って振り返るという企画は、
コロナもあってあちこちライブ出来ない状況下で、観てくれていた全国の皆とのやり取りも含め、最高に楽しい時間になりました。そして今年、25周年です。
コロナもまだとても終わったとは言えない状況で、まだライブには行かない、行けないという人も少なくないとは思いますが、地元札幌から生身の体を運び、
向かい合い、音楽で出会えた皆と、その音楽を、大きい空間で大きい音で、それも大勢で分かち合いながら、また良い時間を作れれば、と思っております。

THA BLUE HERBの結成25周年記念ツアー、よろしくお願いします!


8月はライブ1本、広島のみでした。5年ぶりとなるこの時期の広島、77年目のヒロシマ。今年も太陽燦々で暑かった。あの暑さがその日その時を想像させる。
6日はCONQUESTにライブ観に行って、あちこち歩いて、原爆ドーム横の公園でやってる仲間のDJを聴きに行った。どこに行っても、誰に会っても、この日に
集まっている時点で、鳴らしてる音は違っても、そこには色んな想いを持ち寄ってるのが感じられる。俺等の出番は翌7日。正直、俺も学びに来ている感覚で、
そんな俺などが高い所からデカい声で何を言えるというのか、オファーを受けた時からずっと考えていた。悲しみにも楽しみにも寄り切れない感覚というか、
とにかく、いつもとは心構えが全然違うよね。怖さすらある。でも、それでも受けたんだ。やらなくちゃ。勇気を出して言葉を振り絞る。精一杯やりました。
あの60分が精一杯です。もし残ってくれているとすればどの言葉なのか、俺には判りませんが、どの言葉も持ち得る精一杯です。ありがとうございました。


9月はツアー前に浜松に行きます。地元の演者も大集合で楽しみです。楽しみましょう!

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.08

8月。
こっちもそれなり暑いけど、飛行機で帰ってくると涼しくて、暑さの質の違いに驚くよ。こっち、過ごしやすいぜ。北海道旅行おすすめの季節ですよ。

夏が終わればすぐにやってきます。はい、我々THA BLUE HERBの結成25周年を記念した列島縦断ツアーです。各会場、チケット発売中。

日程は以下です。
東京2日目、仙台、札幌初日が完売になりました。ありがとうございます。
10月20日の東京、10月27日の札幌、追加公演やります。

9月28日(水) 沖縄 Output
10月1日(土) 福岡 DRUM Be-1
10月2日(日) 広島 CONQUEST
10月6日(木) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
10月7日(金) 名古屋 CLUB QUATTRO
10月9日(日) 金沢 AZ
10月10日(月/祝) 京都 CLUB METRO
10月20日(木) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO →追加公演
10月21日(金) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO →完売
10月23日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd →完売
10月26日(水) 札幌 cube garden →完売
10月27日(木) 札幌 cube garden →追加公演
10月29日(土) 北見 UNDERSTAND

10月29日のツアーラスト北見は8月8日にメール受付開始します。

各会場、チケット発売中。

入場チケットは2種類の用意がありまして、通常のライブ観覧のみのチケットと、プラス2,000円のDVD付きチケットがあります。こちらは2020年6月6日に
札幌ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブを収録したDVDが付きます。

今、そのDVDの編集作業もやってるんですが、時は2020年6月です。憶えてる?コロナもいよいよ本番な感じで、結構世界中パニックだった。観てるとさ、
思い出すよ。オリンピックも延期が決まって、アメリカではBLMが燃え上がってて、医療従事者の皆さんの状況も過酷で、そんな中、もちろんライブなんて
真っ先にキャンセルになってて、フェスも全部中止になって、で、じゃあ何する?って事で敢行した配信ライブ。これやるちょっと前から各地の仲間達が
動き始めてて、俺等も色んなクルーに配信ライブを誘われてたけど、まずは自分等で、地元からやんなきゃって思ってずっと断っててって流れで、地元札幌
からやったんです。どこでやる?ってなって、色々考えてたけど、プレシャスホールで踊ってて閃いちゃったの憶えてる。ススキノのビルの屋上からやれば
面白いっしょ!って事で多くの協力を借りてやってみたんです。もちろんノーカット。この時、この場所ならではの選曲、曲順で、ほんと凄いよ。お客を
前にしてやるのとは違って、カメラの向こうにいる(と信じる)人達に向かってのパフォーマンス。切実です。狂った世の中、ある意味間柄を引き裂かれて、
近づく事が出来ないからこそ、そこを超えて訴えかけてくるものがあります。なんせ「CAN YOU SEE THE FUTURE?」だぜ。あの状況で「CAN YOU SEE
THE FUTURE?」だよ。ライブの通常チケット代プラス2,000円は破格っすよ。25年間への感謝が多分に含まれた企画っすよ。絶対にこっちっしょ、DVD
付きっしょって思うよ。でも皆さん色んな事情がありますからね、それぞれのノリで結構ですが、俺的には是非ゲットして欲しい。よろしくお願いします。


ここからは熱戦が続いた7月のライブレポート。写真はこちらから。熊谷分のみ追って上げます。

東京。豊洲PIT 。初めて行ったけどデカい箱だったね。今日のメンツだとこれくらいあってちょうど良い感じか。envy。The Birthday。これ以上ない強者に
挟まれた俺等。ヒップホップ、1MC1DJ。ジャンルなんて関係ないって物言いが出来るのは、そのジャンルを超えられる表現をやれた時だけ。お客の殆どが
初めて観るのだろう。OK。もちろん礼に始まり、慎重に間合いを計り、引いて、押す。きっと前向きな何かが伝わる。envyの轟音で洗われた、普段やる箱
全体の広さくらいあるステージに2人で出て行く。与えられた時間は45分。25年分の経験を全て注ぎ構築した45分。これだけやってダメならしょうがない。
退路を絶った果てのあの拍手喝采。安堵したよ。ありがとうございました。からのThe Birthdayにすっかり酔わされた。いや~ジャンルなんて関係ないね!

東京。恵比寿LIQUIDROOM。歌舞伎町時代からの東京のホーム。通算何回目か、もう分かんない。間違いなくキャリアで1番ここでやってる。常に更新して
きた。ワンマンあり、強者との対バンあり。今日は後者。相手は踊ってばかりの国。世代は違うが、何かが近いと思ってて、それを確かめたかった。俺等が
先攻。50分。先日同様、初めて観る人が多い。上等。ばっちりやり遂げ、奴等にパス。そっから袖で観てた。俺が普段レコードで聴いてかけてる曲が目の前
で再現されている錯覚にトバされていた。好物すぎる。そしてセッション。互いの曲で遊ぶ予定だったけど、間に完全即興も入れて、なんだかんだで30分。
初対面で、挨拶もそこそこにせーので音出して、あんな事が起きてしまう。あれは奇跡の類。ありがとうございました。LIQUIDROOM18周年おめでとう!

熊谷。夏の関東圏ツアー、ここから深部へ。数々の激戦を経てきたHOT TOWN。この日は雨。暑さを覚悟してたから助かったような、物足りないような。
迎えにきてくれたヤマちゃんと合流。箱はいつものHEAVEN’S ROCK。帰ってきた感あったね。先日までの対バン形式じゃなくこっからはワンマンが続く。
札幌からは距離もあるから来たからには全部出し切る。お客もそれ求めてると信じてる。雨は強くなってきたが、それでも大勢集まってくれた。始めよう。
集まっては別れを繰り返し、今日があの日の未来。いつもの大馬鹿野郎達は元気そうだ。そりゃ色々抱えて生きてる、生身の人間同士の対話。最後は笑って
お別れ。ありがとうございました。俺等には熊谷がある。続いてく事だけが望みだ。暑さに負けず、そのまま元気で。モルタルレコード21執念おめでとう!

八王子。久々やってきた初上陸の街。どんな街並み、箱、雰囲気なのか、未知の世界が待ってるってのはいいよね。熊谷からヤマちゃんの車で向かう。箱は
夜の繁華街の真ん中っぽい。薄汚れた路上がいい感じで、箱もまた年季が入ってた。ここで数々の夜が燃え尽きていったんだろうな。今日やんのは俺等だ。
前売り完売。上がったよ。どんなライブになるか緊張感あったけど、待っててくれたってのが伝わってきた。蓋を開ければ、いつもの感じだったね。熱さも
静謐さもあった。理解が常にこっち側に投げかけられてて、俺も開いたよ。俺等と八王子、始まったな~。スタートとしてはあれ以上はないぜ。ありがとう
ございました。あの場でも言ったけどさ、各々の八王子での暮らしの先、変わった事や変わらなかった事、その狭間で俺等はまた出会う。それまで元気で!

宇都宮。夏の関東圏ツアーラスト。2000年から数えて22年目。言い尽くせない仲間との思い出が残ってる。PLANET、NEST、愛着溢れる箱がなくなって、
コロナもあって、街を離れる奴もいて、変化は常に訪れた。だが音連れた俺等をいつも迎えてくれた。今宵の舞台HEAVEN’S ROCK。3年前来た時に俺等の
前にやってくれた松波がblueblurって名前に変わって今回も競演してくれた。同じヒップホップ好き、スタイルは違うけど、奴等も熱いぜ。まだ余韻が残る
ステージに出ていく。そっから2時間。色々回って宇都宮に来たけどさ、繋がりの永さ、信頼の強さ、理解の深さ、全てが別格明確だった。皆の心の底から
湧き上がる肯定の感情がパフォーマンスを高みに連れて行く。いつも更新、今日が最高。ありがとうございました。HEAVEN’S ROCK22周年おめでとう!

三島。25年目にして初上陸。沼津の仲間が繋いでくれた。こういう感じで広がっていく。昔も今も、これからも。突然の会場変更で、線路横の住宅地の間の
駐車場的な場所に、炎天下ステージ作って音響組んで待っててくれていた。風が吹き雲が抜けて富士山が一瞬見えた。良いとこだね。日暮れと共に人が続々
集まってきた。ステージのすぐ横を時折電車が走り抜けていく。滅多にないシチュエーション。ノリノリなお客共々、超楽しんでる真っ最中に、騒音苦情に
よって突然のライブ終了要請が届く。そっから瞬時に体勢組み直して残りの時間で一気にまとめ上げた。美しいエンディングだった。言いたかった事は全部
言えた。ありがとうございました。あの続きはある。俺等と三島、もう始まったから。今から楽しみだ。だろ?それまで達者で。日家11周年おめでとう!

豊橋。この街の愛する音楽好き達とホームQUARKでずっと連勝続けてきた。いつこの連勝が止まるのか、と思う時もある。でも止まらない。コロナが蔓延
する直前2020年2月以来の帰還。お互い生き残った。いつものように人の世一夜限りの華を派手に咲かせパッと散らそう。ノスタルジアでたらふくご馳走に
なって、いざ本番。出てった時点で沸騰してるダンスフロア。荒くも熱いオーディエンス。90分。全く下がらず上がり続けたね。今回もまた全員で勝った。
あの近さで真正面からガチでエネルギーぶつけ合ってとんでもねえとこまで行けた。いつも豊橋ではああだけど、いつでもどこでもああなわけじゃないぜ。
ここだから出来る事ってある。ありがとうございました。終演後の乾杯、談笑も楽しかったね。大いなる報いに満ちてたよ。QUARK10周年おめでとう!


8月はライブ1本入魂、広島です。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.07

7月。
夏本番ですね~。こっち北もそれなりだけど、そっち南の方は既に暑さ大変そうですね。体調しっかり保って元気でいてください。

先月1日に発表した我々THA BLUE HERBの結成25周年を記念した列島縦断ツアー。既に先行予約は終了しました。沢山のご応募ありがとうございました。

で、札幌が速攻売り切れて、東京ももうなくなりかけてるんで、この2ヶ所だけ追加公演入れます!追加公演含むツアー日程の最新詳細は以下になります。

9月28日(水) 沖縄 Output
10月1日(土) 福岡 DRUM Be-1
10月2日(日) 広島 CONQUEST
10月6日(木) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
10月7日(金) 名古屋 CLUB QUATTRO
10月9日(日) 金沢 AZ
10月10日(月/祝) 京都 CLUB METRO
10月20日(木) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO →追加公演
10月21日(金) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO
10月23日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
10月26日(水) 札幌 cube garden
10月27日(木) 札幌 cube garden →追加公演
10月29日(土) 北見 UNDERSTAND

チケットは全会場、こちらから。

入場チケットは2種類の用意がありまして、通常のライブ観覧のみのチケットと、プラス2,000円のDVD付きチケットがあります。こちらは2020年6月6日に
札幌ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブを収録したDVDが付きます。引き続きよろしくです。


YOU THE ROCK★の7インチ「LONESOME SOLDIER b/w DUB HEADWAY」発売中です。
dj honda × ill-bosstinoの新曲「SLOW DOWN THEORY b/w ええじゃないか '22」。こちらも7インチ、ダウンロード発売中。サブスクも解禁してます。
両タイトルとも7インチは残り少なくなってきてますので、欲しい方はお早めに。


ここからはライブレポート。写真はこちらから。

頂。コロナ禍で過去2年は開催出来てなかった。これは日本中そうだと思うけど、やっと大勢で野外で集まれるようになってきてて、皆が試行錯誤しながら
これからの道を探してる。新しい時代の先端に居合わせてるって感じ。いつもの吉田公園。俺等は2日目の後半の出番。いつもの頂の雰囲気が着いてすぐに
感じられて上がった。バックステージももう同志とも言える各地からの音楽家が大勢いて、サバイブと再会を祝福し合った。GOMAちゃんが上げまくった
後のステージ、45分一本勝負。ジャンルとか世代とかには全く囚われない自由なオーディエンス。俺等も真正面からぶつかっていった。煽り煽られ一気に
昂まったね。こっちもぶっ飛びすぎて戻ってくるのに時間かかったよ。ありがとうございました。終わってからもあちこち酒と会話と音楽、極上でした。

長野。8年ぶり。松本が最近は多かったからほんと久々の長野でした。札幌から長い時間かけて辿り着いた。競演はLEXT。2年前には決まってたツーマン
だったけど、1年延期で、昨年も延期で、遂に実現した。主催の中山さん筆頭に、誰も諦めず、待ってた夜。LEXTの熱い余韻が残るステージに出て行く。
初っ端から客席のテンション高かったね~。ここんとこフェスセットが続いてたから、長いセット、どうなるかなって感じだったけど、久々の長野だし、
100分くらいないと全てを言い尽くせないぜ。ユウちゃんのお父さんや姉妹も来てくれててさ!緊張したけど、真正面から精一杯やらせてもらいました。
何より皆が最後までずっと上げてくれたんで超楽しかった。ありがとうございました。8年という長いブランクを取り戻し、そっから一気に更新出来たね!

CAMP BOOK。ここは初。長野から雄大な景色を楽しみながら到着。今まで出てきたフェスに比べてラッパー多かった。新旧賑やかな顔ぶれが揃ってた。
ヒップホップは俺等だけって事もよくあるからさ。そこに上がったよ。言うてもお手手繋いで仲良くって感じじゃねえ。近づく本番。前はRHYMESTER。
雨も降ってきた。いい感じだ。俺等に合わせたかのような土砂降り。でも大勢集まった。誰も雨に負けてねえ。むしろ何かが起こるワクワクが満ちてた。
じゃあ始めよう。一気に40分。ヤバかったね~。皆でぶっちぎったな。あんたと俺等、最強だぜ。40分であれ以上はない。極致としか言いようがない。
ありがとうございました。そんな達成感と共に観るTURTLE ISLAND、toe。いやいや凄いね。ほんと同じ時代と世代、負けず嫌い揃いで愉快な夜だった。

渋谷。深夜灼熱満員のクラブ。あの空気の薄さは久々でした。東京アンダーグラウンドの顔役達との再会、邂逅が続いて、リハの段階からもう話と笑いが
尽きない感じだった。そこかしこに酔っ払いがめちゃいて、マイク1本でコントロールするのはまあまあ大変だったけど、演ってたら色々思い出してすぐに
楽しくなっちゃってた。俺等、こういう場所でいつも演ってた。火に油注ぐパンチライン。その度に沸騰するダンスフロア。こっちもそっちも互いに煽り
まくって皆で頂点極めた。最近ライブハウス多かったけど、カオスな雰囲気に音楽があんな感じでハマったら、すげえ事になるよね。この夜はなったね。
ほんと狂騒な夜でした。ありがとうございました。終わってからも、乾杯の顔ぶれ常にヤバ過ぎで気付けば8時。予定通り朝日浴びてヘロヘロで帰ったよ。

本八幡。ここは初上陸。競演も狐火、COUNTRY YARD、で、俺等がトリ。街も箱も初めてで、お客も初めての人も多い事だろう。不安はなかったけど、
トリってね、その夜を着地させる役回りだからね。大事だよね。連日の猛暑続きで若干疲れ気味でしたが、落とすワケにはいかねえ。電車揺られて到着。
笑って乾杯は後でって感じで、リハから3組、緊張感あったね。前売り完売。お客も3組のそれぞれの違いを楽しめていて、常にノリが良かった。安心感が
あった。箱にも愛があった。主催者のポンの熱量もまた格別だった。2組のメッセージを受け、本番。曲間MCもこの日はその場の空気に導かれていった。
でも着地点は同じ。輝きに満ちていた。今日無事を分け合う事が出来た。ありがとうございました。最初としてはこれ以上ない夜になった。また行くよ!


7月もあちこちライブで回ります。強者との対バンあり、ワンマンあり、どっちでも俺等仕上がってきてるんで、タイミング合ったらご参加よろしくです。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.06

6月。
良い季節だね。再生の機運を感じるよ。先の事は分からんけど、分からんからこそ、今を楽しもうぜ。


今年は我々THA BLUE HERB、結成25周年の年でして、それを記念して、南から北へ秋の列島縦断ツアーを敢行します。日程、場所は以下になります。

9月28日(水) 沖縄 Output
10月1日(土) 福岡 DRUM Be-1
10月2日(日) 広島 CONQUEST
10月6日(木) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
10月7日(金) 名古屋 CLUB QUATTRO
10月9日(日) 金沢 AZ
10月10日(月/祝) 京都 CLUB METRO
10月21日(金) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO
10月23日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
10月26日(水) 札幌 cube garden
10月29日(土) 北見 UNDERSTAND

入場チケットの先行予約は今日から始まっております(14日18:00まで)。
一般発売は6月25日から。

入場チケットは2種類の用意がありまして、通常のライブ観覧のみのチケットと、プラス2,000円のDVD付きチケットがあります。こちらは2020年6月6日に
札幌ススキノのビルの屋上から「CAN YOU SEE THE FUTURE?」と題して行われた配信ライブを収録したDVDが付きます。こっちが断然お得です!

昨年の24周年は地元札幌から24時間生配信を行いましたが、今年は直接各地に体を運んで、目の前でのライブ。コロナ禍以降、初めて行く街も多いね。俺等、
相変わらず全盛期でさ、まあ25年もやってるとね、1番最初からの人、そして色んなタイミングから混ざって来てくれた人、人の数だけタイミングがあって、
そこには無論それぞれ変化と不変があってね、誰1人とて同じではない俺等との関わりがあると思うけど、全部まとめ上げるセット組んで行くからよ~。今の
俺等のライブ観に来てくれてる人なら明らかだけど、ぶっちぎりで更新してっからさ。久々の人も参加してくれるの待ってるよ。あと、初めての人もね。全然
遅くないんで、むしろあなたが来るのをずっと待ち続けているんでね、是非足を運んで欲しいです。最近のヒップホップもあちこち盛り上がってるけど、1MC
1DJだけで生身フルに燃やしてあれ程のライブをやってるのは、悪いけど俺等だけなんで。マジで。脂乗ってるんで。ご参加、何卒よろしくお願いします。


6月22日に7インチアナログを2タイトル発売します。
1枚目はYOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」から「LONESOME SOLDIER」。B面には俺の造ったダブ「DUB HEADWAY」を収録してます。
2枚目はdj hondaとill-bosstinoの新曲2曲。A面「SLOW DOWN THEORY」、B面「ええじゃないか '22」。こちらは同日にダウンロード、サブスクも解禁です。
両タイトル、6月16日からここのオンラインショップで先行通販します。よろしくお願いします。


ここからはライブレポート。GWツアーの後半から。写真はこちらから。

鳥取。2年ぶり。ここんとこ場所は川向こうの箱で、時期はいつの間にか年初で、そして俺等が来るといつも大雪でって感じでした。なので今回、こうして春、
GWに行くのは18年目で初めてで、しかも前入り、延泊だったんで、街をあちこち歩けて、仲間ともゆっくり飯食って、酒飲んで、話して笑って、最高の3日間
だった。ライブもオープンしたてのLOVE FLASH FEVER。Long Tall Sallyのサポートでお客も続々集まってくれて、しかも皆も会うのが久々って感じらしく、
ワクワクが開始前から満ちてたね。110分、今の俺等のベストを余す事なくやらせていただきました。俺自身も成長していくように仲間のLIFE STORYもこの
街で発展してて、変わらない部分もちゃんとあって、そこを確かめ合いながらの時間、暖かく、意味深く、何より嬉しかったよ。ありがとうございました。

熊本。2年半ぶり。ここも18年前に初上陸。以来、色々あった。大きな地震もあった。箱の場所や名前も何度も変わった。でも、サポートしてくれる顔ぶれは
変わらない。そんな仲間にも家族が出来たり、変化はあった。俺等もいつしかそこを歌うようになった。ほんともうどこ行ってもあるのは変化と不変の足跡。
その街の情景と歌詞世界がシンクロしてる。この日は地元代表でSOUL CRAFTとのツーマン。形態もスタイルも違うけど、轟音の中、耳を澄ませば、俺等、
同じ事を言ってる。そこに上がったよ。受けての俺等。ツアーも折り返して、精度も高まってた。90分、一気に走り抜けた。そっからは熊本お楽しみの乾杯!
まむしの兄弟も来てくれてた。鹿児島や大分や久留米からも。皆すぐ元に戻り、再会を祝い、音楽に揺れながら、笑い、話したね。ありがとうございました。

北九州。ここは久々で6年ぶり。前回は今も忘れられない灼熱狂乱パーティーだった。GWツアー終着駅。向かう俺等も迎える仲間も、皆がワクワクしてるのが
もうリハの段階で伝わり合ってた。今日は深夜のクラブ、これも久々だ。でもバッチリ鍛えてきてる。任せとけ。後ろのバーカンまでびっちり入ってくれて、
昂ぶったぜ。ステージ最前線は空気も薄くて、歓声か怒号かも分からんカオスでしたが、それでも一歩も退かず、目を逸らさず、言葉に集中してくれていた皆の
おかげで最後まで行けました。終わってからも色んな人が感想を聞かせてくれて、中には俺よりもずっと若い人もいて、でもそんなの全く関係なく、理解して
くれていて、俺なりの努力が全て報われて、長いツアーが着陸出来ました。朝まで尽きる事のない乾杯の連続、至福の時。最幸。ありがとうございました。

ソラリズム。新宿ロフトが主催する野外フェス。俺等にとっても今年初となる外でのライブ。競演のメンツも流石の顔ぶれ。天気が良くなく時折雨が降る感じ
でしたが、それも相乗効果で最高の空気でした。音も進行もバッチリ。俺等は俺等の仕事を全うするだけ。出番は5組の3番目。年齢的にもそんな感じで真ん中
世代。前も後ろも強者が固めてる。上等。45分、一気に駆け抜けましたね。初めて観る人も多そうでしたが、最後までそこに居てくれて、終始上げてくれて、
こっちも全て言い尽くす事が出来ました。終わってからは俺もオーディエンス。こだま和文、SIONと続く先輩達の極まった音楽を浴びて、泣きたくなるくらい
美しく整ったその場の雰囲気を満喫させてもらいました。外で、聴く、踊る、皆で乾杯する、随分遠ざかってたけどやっぱいいね!ありがとうございました。

森, 道, 市場。ここは名前の通り、音楽フェスでもあるけど、音楽だけに留まらず、提供される呑み食いの幅が全然広くて、あちこちに色んなお店が立ち並び、
ほんと市場って感じ。この期間だけの自由な自治区の雰囲気が着いた瞬間から感じられる。名古屋界隈の知り合いのお店も多く出店してて、皆、頑張ってた。
天気も快晴。俺等は海辺のステージ。ちょうど夕暮れ時。ステージからの景色も神秘的ですらあって、何より俺等を選んで集まってくれた皆の煽りのおかげで
超ぶっ飛べたぜ!50分、あらゆる局面で怒号のような歓声や拍手が俺等を支えまくってくれてた。ああ俺等、こんな事いつもやってたんだなって演りながら
思ってた。こっちもそっちも溢れる感情が大爆発してたね。互い離れ離れの時間を経て、東海エリアでの極上のリユニオンでした。ありがとうございました。


6月は引き続き野外フェスが続き、更に久々の長野、そして渋谷、初となる市川もあります。以降も7月末まではこんな感じでずっと走って行き、そこまでは
対バン形式が多いです。ジャンルや世代という境界を超え、どこまで飛べるか、入り込めるか、全て激戦必至ですが超楽しみです。違いを、そしてきっとある
共通点を共に楽しもう。それを経ての秋の25周年ツアー、こちらは完全ワンマンです。ゼロから立ち上げ、別れまで。俺等にその夜の全てを任せてください。


1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.05

5月。
こちらGWツアー真っ只中です。2020年、2021年はコロナもあって動けなかったけど、GWはやっぱりツアーだね。2日に熊本、3日に北九州行きます。

昨年TBHRから発表した2枚のアルバム。YOU THE ROCK★の「WILL NEVER DIE」dj hondaとill-bosstinoの「KINGS CROSS」、サブスク解禁しました。

6月22日に7インチアナログを2タイトル発売します。
1つ目はYOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」から「LONESOME SOLDIER」。こちらアルバムの中でも異色の曲で、O.N.O的に初となる
レゲエ調のビートに、YOU THE ROCK★の持ち味でもあるダンスホールスタイルを前面に出した曲でして、歌心溢れるフロウ、コンシャスなリリック共に
横揺れ必至です。B面には俺の造ったダブ「DUB HEADWAY」を収録。こっちはより鋭角でぶっ飛んでます。
2つ目はdj hondaとill-bosstinoの新曲2曲。アルバム「KINGS CROSS」発表後も2人の探求は止まる事なく続いてまして、また新たに生み出しちゃいました。
既にアルバムを経過してるので、両者の相性は間違いない領域に入ってきております。A面「SLOW DOWN THEORY」、B面「ええじゃないか '22」。
何やらオモロそうなタイトルっしょ。こちらの2曲は同日にダウンロード、サブスクも解禁します。


以下、4月のライブレポート。奈良以降の写真は追って上げます。29日の鳥取のレポートは来月に。

町田。最近のこの街のホーム、CLASSIXの4周年。ここ仕切ってる団長とは厚木のThunder Snake時代からの付き合い。自身のバンド、MINOR LEAGUEを
始めとして色んなバンドとの対バン組んでくれて、毎回狂乱の打ち上げまで、いつも濃い夜を過ごしてきた。今回はG-FREAK FACTORYもいる。彼等とも
久々の競演。もうメンツだけで祭確定な夜。前売り完売。初っ端のGから、2番手の俺等、トリのMINOR LEAGUEまで、ずっと熱かったね。団長もかなり
体張って盛り上げてたね~。ほんと愉快な男です。町田ならではの荒いお客込みで、終始賑やかな宴でした。俺等を初めて観る人も多かったかな。そんな
雰囲気も何気に感じて、ならばと懐に入り込むノリでやらせていただきました。ありがとうございました。記憶朧げだけど超楽しかった。団長お疲れ様!

奈良。同世代のヒップホップジャンキー、DJ 鬼タモリの主宰するWheels Of Steel Records20周年の宴。初めて行った2010年以来、毎回更新重ねてお互いを
知り、深めてきた俺等と奈良。中々会えなかったこの2年間の鬱憤が大爆発な夜になったね。ほんと皆が楽しそうにしてる姿を見て、こっちも楽しくなる
最狂なパーティーだった。そりゃ音楽通り越すとこに逝っちまいそうな危惧もなかったワケじゃないけど、ギリギリイン!大丈夫。相当とっ散らかってた
けど、人と人の間には音楽があった。どシリアスに一語一句まで味わいたいって人には少々賑やかなライブになったかな。言った通り、それは俺の煽りの
せいって事でいい。こういう夜もある。ただ滅多にない。理屈超えた高みに皆で行き、ずっとそこに居た。ありがとうございました。鬼タモリお疲れ様!

大阪。最近ワンマン演るならここ、クアトロの移転10周年に呼んでもらいました。競演は同じ北海道出身、eastern youth。今回色々答え合わせ出来たけど、
俺が出てきた時には彼等は東京に行ってたんで、札幌で同じ時間を過ごす事はなかった。でも東北宮古、そして都内で順に回を重ねていって、遂に初の
ツーマンです。前売りは完売。先行は俺等。まだ波風1つ立ってないお客と対峙して、動かし、煽り、熱くするのは難しいけれど、ある意味失う物はない。
やるだけやって後ろにパスするのが役目。言うてもこっち的にハードル精一杯上げてのパス。受けて後攻、eastern youth。壮絶でした。色々納得しました。
お客とフロアで見上げてた。魂の火花が眩しかった。このツーマン、キテる。始まりの予感に満ちてたね。ありがとうございました。岩井さんお疲れ様!

5月21日から4週連続で野外ライブが続きます。いよいよ待ちに待ったシーズン本番な感じですね。野外の俺等、ヤバイよ~。楽しもうぜ。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.04

4月。
春だね。こっちも路面にアスファルトが出てきた。長く厳しい冬が去ろうとしている。ちょうどまん防も解除になって、お店も開き出して、人が街に戻り、
各地の盛り場も賑やかになってきてる事でしょう。桜とかもう咲いちゃってるかな。後々の事はどうなるかは分からんけど、この春を大いに楽しもうぜ。

3月は神奈川ツアーに行ってきました。札幌はまだ雪が降ってるのに、ポカポカと暖かい陽気な2日間。ライブとパーティー、似てる様で微妙に違う連夜を
全開で楽しんだ。どっちも好きだし、どっちでも俺等はメイク出来る。これが俺等の唯一無二な強み。準備の鍛錬は大変でしたが報いに満ちた日々でした。

横浜。2年ぶりのF.A.D。ライブでも言ったけど、2年前はまだコロナが流行り始めでね、これから先への悲観と楽観が入り混じっていた感じを覚えている。
マスクをしてる人の方が少なかった。演ってる俺自身も「マスクしながらライブ観るんだ」って思ってたくらいだからね。そっから2年。ほんと色々あった
けど、生き残って会えた。もちろん皆マスクしてね。でも目の奥の輝きは全然消えてない。声も上げれないから拍手で想いを伝えてくれる。それは賑やかで
はないけど、感情の昂りがよりシリアスに伝わってきた。俺は最近のこんな感じの、言葉が一字一句沁み渡っていくライブも好きです。曲間の静寂が心地
良かったりする。フェードアウトしていくアウトロの消え際まで表現出来る。130分通して出来ました。ありがとうございました。吉野お疲れさんでした!

江ノ島。ホーム、オッパーラ。こちらは2年半ぶり。延期になっていたDJ Yogurtとのパーティー。観光客で混み合う江ノ島界隈を見下ろしながら、それぞれ
コーヒー飲んで、パンケーキ食べて、レコード聴いて、再会や初対面があり、談笑したりで、既にリハの段階からピースな空気。ここはそういう場所だ。
4:20スタート。DJ Yogurtがじっくりと上げていく。お客も上がっていく。俺が出ていく時にはパーティーが仕上がっていたね。そう、前夜が静だとすれば
今夜は動。そんな感じでこっちもラフにタフに進めていく。挑発混じりで煽り、ダンスフロアに火を注ぐ。受けるお客もがっつり燃え上がる。しかし凄え
時間だったね。ぶっ飛んだぜ。さすがオッパーラ。常に更新。間違いないの上を行く。皆で優勝でした。ありがとうございました。ダーさんお疲れさん!

4月は2日に町田でCLASSIXの4周年。祭の予感しかしません。そして月末からGWにかけて奈良、大阪、鳥取、熊本、北九州に行きます。詳細はこちらを。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.03

3月。
福岡に来てますが、春の陽気を感じてます。2月は札幌は雪がえげつなくてね。JRは止まるし、道はもう車1台しか通れないから前から来る車とすれ違う
度に譲り合ってって感じで、雪かきがある人達も連日大変そうで、皆が喰らってたね。何だろうね、気候の変化でこんなのが毎年続くと厳しいね。まあ
でもこの国、こっから先はどんどん弱っていって、俺と共にするように年老いていって、インフラにかけられるお金もどんどん減っていくから、本当に
ヤバいのはこっからだよね。俺は楽天的な方だからさ、あんまり悲観的な事は言いたくもないけど、それでもリアリストでもあるからね。俺、昭和46年
生まれだから、この国自体上り調子の真っ只中を幸運にも暫くは生きてきて、戦争だって経験してないし、無邪気なほど裕福な時代だったよね。でも、
これは原因を何に求めるかってなると別の話になるし、それは人それぞれ違う所だと思うけど、とにかく最近の不穏な兆候は、いよいよ現実味を帯びて
きてると感じてる。雪は確かにシャレにならないくらい降ってはいるけど、それでも全くなす術もなく終日運休っていうニュースを見るとね、もうすぐ
なんだなって思うのです。世界的に見ても有数の便利さを享受出来る時代は終わろうとしてるんだなってね。ニュースを見ながらそんな事を考えてた。

楽天的なんで。だから何かが終わるとまでは思ってなくてね。それでも適者生存って感じで生き抜いていけるとは思ってもいる。笑える未来を見据えては
いますよ。まして音楽は衣食住の次なんで。そんなのを生業にしてる以上、調子乗ってる時も俺は常に最悪の事態を想定して生きてきたんです。それなら
それで歌える歌があるはず、と思ってます。良い時も悪い時も、幸せな時も悲しい時も、ってね。その時の状況、それを受けた感情で刻々と変化していく
のが人生を歌うって事だしね。それでも自分じゃ、個人じゃ、どうしようもない事も起こるのがまた人生なわけで。ウクライナ、ほんと大変だよね。皆が
言ってるけど、これが対岸の火事とは俺も思えなくてね。この国の周りもあちこちキナ臭い。強者が思いのままに弱者を蹂躙するという事、先に言った
この国の没落とそれは連動するように、払拭し難い恐怖となって、皆の目を血走らせ、好戦的な物言いをするコメンテーターが受ける時代を招いている。
それを諫める言説もまた、誰もが迷ってる。剥き出しの暴力に理性の無力さを感じてる。コロナも大変だけど、怖いのは人間だよね。俺も含めてね。

戦争なんてのが立ち現われると、それは衣食住を差し置いて最も喫緊の席に座り、他の事は全てそれのために我慢させられるようなもんだから、更にその
次の音楽なんてものの脆弱さを考えると、こうして昨日も、この今にも瓦解しそうな地球上で、音楽と共に輝ける瞬間を共有出来る事、ありがたいとしか
言いようがありません。あの年の3月に同じ事を想ってた。死や破壊を前に、またすぐに言葉を失いそうになるけど、スケジュールが俺を立ち上がらせ、
練習させ、準備させ、そして目的地に向かわせる。ありがたい。俺を引っ張るのは、俺自身のやりたい事のように見えて、やるべき事なんだな、と思う。
作品やライブで繋がれてる人達の理解が身に沁みる。大きな平和なんて実現する力はないけどさ、お隣やお向かいの人との平和なら、自分次第で実現する
事が出来そう、出来るかも、出来るっしょってなれるから、っていうかそこでしか出来ないし、始まったばかりの激動必至な2022年、生き合わせている
人達もそうだけど、未来世紀の住人もこっちを見てる。何を言ったか、何をしたか。おう、ちゃんと見とけよ。俺ならここだ。ここで声を出してるぜ!

2年半ぶりの福岡でのライブ、いつもの人、久々の人、そして対バンのMOROHAのおかげで出会えた人、1人1人、集まってくれて、マスクでお酒もない
空間でしたが、シリアスな音楽好きじゃないと上がれないような状況だったけど、がっつり上がったね。60分後には先に長々と書いてた事、自分の中の
色んな鬱屈した想いもぜーんぶ吹き飛んでった。何か分からないけど、大丈夫、きっと出来るって確信してた。ポジティブなイメージで満ちていたよ。
皆が俺をそこに、上に上に導いてくれた。ありがとうございました。厳しい状況下で開催を決断して、色々力を貸してくれた島田君、お疲れ様でした。

3月は19日に横浜、20日に江ノ島の神奈川ツアーがあります。どちらも前売り完売。ありがとうございます。集まれた皆で善き時間を作りましょう。

2月22日にデジタルのみで発売したO.N.Oのソロアルバム「Duskrom」、おかげさまで好評をいただいております。ディープっしょ~。言葉で意味や印象
が限定されるタイプの曲と違って、インストなんで、それぞれがそれぞれの想いを乗せられるよね。内なる思索へお役立てください。まだの人も是非!

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.02

2月。
今年はこっちも雪が多くてね。歩くのも大変です。そっちはどうだい?何かと大変だろうけどそれでも歩いて行かなきゃな。道は前にしかないぜ。

2月22日にO.N.Oのソロアルバム「Duskrom」がリリースされます。今回はデジタルのみの発売です。昨年出したYOU THE ROCK★との「WILL NEVER DIE」
でも間違いないビートを披露してましたが、今回はソロアルバム、8年ぶりです。O.N.O IS BACKって事で、創ってたんですね~。全てインストで11曲。YOU
THE ROCK★とのアルバムではハードからソフトまで幅広い世界観を構築してましたが、今回はダークです。O.N.Oの真骨頂とも言えるダークさが全編を支配
しています。冷え切った真冬の底、意識を内へ内へと、どこまでも誘ってくれる、そんなアルバムになってます。2月22日発売です。よろしくお願いします。


年明け早々の24時間配信の再放送、付き合ってくれた皆さんありがとうございました。今回は2部に分けたんですが、正月休みって言ってもね、色々あるって
事で、観れた人、観れなかった人がいると思いますが、あのコメント欄っての?そこはまた前と同じく常時賑やかで、楽しい時間を過ごさせてもらいました。
何度観ても笑えるし、ハマれるし、演ってるのは自分達なんですが、まあほんと凄え奴等で、こっちは年明け早々気持ちが引き締まった。負けてらんねえ。

コロナもまた広まってきて、1月29日の秋田のライブも延期になった。冬の秋田、ずっと行きたかったんでね、残念至極だけど、次があると信じて精進します。

ライブはなかったんで、1月はもっぱらスタジオワークでした。やっぱり雪深い冬はさ、籠って、コツコツ制作するにはベストなシーズンだよね。言いたい事、
やりたい事、ある。いっぱいある。書いて、録って、整えて、たまに録ったやつぶっ壊してダブ創って、色々やってます。早く聴かせたいヤバいのばかりです。

2月27日に福岡にライブに行きます。でもコロナがね、まだ実際問題どうなってるか分からないんで、確かな事は今は言えませんが、もしもそこで会えるなら
ガッツリ遊ぼうぜ。以降もライブは決まってきてるんで、開催か延期かも含めて、公式Twitterで随時情報をアップしていきます。

音楽ってのはさ、健康や生活基盤がしっかりしてないと楽しむもんも楽しめないんでね。まずはそれぞれ自分自身を守り、養生して、元気でいてください。

では作業に戻ります。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2022.01

明けましておめでとうございます。

昨年は新たなチャレンジが続いた年になり、皆の理解と共に険しくも楽しい1年でした。2022年も引き続き色々と企んでおりますので、何卒よろしくです。

既に結果としてこの世にある、プロダクトとして実在する音楽達。去年もまたたっぷり残せた。本隊とは違う場所からのリリースって事もあったから、1年前の
今頃を想うと、大きなプレッシャーと共にいたし、実際に完成、発売まで辿り着けるのか、全く保証はなかった。久々の未踏の地を進もうとする心境だった。
でも、焦らず、丁寧に、その時が来るとだけ信じて、一語、一音、一手一手を積み重ねてきた。俺がやってる仕事は一晩とかで出来上がるものじゃない。別に
それも悪くはない。俺のとは違う。少しずつ、少しずつの集合体だ。1年くらいがちょうどいい。振り返ればそれはある。いつもそうだった。やってる時には
全体は見えていなくても良いのだ。美は細部に宿る。両足の間に宇宙の中心はある。バタフライエフェクト。小さなアクションが波紋のように広がっていく。
踏み出した一歩が起点。それがなければ結果はない。今日は未来に繋がっている。無駄な瞬間などどこにもない。今年もそんな気持ちで作品を創っていくよ。
思えば2019年、今日から2年半前にTHA BLUE HERBの5枚目のアルバムで30曲創って、何かそこで1段上がったよね。コロナってのも大きかったけど、曲を
書くペースも録るペースも上がった。まだ全然出来たんだよ。年とかキャリアに比べてって意味じゃなくて、まだ俺自身が出来たんだ。それを知ってからまた
この稼業が楽しくなった。ヤバい奴も一杯いるけど、全く周りが見えなくなった。夢中なんだよ、こっちは。楽しませるぜ。逃がしゃしねえから待ってろよ。


昨夏に敢行したTHA BLUE HERB結成24周年記念24時間生配信を再放送します!今回は2つに分けて、前編が1月2日12時から後編が1月3日12時からです。
内容は全く変わりません。正月早々ぶっ飛ぶぜ~。酔えるぜ~。しかもめちゃウケるよ。もちろん無料です。投げ銭あります。楽しめたらお年玉ください。


12月はライブ3本。いつもならって、もうそのいつもってのと離れてから時間が経って、何がいつもか分からんけど、いつもなら年末って言ったら毎週色んな
街に行って、「善いお年を」って別れてってやってたんだよね。あれ良かったよね。去年は3回でしたが、どこも良かった。写真はこちらから。

広島。2000年から行ってる。色んな箱でやってきた。最近はライブハウスが続いてたけど、今回は久々の深夜のクラブ。これだよな。そう思ったよ。年末って
のもあって賑やかな夜になった。舞台はMUGEN5610。ここは11年ぶりの帰還。もうどこ振り返っても歴史があるね、俺等と広島。競演も昔からの友人、今の
友人、混ざり合ってて、笑顔でピースだった。あちこち知ってる顔が声をかけてくれて、今日初めて観たけどとんでもないっすねって言ってくれる人もいて、
遠くの街から来てくれた仲間もいて、全てが満ち足りていた。ありがとうございました。何かが始まる感じしまくってた。気のせいじゃないぜ。また遊ぼう!

大阪。今年は秋から関西でのライブが続いてて、どこも良い感じだったんで、早く続きをやりたかった。ボタとサーカス。何度も延期になってて、それでも
諦めずに遂に開催。俺等は2日目のトリ。大寒波の到来で空港着いたら雪がチラチラ。大阪にしてはガチで寒かった。でもね、俺等マイナス10度の向こうから
来てっから余裕。会場着くとGOMAちゃんや田我流と再会。お互い生き残った。フロアにも音楽好きが集まってる。からの本番60分。皆の荒い出迎え受けて
色々取り戻せた。俺等と大阪、ほんとあんな感じでずっと過ごしてきたよな。ありがとうございました。またの日は来る。またあんな感じで派手にやろうぜ!

東京。毎年恒例のリキッドルームでの年末年忘れライブ。会場チケットは早々に完売。配信にも沢山の人が集まってくれた。これ、いつもの事なんだけどさ、
マジでね、会場にあれだけの人がいても誰もカメラを掲げてない。俺等のライブじゃ当たり前なんだけど、外の世界じゃ別の当たり前があってさ。こっちは
絶対撮るなってまででもないけど、やっぱり表現に集中するのには皆の目と向き合ってる方が気持ち入るのね。俺がどういう状況であればやりやすいのかって
だけの話。傲慢とも取る人もいるかもね。でもね、今ここじゃないどこかへ向けてやってるんじゃない。今ここ、目の前に生き合わせている、あなたに向けて
やってる。そこ、ライブの基本っしょ。1から説明するのも面倒な事だけど、皆が理解してくれてる。ほんと助かる。俺等のお客、最高。こっちも仕事に没頭
出来る。マジで。今回もそんな真剣勝負でした。最近はフェスとかが多くて、ワンマンは久々だったけど、ワンマンじゃないと鳴らせない曲ってあるんでね。
なのでたっぷり用意して挑みました。気付けば170分。長丁場、お付き合いいただき、全て言い、歌い、伝える事が出来ました。ありがとうございました。
ホームリキッドルーム。いつも更新してて、やってて正直上がりまくってるハードルを恐れてもいる。でも、乗り越えたいって気持ちの方が強いから、また
皆とあの輝ける別れの刹那を過ごしたいから、こっちも懸命にやる。やれる。こんな感じでやっていきたい。生きたい。お互い生き残ってまた会いましょう!



1月は秋田にライブに行きます。10年ぶり。しかも真冬。この季節に行ってみたかった。ホットな夜になる事を願っております。よろしくお願いします。


挑戦と報いが、何より平和が皆にありますように。
今年もよろしくお願いします。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.12

12月。
こっちはもう雪です。

もう年の瀬。早いね。皆そうだったと思うけど、去年はコロナ禍初年って事で、TBHR的にも翻弄されるがままに過ぎてった感じだった。で、今年、もちろん
引き続き色々と不自由はあったけど、それでも何と言うか、順応しつつ、出来る事をやってきた年でした。「挑戦こそが俺のオファーの条件」ってね。色々と
挑んだね。そう、「やらなかった事」「やれなかった事」「やりたかった事」、そこに身一つでぶつかっていった年だった。アルバムは2枚リリースしました。
YOU THE ROCK★ × O.N.Oとdj honda × ill-bosstino。すげえ並びだよね。並びからして奇跡っしょ。去年の今頃にはもう制作してて、1年経って、こうして
完成した2作品がもう世に出てる。ほんと感慨深い。どっちも驚きと共に迎えられ、多くの人の元に旅立って行った。相変わらず妥協を知らない俺等なんで、
通常の制作と違う事による困難もあったにはあったけど、それでも楽しみの方が多かったし、何より完成品の質の高さに満足してる。どちらも隙なし。後悔も
なし。内容?まだ聴いてないの?あんまり押し付けがましいのもアレだけど、マジでどっちも最高だよ。まだ未聴なら損してるよ。2021年はこの2枚だぜ。

8月に敢行したTHA BLUE HERB結成24周年記念24時間生配信も楽しかった。これもほんと準備が大変だったけど、乗り越えた。長年支えてくれてきた皆と
共に、盛大に振り返られた。笑いも涙も、驚きも発見もあった。やって良かった。やってきて良かった。報いに満ちた24年間だったと思えた1日になった。
アルバム制作もコロナ禍でライブが出来ない日々、何やってくかってのが原点みたいなもんだし、この生配信もね、コロナ禍じゃなかったら考えもしなかった
だろうと思う。適者生存だよね。状況に応じて変化していく。あれはあれ、今やれる事を見つけていく。これです。かつての非日常が日常になった今、それが
まだ続きそうな今、出来なくなっちまった事を未だに立ち止まって悲しんでいるだけなんだとしたら、そいつはとっくに終わってるぜ。やれる事、一杯ある。

今年もあらゆる場面、受け入れてくれて、参加してくれて、買ってくれて、情報を広げてくれた皆、今年もお世話になりました。ありがとうございました。


11月17日に発売したdj honda × ill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」。CD、ダウンロード共に、おかげさんで売れてます。1音目から轟いたっしょ?


ではここでMV第3弾、公開しましょう。dj honda × ill-bosstino、曲は「GOOD VIBES ONLY」。どうぞ!


第1弾「COME TRUE」と「A.S.A.P.」、第2弾「SEE YOU THERE」も未見の方がいれば是非。

インタビューを受けさせていただきました。各媒体の皆さん、ありがとうございました。→ OTOTOYPRKS9サイゾーMikikiCDJournalFNMNL

俺とhondaさんの対談動画、上がってます。hondaさんの生い立ち、アメリカ挑戦からの成功の日々などを語ってもらってます。→ 第1話第2話第3話

1つの夢というか、30年間ヒップホップで生きてきて、大きなヤマを越えました。昔の俺が聞いたらって、そんな事言ったらこれまでの仕事全部なんだけど、
今回のは特に俺にとってはかつて考えられない事で、マジで時として叶うんだよね。諦めちゃダメだよね。実感するよ。受けてくれたhondaさんに感謝っす。
去年の今頃から、真冬から春にかけて、hondaさんのスタジオに通って、2人でコツコツ積み上げてきた。タフなビートに全開で攻めのラップかました。初期
衝動も若さも漲ってた。まだ全然あったんだ。hondaさんにもそれはあった。「もっとやれる」「押忍」。言われて同意出来たし、それが原動力でもあった。
数々のヒップホップのヒーロー達の存在を身近に感じていた。それは昔のようにただの憧れではもうなくて、同じ目線でそこにいた。次の主役は俺だ。ここは
俺だけ。俺に任せろ。全16曲。どこ切り取ってもらっても結構。アルバムタイトルに偽りなし。揺らがない。これからずっとそこにある。あなたと共にある。

俺の経験、hondaさんのそれに比べれば大した事ないけれど、それでもそれをぶつけて、全部無駄にはならなかったし、今までの鍛錬があったから出来たんだ
とも言える。出来る自信があった。俺しかいないとすら思っていた。ヒップホップ、それに限らず、未開の領域を突破する時、最初に背中を押すのは自信だ。
ただ、無邪気な思い込みだけじゃまだ甘い。がむしゃらな1歩目以降、結局長くは続かない。それを裏付ける実際の経験から来る自信。やるべき事やってりゃ
不安ない。心技体、揃ってる。1番良いのは?ってよく言うけど、ずっとそこに身を置いてると思ってきたけど、それは今だと思える。OK、この調子だ。

来年の今頃、今現在手掛けている事、イメージしている事、全て実現出来ていたら、また一層楽しい事になってる。頑張ろう。精一杯、仕事に取り組もう。


11月はライブ2本。写真はこちらから。

京都。ボロフェスタ。9年前に1度出て以来、2回目の参戦でした。京都、1999年の同志社大学の秋の学校祭で初めて行ったんだよね。秋に行くとあの空気を
いつも思い出すよ。今年は全4日間の開催で、俺等は最終日。運営スタッフさんが皆若くて、手作りで、漂う雰囲気が最高にフレッシュなのがボロフェスタ。
こっちも楽しくなってくる。久々の京都。俺等、勝手に第2の故郷とか言って、年に何度もライブやる感じだったけど、今回は2年ぶり。でも大勢集まった。
お互い色々あったが生き残っての再会。40分なんでそれは一瞬だったけど、それでも想いは込めまくったし、想いは受け取った。ありがとうございました。

東京。閉店が決まったスタジオコースト。何度も色んな強者達と音をぶつけ合ってきた場所。広いけど、言葉がよく通る印象で、好きな箱だった。羽田から
直行。着くとLOSTAGEのライブ。去年の奈良以来。からのGEZAN。フジロックで時間が被ってたんで、しっかり喰らう。からの俺等。ヤバい並び。45分、
しっかりやらせていただきました。初見の人も多かった事と思う。あれがTHA BLUE HERBです。静寂と拍手万雷。ありがとうございました。そしてクラム
ボン。もちろんやります。久々の「あかり」。どこまでも突き抜けます。そしてtoe。お腹一杯。乾杯が美味かった。やっぱりライブは良い!それに尽きる!

12月は広島、大阪、そして恒例の東京リキッドルームでの年末ライブの3本です。誰もが忙しい時期だとは思いますが、何卒よろしくお願いします。


じゃ「GOOD VIBES ONLY」、もう1回聴く?聴こうぜ~!
TBHR的にあまり創った事がない感じのMVになりました。ウケるよね。札幌の遊び場でいつも会ってる仲間達に声かけて、協力してもらって完成しました。
監督は最近のTBHRの映像作品のほとんどを創ってもらってるMarioWorks。イメージしていた通りのMVになりました。皆さん、ありがとうございました。


それはただの1日なんだけど、辿り着いた安堵感は、やはりある。そこを目指して、やれる事やって、輝ける新年を迎えたいね。まずはどうか健康で。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.11

11月。
こちらすっかり木々も色付いております。ここまでじっくり種を蒔いてきた。待ちわびていた収穫の季節だ。楽しもう。

dj hondaとill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」(CD)がいよいよ発売になります。

通販先行発売が11月10日から。こちら通販限定特典としてステッカーが付きます。あと、RAP-TEE仕様の記念Tシャツも、受注期間は終わってるんですが、
キャンセル分が若干数出たんで、CDとのセットで販売します。詳しくはこちらから。

店頭発売は11月17日。同日にダウンロードの発売も開始します。

出ちゃいますね~。dj hondaと一緒に曲を録ったって事ですら俺にとっては未だに夢のような、何かふわふわしてて、でもちゃんと商品になって、もうすぐ
皆の手元に、世間に飛び立っていくんだね。俺はスタジオでいつも、これ、このビート、このライム、このフック、この曲、このアルバム、皆が聴いたら
びっくりするだろうなってワクワクしてた。そっか。あとちょっとで聴いてもらえるんだな。あ~楽しみだ。さあ、皆の生活に沁み入っていこう。


ではここでMV第2弾、公開しましょう。dj honda × ill-bosstino、曲は「SEE YOU THERE」。どうぞ!


曲目リストは以下です。
1. DO OR DIE WITH NO REHEARSAL
2. GREED EGO
3. A.S.A.P.
4. KILLMATIC
5. REAL DEAL
6. EVERYWHERE
7. SIGNATURE
8. 'CAUSE I'M BLACK
9. UNCHAIN
10. BANDIERA
11. COME TRUE
12. KEEP WHAT YOU GOT
13. SEE YOU THERE
14. GOOD VIBES ONLY
15. DRAGGIN' MY LIP
16. STRONG ENOUGH


俺より先にdj hondaとアルバムを創ったB.I.G.JOEと、旭川のJOEのお店でタコス食ってコロナ飲みながら、dj hondaについて語るという機会を設けました。
全3話です。JOEのhondaさんの話もめちゃ面白いです。アルバムへのワクワクの一助になれば幸いです。こちらから → 第1話第2話第3話


思えば90年代初頭にヒップホップにガツンと喰らって、気付けばそれが生業になってたんだけど、生業になった時とインターネットの普及がほぼ同じ時期だ
ったんだよね。それはさ、札幌にいて、ここからそこのあなたと繋がるには最良の手段でね。それがあったからここまで広げられたとも言える。でもさ、
その、俺がまだプレイヤーじゃなくて、リスナーだった頃、そん時はまだインターネットはなくてね。だから情報ってほとんどなかった。シスコに売ってる
レコード、あとはMTVのラップのコーナー。それくらい。でも今思えば、それはそれで良かったとも言える。イメージね。それ。イメージ。想像。それが
全て。もう今の世の中は失くしてしまったけど、ほんとそれしかなかった。でも、それしかなかったから、それがあったから、俺は他の誰にも似なかった。

でさ、hondaさんはさ、ちょうど同じ頃、アメリカ、ニューヨークの最前線にいてね。ショービジネスのど真ん中で鳴らしまくってた。普通だったら、両者は
交わる事はない。あまりにも離れすぎていた。俺から見りゃ、マジで雲の上って感じだったし、hondaさんから見ても、俺などは雲の下だっただろう。それが
巡り巡って、2021年、一緒のアルバムだぜ。つくづく運命の神秘には驚くね。続けてきて良かったと思う。そしてhondaさんが続けてきてくれて良かった。
これがもしもっと早かったなら、ここまでのクオリティで勝負は出来なかったと思う。あのビートに飲まれて、負けて、プライドごと砕け散ってしまってた
と思う。それ程に強靭なビートだ。でも俺も、地力を蓄えてきた。イエス。今なら出来る。あのビートを、俺の言葉で、より高みに連れて行く事が出来る。

俺さ、先月で50歳になったんですよ。この年、もうヒップホップじゃ一見、ベテランの年なんだよね。確かにルーキーではない。でもね、札幌にいて、俺が
いるダンスフロアじゃ、先輩が沢山いてね。皆の知識や経験、そして若さ、それ等に囲まれて育ってきた。でもね、ヒップホップって事で言うと、先輩って
そうはいなかった。でも、この年になって見つけた。俺とhondaさん、6つとかしか離れてないんだけどね、ニューヨークの最前線での6年間って考えたら、
そりゃ相当なもんでね。俺あたりいつも6つ以上の差を感じてる。あのビートの強さも相まって、hondaさんに挑んでいく時に、俺の内に若さが昂ってるのが
感じられる。もちろん、そこ等の連中よりも洗練も円熟も表現出来る。上から目線で言い当ててく。ただ今回の売りは、何より若さだ。超フレッシュだよ。

アルバム聴くと、こいつ夢中になってラップしてるなって思う。身一つで、身振り手振り大げさに交えて、ビートと対峙してる。受け止めるビートは、押し
引き巧みに、寄せ付けない強さもあれば、それだけじゃない懐の奥行きを垣間見せる。メロディアスに泣きのフレーズを存分に散りばめて、決して強さだけ
で勝ってきたんじゃないんだぜ、強さだけじゃ強いとは言わないんだぜって黙示する。1対1。フィーチャリングはなし。尽きぬアイディア、全16曲。それは
とてもカラフルだよ。そしてソウルフル。予定調和なんてヤワなもんじゃない。俺等はプロ中のプロ。実力のみで全て調和させてる。今まで創った俺の曲が
好きならば、あなたも絶対ハマる。相性良すぎで微塵の違和感も感じない。だって当の俺がそうだから。ここに間違いは、ない。これで今年は終われるぜ。

はっきり言ってシーンの中の位置付けとか、トレンドとか、こっちは全く構ってない。拠って立つものはない。どっちも完全に自立している。これで有名に
なろうとか思ってない。もう有名だもん。こっちは2人ともすでに孤高を極めてる。比べられるに足る他者なんてそういない。そこまで高みを極めた奴等の
モチベーションとは?競争する相手がいない奴等の継続の動機とは?金?まあ金も大事だが、それがメインじゃない。削ぎ落とされて残ったのは、良い曲を
創る。それだけ。ビートと言葉の至上においての均衡にしか興味がない。そういうムードが作業中ずっとあった。確信して、言い切っている。濁りがない。
完璧に純粋培養された札幌のヒップホップ。制作期間は秋から春まで。氷点下をdj hondaスタジオに通った。まさにこれからの季節に創った。機は熟した。


「SEE YOU THERE」、もう1回聴く?

dj hondaとill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」発売します。よろしくお願いします!


10月はライブが1本。大阪。その場でも言ったけど、コロナ禍の前だったら年に数回は絶対行ってライブやってたんだけどね。久々でした。しかも本来なら
伊丹で野外でフリーでって、祭確定なブッキングだったんですが、場所を変えて、規模を縮小して、お客の数も減らしての開催でした。主催の皆の苦悩を
思うと、マジでよくやってくれた。音楽を止めないという想いだけで成立していた。こんな時に来てくれた皆との40分。ちょっと後ろ伸ばして50分。久々の
大阪、関西。制限は多かったけど、それでも懸命にやらせていただきました。ありがとうございました。早く、全て取っ払って派手に遊びたい気持ちが無論
あるけれど、俺は俺で、今の感じ、静かに聴いてくれてる感じもそろそろ好きです。そういう状況でしか出来ないライブもある。盛り上げるだけじゃない、
何かヒントが少し見えてきてるんです。11月は7日に京都でボロフェスタ。21日に東京でスタジオコースト。どっちも楽しみ。集まれる方、待ってます。


1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.10

10月。
こっちはもうすっかり秋です。「いつからか季節は秋から始まり」とか「北じゃ秋を迎えるたびに全て見違える」って言ってね。この時期、いつも俺あたり、
また何かが始まる、何をしようかな、どこに行こうかなってワクワクしちゃうのです。そっちはどうですか?元気にしてますか?ワクワクしてますか?

YOU THE ROCK★ × O.N.Oのアルバムに続く、TBHRからの2021年ビッグサプライズ第2弾、dj honda × ill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」の発売を先月
ここで発表しまして、大きな反響をいただきました。情報を広げてくれた方々、ありがとう。引き続きよろしくです。

dj hondaとill-bosstino、一体どんなサウンドになるのか?はい、ですよね、解ります。そういう方も多いでしょう。解ります。


それではMV第1弾、公開しましょう。dj honda × ill-bosstino、曲は「COME TRUE」と「A.S.A.P.」。どうぞ!


まずはこの2曲から。では話を進めよう。

アルバムCD店頭発売は11月17日。同日にダウンロードの発売も開始。ここのオンラインショップでのCD先行通販は11月10日からです。通販特典あり。

既にRAP-TEE仕様のアルバム発売記念Tシャツの受注受付が始まっております。お得なアルバム(CD)とのセット(特典あり)とTシャツ単品での販売になります。
受付は10月4日までです。締め切りが差し迫っております。お忘れなく。


先行でアナログ7インチを発売します。曲名は「EVERYWHERE」と「SEE YOU THERE」。通販先行発売が10月7日。店頭発売は10月13日です。


慌ただしくなってきましたね~。まだまだ色々と仕込んでおります。ワクワクして欲しいです。ワクワクにバッチリ応えるアルバムなんで。任せてください。


アルバム発売してしまったら、それはもう創り手の俺等の手を離れて買ってくれた皆のものになる。いつもの事。そこまでの日々の間にしか言えない事っての
があって、そこのとこ、長いけど、書いてみました。秋の夜長、お付き合いいただけたら、そして来たるアルバムへの助走にしていただけたら幸いです。あの
ユウちゃんのアルバムの時も、そこに辿り着くまで相当ドラマティックな物語がありました。そして今回もまた語るに足る物語に満ち満ちているんです。


俺なんかの世代とかだったり、ガチのヘッズだったらね、dj honda印のビートの威力は言わずもがななんですが、俺は皆と行きたいのです。解る奴だけが解れば
いいとかって話をしてるつもりはない。俺は皆と行きたい。hondaさんもね、そんな感じです。そうは言っても生きる伝説なんで、俺も実際に同じスタジオで
作業するまでは、俺の狭い、凝り固まったイメージの中でdj hondaという人を見てて、勝手に形作ってた。でもね、百聞は一見に如かずの逆でさ、百見は一聞に
如かずって感じでね、やっぱりビートの鳴りが全て。ビートに反応するか、それ。hondaさんはそれで生きてきた。そう思う。そこに賭けてきた。それで勝って
きた。でさ、それって、そこで上がるかどうかってのは、別にラッパーだけってわけじゃないっしょ?音楽好きな人、皆、そうでしょ?ビート聴いて、それが
心でも、魂でも、感情でも、とにかくザワッてなるか、そこっしょ?いいかい、はっきり言うぜ。「dj hondaってあのキャップの人?」。そう。その人。今回
その人と組んだ。なぜ組んだのか、知りたくない?ネームバリュー?先輩だから?そんな理由で俺が組むと思う?フィーチャリングなしの1対1のアルバムとか
創ると思う?O.N.Oって最強で最高の相方がいる俺がなぜ?その理由、俺が初めてhondaさんのスタジオに行った時の気持ちを皆ももうすぐ味わう事になる。

初めて行った日。ちょうど1年前。秋の入り口。とりあえず来てみなよ、言われて俺は行ったけど、もうリリックは書いてた。で、まずはビート聴くか?そう
言われ、頷く俺は、パソコンのディスプレイにあるビートの数にまずは圧倒された。200曲くらいはあったな。後々、それも一部だと知るし、呼吸のように、
それは毎日生まれてくる事も知る。で、聴かせてもらったけど、もう1曲目から、「これでお願いします」って言ってた。そっからずっと「これでやりたい」
って言ってた。ほんと全然先に進めなかった。全部凄えんだもん。マジでびっくりだよ。ほんとどーなってんの?って思ったよ。で、「録ってくか?」って
言われてさ、「押忍」ってさ、録ったよね。書いてきたやつ。俺ね、あんまりこんな感じで録らない。じっくり突き詰める感じ。でもね、その時点、初めて
hondaさんのスタジオ行ってから1時間後くらいの時点でね、「もうこの人に任せてみよう」って思ったんだよね。その気持ち、今でも覚えてる。初めてに近い
感覚だった。色んな噂とか、自分のイメージとかをhondaさんは全然余裕で超えてた。俺、ヒップホップの先輩っていそうでいなかった。でも、この人だったら
全部預けてみようって、ビートが思わせた。俺の知らない俺を引き出せるのはこれだってビシッと来たっていうか。それで俺はマイクスタンドの前に立った。

めちゃ緊張してた。そこに驚きもした。俺もさ、まあそれなりにやってきた。向かうとこ敵なしだったぜ。どんなスタジオでも俺がキングだった。俺が全てを
司ってきた。それで結果も出してきた。でもね、俺は緊張してた。必死でスピットするって感じ。力も入りまくってるけど、それは別に無理強いじゃなくて、
自分を認めて欲しいっていうとこから来てる感じ。そんなの久々だったよね。このワンバースでぶっ殺すっていうより、俺をうまく活かしてもらいたいって
心境。同時にそれはさ、30年前にヒップホップを知ってから、ずっと札幌で独学でやってきた俺が、それで日本で勝ちまくってきた俺が、初めて本場のヒップ
ホップのビートに挑む時だったんだ。dj hondaのビートがそう思わせるんだよ。俺、ニューヨークなんて何度も行ったさ。でも、そういう機会は来なかったし、
俺も求めちゃいなかった。ここでいきなり大勝負が来たんだ。もちろんやるっしょ。BOSSってのは俺だぜってさ。札幌にいながらにしてそんな時が来るとは
正直思ってなかった。もう十分成し遂げたと思ってた。でも、同じだけ思ってた。こういうビートと勝負してみたいって。俺のラップ力を試してみたいって。
で、録った曲はアルバムの2曲目に置いてる。1番最初が1番良いってのはまあある意味真理だが、そこを超えるためにやるのがプロ中のプロ、俺とdj hondaだ。

最初はhondaさんが創りためていたビートから、俺が選んで言葉を乗せた。それだけでもマジで選びきれない数があってさ、ったくその質と量にはビビるよ。
でも、段々とその場でしか生まれないっていうマジックもやってみたくなって、スタジオ行って、hondaさんがその場でネタ探して、それ切って貼って並べて
磨いてってやってる横で俺もリリックを用意して、よし録ろうっていう感じのレコーディングも後半はやってた。それもまた凄くてさ。モロにジャズだよね。
ジャズって何かって、初めて俺は心底理解したよ。それもヒップホップで。気の向くまま、それに尽きる。気の向くままを表現出来るには、それは相当の技が
ないと出来ねえ。その技はもう持ってるdj honda。あとはもう気の向くまま。同じ曲でも、毎日ガラッと変わる。どっち行っても至上のビート。その精度の高さ
に毎回ぶっ飛ばされた。でもぶっ飛ばされてばかりいても前に進めねえ。意地でも1対1に持ち込まなきゃ帰れねえ。毎回、必死に付いていった。そんな感じ。
でさ、やってると見えてくる。これ、1対1の勝負のようで、hondaさんが求めてるのって勝ち負けじゃないんだって。調和なんだって。押せ押せの曲ならもう
十分ある。そこからhondaさん、メロウで、流麗で、ソウルフルで、洗練されたビートを持ってくる。俺、音楽やってるなって思ってた。16曲、揃ってた。

レコーディング中さ、ふと横に目をやると昔のアメリカのヒップホップの雑誌が無造作に置いてあってね。パラパラめくってたら普通にhondaさんの記事や
広告も載っててね。レコード棚を掘り返してみると、これまでの作品ばかりでね。一緒にYouTubeで、hondaさんのMVを観てると、俺にとっては憧れだった
ラッパーが次々出てきてさ、「コイツはこうで、コイツはこうだった」ってその時のエピソード聞かせてくれて。そうかと思えば、作業中に、誰でも知ってる
向こうのラッパーから「YO honda、ビートあるか?」ってメール来たりさ。そういう事、全部、別に普通に淡淡と片付けていく。俺以外にも色んなラッパーが
スタジオに来てて、札幌以外からも来る。昨日はアイツ、明日はアイツ、マジで道場。俺よりも曲数録ってる奴もいる。20代のまだデビューしてないラッパー
もいる。俺も多くのプロジェクトを同時進行してるけど、俺よりやってる。そんな人いなかった。ここにいた。同じ札幌にいた。ラッキーだなって思ってた。
俺、49歳でさ、いつも言ってるっしょ?これからだって。でもさ、同時にもう年下ばかりでね、同世代ももうちょっとしか残ってない。椅子に深く腰掛けても
文句言われない。そんな俺に、dj hondaがいた。そしてhondaさんも思ってる、これからだって。理解を渇望する音が詰まってるぜ。俺等を知ってくれってさ!

dj honda × ill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」。全16曲。来月にはもう皆の手元に届きます。

長くなってしまいましたね。付き合ってくれてありがとう。

「COME TRUE」と「A.S.A.P.」、もう1回聴く?


THA BLUE HERB、10月はライブ1本、大阪で、11月も1本、京都であります。今にしかない空気感の中、集まれた皆との特別な時間になる事を願ってます。


やらなかった事、やりたかった事、やれなかった事。コロナだなんだって道を塞いできても、時間は容赦なく前に進むぜ。どんどん探してやっていこう。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.09

9月。
こっちは夏が過ぎ去って行こうとしている。8月は激動だった。無事に終えられてホッとしてます。こっからまた新たな挑戦が始まるぜ。

では、始めよう。

YOU THE ROCK★ × O.N.Oのアルバムに続く、TBHRからの2021年ビッグサプライズ第2弾の投下です。

次は俺。

俺と、dj honda。

dj honda × ill-bosstino名義でアルバムを出します。

タイトルは「KINGS CROSS」。

全16曲。フィーチャリングは無し。1対1でじっくり創り上げた。

CDは3,000円+税。RAP-TEE(デザインは後日発表)付き9,000円+税。ダウンロード発売もあります。

11月17日発売。

曲名など、詳細は来月またここで。そこまでの道のり、まずは楽しんでください。


昨年夏からずっとdj hondaのスタジオで、2人でコツコツと創ってきた。同時進行だったYOU THE ROCK★のアルバムにも制作全般で参加してたけど、俺は俺で
大きなヤマを登っていた。THA BLUE HERBでの制作はあの30曲入り2枚組のアルバム、その後の「ING / それから」、「2020」と続いていたが、俺とO.N.Oの
2人での創作は高みを極めていた。完璧に。プロ中のプロとかいう領域から更に奥地まで進んでいた。そう、俺等は行くとこまで行ったという境地だった。それが
YOU THE ROCK★のアルバムに俺等を向かわせたとも言える。もう、ここは新しい道に踏み出す時なんだと解っていた。O.N.OにとってYOU THE ROCK★が
俺以来初めてとなるアルバムを創る相手であったように、俺にとってもO.N.O以来初となる、ラップアルバムで完全タッグを組む相手がいた。その名はdj honda 。

dj honda。俺がまだラッパーでもなく、ダンサーでもなく、ヒップホップも知ってたか知らなかったかくらいの頃、単身アメリカに渡り、DJ、ビートメイカー、
プロデューサーとして、それ以前にdj hondaとして、日本のヒップホップではなく、ヒップホップそのものの黎明期、まだそこに道が出来てない、前例もない時期
から、日本人ただ独りで身を置き、全てを見て、全てを聞き、全てと会い、そして実際に生き残った男。まさに生きる伝説。スペルは小文字、dj honda。

俺も名前はもちろん、札幌出身だって事も知っていた。曲だって聴いた事もある。凱旋DJだって聴きに行ってる。2009年に日本に帰ってきてて、札幌に自身の
スタジオを作って、色んな日本のラッパーと曲を創ってる事も人づてに聞いてた。でも、俺にはそれこそ’90年代からずっとどこか遠い存在で、交わるイメージが
なかった。そんな感じだったんだけど、2015年にb.i.g. joeと創ったアルバム「UNFINISHED CONNECTION」が大きなきっかけになった。そこで鳴ってたビートが
まあほんと壮絶で、喰らって驚いた。俺の中で、どこかフィクションの世界にいるかのようにすら思ってたdj hondaという人が、現役バリバリのビートメイカーと
して、目の前にいきなり現れたんだ。その後、b.i.g. joeに誘ってもらった「still」(フジロックでも鳴らしたね)で、初めてdj hondaのビートでラップをしてね、あの
ビート最高っしょ。そこくらいから、少しずつ会ったり、話したり、杯を重ねていって、昨年の夏の終わりにdj hondaのスタジオのドアを叩いたんです。

最初はさ、あれこれ話すよりもさ、まず1曲録ってみようって感じで、軽いノリでやったら、とてつもなくヤバいのが出来ちゃってね、おいおいこりゃいけるぞ、
アルバム創りましょう!ってなった。なんかね、これは今でもなんだけど、たまに我に返る時がある。「ああ、俺、dj hondaとレコーディングしてる」ってね。
俺はね、’90年代初頭、そのくらいにヒップホップを知って、でも、当時はインターネットはもちろんないし、メディアもそれほどフォローもしてない時代でね、
タワーレコードで輸入された向こうの雑誌とか立ち読みして、英語だし、よく解んない中、完全独学、っていうより思い込みに近い感じで、ヒップホップを内に
取り込んでいってさ、そっから30年くらいか、ヒップホップ生業にするとこまで来たんだけど、全て自己流ですよ。もちろんアメリカ、特に俺はニューヨークの
ヒップホップが好きで、ラッパーの対訳も読み漁ってきたし、知識もめちゃある。理解している、そう思ってる。更にそっから自分なりのオリジナルな表現も既に
出来てる、そう思ってる。でもね、繰り返すけど、全て自己流。誰かに直接教わった事など皆無。そんな感じ。だったからさ、目の前にいるのが、そのアメリカの
ヒップホップが生まれて、二本足で立って、歩き出して、走り出すまでの間、最前線でずっと生きていた人がいるんだよ。ヤバくね?だって全員知ってるんだぜ。
あのラッパーはどんな人?から始まってさ、そりゃ聞きまくったよね。それでさ、全部覚えてて、全部答えてくれる。超楽しかったよ。俺がずっと目隠ししながら
歩いてきた道、パッと目隠し外されて、想像するとこから始まったヒップホップ、その全ての答え合せをさせてもらってる感じだった。そんな制作の日々でした。

ただ、dj hondaたる所以は、その知識や経験だけじゃなかった。実力ね。それをまざまざと見せつけられた。爆音の中で。サンプリング、アレンジ、スクラッチ、
レコーディング、ミックス、全部独りでやる。全部独りでやってきたんだな、これで生き抜いてきたんだ、これで向こうのあの錚々たるラッパー達と渡り合って
きたんだ、毎日それだった。日によって、気分によって、同じ曲がどんどん姿を変えていく。これ、この人、ジャズっしょ。ヒップホップで初めて感じたよ。

とにかく凄いっすよ。何がヒップホップ、バシッと鳴らすんで、任せてください。

dj honda × ill-bosstino、アルバム「KINGS CROSS」。11月17日発売。どうぞお楽しみに。



ここからは8月の仕事を振り返ります。

THA BLUE HERB結成24周年記念24時間生配信、終了しました。無事に終えたかは、最後を観てくれた皆なら知ってると思いますが、O.N.Oが体調不良で、途中で
離脱して、そのまま入院という事態になりまして、皆にはご心配をおかけしました。以前から入院してて、退院後、初の稼働だったんで、完走への懸念は最初から
あったんですが、最後までの参加は叶わず、本人もとても悔しそうでした。が故に、最後の皆の見舞いの投げ銭、ほんとドラマティックで、ありがたかったです。
あんなエンディングになるとは思ってもみなかったんで、何と言いますか、完全なハッピーエンドではなかったけど、皆の気持ちがあって成就出来た1日でした。
そこは24時間後の、正確には25時間半後の到達点であり、24年間の到達点でもあり、いずれにしても、支えてくれている皆との繋がり、ああいった形だけど、
派手に露わになって、とても感動しました。ありがとうございました。O.N.Oは今は退院して、自宅療養中です。皆から受け取った見舞金もちゃんと渡します。

しかし今になって振り返っても超楽しかったよね!こっちも3ヶ月くらいずっと過去の映像を観て、選んで、切って貼って並べてってやっててね。結果カットされ
たのもいっぱいあってさ。マジで厳選された映像ばかりだったんで、寝せねえ気満々でした。冒頭のパンチラインしりとりの時点で、俺よりも早く返してくる人が
大勢いて、その時点でこれは面白い事になるって、この人達なら絶対楽しんでくれるって確信しかなかった。あのチャットも良かったね。皆でワイワイやってさ。
俺もガンガン入っていって、あんな事って今までなかったよね。変なノリの奴とかいても誰1人構ってなくてさ。俺等のいつものライブ会場と同じ雰囲気だった。
理解に満ちてて、シリアスさと笑いのバランスもバッチリで、おかげでやりたかった事は全部やれました。あの長崎の映像ヤバかったっしょ?そんな事言ったら
止まんなくなるよね。SELL OUR SOULとかLIFE STORYのレコーディング風景とか、路上のアレとか、もうなくなった箱もいっぱい出てた。対談も最高だった
っしょ。O.N.Oのビート講座とか、凄腕バンドとのセッションとか。野音もあったね。その後のプレシャスホール凱旋ライブとかね。楽しかった。俺も全部観てて
色んな想いが湧き上がってきてさ、泣きそうになる瞬間も多々あった。ただ俺はね、昔の話も良かった、最高に良かったけど、最後(最近)の方に向かっていって、
今のライブ、今の楽曲になっていって、そこで強度が失われるどころか、ある意味ノリだけで突っ切った時代じゃなく、どんどん研ぎ澄まされていく俺等を観て、
そこの演奏のクオリティ、お客との向き合い方、場の空気、色々ね、観ててさ、やっぱ今が1番いいぜ!って心底思えたんだよね。それが何より上がった。よし、
24年間、間違ってなかった!って思えた。個人的にね。そうなるために色んな試行錯誤、紆余曲折の年月を生きてきて、それをまず全て観た後だから、尚更今の
俺の、俺等の表現、皆を含めた俺等のあの時間と空間、その価値に改めて気付けた。そんな想いが残った。昔が良かった、確かにヤバかった、でもそこだけじゃ
なかった。それが何より最高でした。確かめられて良かった。この24年間、色んなチームメイトがいた。観てると映っててさ、久々顔を見た人も大勢いた。皆に
世話になった。長い旅の途中、たとえ別れたとしても、感謝しかない。そして今のチームメイト。皆と共にあの日を作れて、達成感をああして分け合えて、マジで
幸せです。制作全般を請け負ってくれたMarioWorks、おかげさまです。そして観てくれた皆さん、皆がいたから、それに尽きる。ありがとうございました!

結成24周年記念Tシャツ、受注分、9月6日から発送します。当初の予定より1週間遅れになってしまい申し訳ありません。ご了承のほどお願い申し上げます。



ライブは2本。コロナ禍以前なら毎週金土やってた事なんだけど、今となっては貴重な2本。この2本のためにずっとDYEとスタジオ入って鍛錬してました。

苫小牧。1年半ぶり7回目。舞台はホーム、ROOTS。昨年2月、まだコロナウイルスがここまで広がってなかった時に行ってて、結果的にその夜が2020年のツアー
最後になった。その夜は色々あった。その後もあの街は色々あった。あの続きを書き加えに来た。そして後ろに控える大一番の前、ここで勝って勢いつけるんだ。
リハの段階で祭の予感がしてたんで、肉をしっかり喰らう。結果、それで命を拾った。鬼の灼熱が待ってた。後ろの大一番どころじゃねえ。目の前切り立つ急坂が
俺を見下ろしていた。だよな。久々の実戦であれはキツかったけど、お客の気持ちも熱かった。引くわけにいかねえ。それがあって乗り越えられたよ。色々とまた
取り戻す事が出来ました。ありがとうございました。苫小牧で良かった。道内各地から集まった賑やかな面々との酒が美味かった。サダ、仲間の皆、お疲れ様!

FUJI ROCK FESTIVAL。4年ぶり6回目。舞台は2000年のデビュー戦、震災後の2012年以来のホワイトステージ。帰ってきたぜ。今回はフル配信もあり。今にも
雨が降りそうな空だったが不穏な予感は俺の心にはなかった。うまく伝えられるか、気負いこそあれ、それはいつもの事。道は前にしかない。もう腹を括ってた。
3日目の夕暮れ、ここで青の楔を打ち込む。声を出せないオーディエンスの気持ちは拍手や掲げられた腕に込められていた。マスクで顔はよく見えないが、俺には
皆の昂りが全開に伝わってきていたよ。ただ楽しい、そんな馬鹿騒ぎにはならない。色んな想いがそこにある。全ての全てを代弁は出来ない。そうまでしてやる、
それが正しい事とは断言出来ない。それでも、伝えたい事があって、そこに立って、言わせてもらった。ありがとうございました。気付けば土砂降りになってた。

あの場で、多くの面前で、単身、言ったMCの断片の拡散、広げてくれた人に不満はありません。それを受けた多くの意見、否定的であっても不満はありません。
賛否、そこに込められた善意も悪意も、揚げ足取りもヒステリックな言説も、俺も知らなかった新事実も、もっと全てが反響し合えばいい。っていうか、飛び交う
言葉達、まだ足りない。まだまだあっていい。俺もまた多くを学べる。自身の内側で攪拌を重ねていく。人に言って聞かせる前に、自分で口に出してみて、そこで
初めて知る自分の意見ってあるよね。俺もある。うまく言えないけど、うまく言えない所に聞かせたい何かが、聞きたい何かがある。人の数だけある意見、それを
内側で留めず、言葉にして外に出す。今はまだそこ。ずっと俺が話すんじゃない。俺は既にあの場で、多くの面前で、単身、言った。ボールはそっちにある。

ライブの写真、こちらから。


さあ2021年も後半、いよいよ本番なんだろ!

dj honda × ill-bosstinoのアルバム「KINGS CROSS」よろしくお願いします。


1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.08

8月。
こちら札幌も連日暑いです。こんなに30度以上が続く夏はちょっと記憶にないね。コロナもオリンピックもごちゃ混ぜな日本、皆、元気にやってるかい?

さあさあ!いよいよ近づいてきました。THA BLUE HERB、結成24周年記念24時間生配信!8月7日(土)20:00から翌8日(日)20:00まで!

YouTubeのTHA BLUE HERB RECORDINGSのチャンネルで、地元札幌から無料、投げ銭ありでお届けします。

タイムテーブルはこちらから。

見てもらえば解ると思うのですが、24年間を年代を追って、進めていきます。

タイムテーブル内、黄色字がライブ映像です。こちら基本的にそれぞれのライブから数曲を流す感じです。ただ、8日7:00からの下北沢SHELTER(演武15周年
記念ライブ)と、9:00からの沖縄Output(“IN THE NAME OF HIPHOP” RELEASE TOUR)はフル尺でお届けします。8日15:00くらいには俺ILL-BOSSTINOが
clammbon、The Birthday、OLEDICKFOGGY、BRAHMANと共演した際の映像も来ます。大型フェス、深夜の小箱、あらゆる軌跡が露わになります。

赤字はインタビューや対談です。インタビューはその時代に、その時代について語っております。全て活字にはならなかったものばかりで、俺自身も発見が
多々ありました。対談は、ZORN、K-BOMB、YOU THE ROCK★の3人のお力を借りました。シリアスも笑いも裏話もたっぷり詰まっております。

青字はこの配信のために撮影、編集を行った特別プログラムです。結成以前の我々、我々になる以前のそれぞれ、札幌の当時のシーンの状況、レコーディング
作業にフォーカスを当てたもの、アルバム「SELL OUR SOUL」や「LIFE STORY」の制作時の映像集、O.N.Oのビートメイク講座などなど、、。

最初は勢いで動き始めたんですが、作業に入ると、またのめり込んじゃって、この3ヶ月ほど連日過去の映像と向き合ってきました。24年分の全アーカイブの
中から選んだと言っても過言じゃありません。隠し撮りとかは別にして、オン、オフ、撮られて、残されたものの全てからのチョイスになります。しかしまあ
よくぞここまで残しておいてくれたの一言に尽きます。そもそも元となる映像がなかったら話にならない企画なので、長い年月、あらゆる機会、いつも近くに
居てくれて、駆け付けてくれて、撮ってくれていた事、残しておいてくれた事、特にFESNの森ちゃん、川口潤君、東田君。お三方には感謝しかありません。
そしてこっちからの要望に、快く映像を貸していただいた各地のオーガナイザーの皆さんにも感謝です。もう、記憶の彼方にそれはあって、消えずにあった
としても、それは遠い引き出しにあって、下手すりゃどこにしまったか忘れてしまうくらい昔の事でもあって、こんなきっかけでもなけりゃ、そのまま消えて
行くくらいなものですが、ここで、この手でギリギリ引き留める。逃がさねえ。派手に蘇らせる。映像観てたらマジでそう想う。まだ生きてる。続いてる。

過ごしてきた事実をただ並べて観るだけなんですが、濃密極まっております。完全に度を越えてます。こんな奴等、他にいるか?って思うぜ。心が滾ってる。
俺等もお客も。もうバッチバチ。殺気立った各地のステージ最前線。煽り煽られ怒号を交わしてる。だけどね、いつも別れ際は笑っていた。これもちゃんと
映ってた。俺自身、俺等の歴史をその認識でずっと生きてきたんだけど、見返したらやっぱり全部そうだったよ。それが良かった。間違ってなかった。

24年間、とこうして書いてしまえば4文字ですが、そのまま小宇宙です。全てが絡み合い調和してる。そこでただただ命が鳴いてるんです。泣けてきます。

ビール6缶パックとかワイン1本どころで終わる話じゃないっす。それぞれとことんまでやっちゃってください。

配信中、皆さんからの質問を受け付けます。詳細は当日進めながら。そこはノリで。

なんつーか、こういうのってさ、本来はメディアがやるのが普通なんだろうけど、やってくれる人がいないから、自分でやる。これが俺等の道。

THA BLUE HERB、結成24周年記念24時間生配信!8月7日(土)20時開演。YouTubeのTHA BLUE HERB RECORDINGSのチャンネルで皆の参加を待ってます。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.07

7月。
さあ夏です。何かと思うように進まない事も多いけど、おもしろきこともなき世をおもしろく、ワクワクを忘れず、他力に頼らず、自分等でやろう。作ろう。

我々THA BLUE HERB、結成して今年で24年になります。長い間のサポート、昔も今も、それがいつであろうと、ありがとうございます。おかげさまです。

そこでですね~、結成24周年記念24時間生配信をやっちゃいます!

YouTubeのTHA BLUE HERB RECORDINGSのチャンネルで、8月7日(土)20時から翌8日(日)20時まで、札幌からお届けします。もちろん無料です。投げ銭あり。

放送する内容は、やはり過去24年間のライブ映像が軸になってきますね。加えて、各種インタビュー、特別対談などなど。色々と現在企画中です。「あの伝説は
ぶっちゃけ本当なのか?」とか質問を皆から受け付けたりもしようと思ってる。アーカイブは残さない予定。大まかなタイムテーブルは来月ここで発表します。

今はその準備で膨大なライブ映像を観ている毎日です。どこもかしこも凄え夜です。皆の熱意と理解が弾けまくってます。演ってる本人はばっちり辿り着いてる
気でも実は全然過程の日々。今だから分かるけどね。そん時はいつだって必死。若さも、荒さも、危うさも、未熟さも、驕りも、ささやかなその都度の成長も、
全て映ってる。アンダーグラウンド完全実録。この映像、所謂万人にとっては、俺が感じてる程の価値はないのかもしれない。けれどそこに価値を見出す人は
きっといる。映像を観ていても思うし、24年間を振り返っても誇り高く思えるのです。かつてそこに、底にいて、今は離れ離れでもまたの再会を待つ人、そして
もうしばらく会ってない人やもう2度と会う事のない人、誰であろうと等しく、この24年間のどこかで人生が交差した大切な参加者達。その参加者と我々THA
BLUE HERB、生きてきた証拠の中にあなた自身を見つけて欲しい。そして、やはりここ。そう、これから新しく出会う人のきっかけになる事を願ってます。

公式Twitterで、本日7月1日から配信日の8月7日までの毎日、色んな場面で色んなカメラマンに撮ってもらった写真を時間軸をランダムに上げていきます。

昨年BRAHMANが行なった結成25周年記念25時間生配信に触発されてね、今年に入ってからずっと考えてました。未知過ぎて、どうなる事やらな感じですが、
これも1つのチャレンジっすわ。皆と楽しく24年間を振り返られればと思ってます。例によってですが告知の宣伝、そして当日の参加、よろしくお願いします。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.06

6月。

こちら札幌も新緑に包まれて、気分は晴れて一新な春と行きたいとこですが、相変わらずのコロナ禍で厳しい状況が続いてますね。皆、元気にやってますか?

そんな中、こんなご時世ど真ん中、YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」を無事に発売する事が出来ました。本人にとっても11年ぶり、TBHRに
とっても大きな賭けにも似たプロジェクトでした。発売日まで色々と紆余曲折もあったけれど、世に放つ事が出来て今はホッとしてます。情報を広げてくれて
ありがとうございました。概ねこっちのイメージしていた感じで伝わってくれて、多くの方々に興味を持ってもらい、実際に手に取ってもらい、初動は順調に
推移してます。こっち的には作品自体に絶対の自信を持っていたので、後はもう楽曲17曲に任せるといった感じです。もう聴いてくれた方は解ると思うけど、
今作までの11年という時間、彼にとって悔恨や自戒、苦しみや哀しみと向き合う事が多かったと想像させる言葉も多い。でも、それでもそこで終わらないのが
YOU THE ROCK★で、ただ笑い飛ばすのとはまた違う、全てを受け入れた先の腹の括り方と言いますか、本人の持って生まれたユーモア感覚と言いますか、
とにかくとてもポジティブな気持ちが残る作品になってます。あの時代、俺がYOU THE ROCK★をディスって、それでYOU THE ROCK★を聴かなくなった、
聴けなくなったという人もいない事はないとも思う。1人もいないならそれでいい、俺の傲慢な思い違いでいい。そんな俺がYOU THE ROCK★のアルバムを
創って売る。この展開、BOSSよ、大丈夫なの?実際どうなの?って人もまだいると思うのですが、これは正直ね、俺もさ、制作総指揮の俺ですらやってみる
まで不安だった。YOU THE ROCK★本人の不安も伝わってもきた。ほんと賭けだった。ま、いつだって賭けだったけどね。だろ?シンプルだ。やるしかねえ。
それをひたすらYOU THE ROCK★に言ってきた。やるしかねえ。「人生の勝負時が来たら…」ってな。そうだろ?そしてYOU THE ROCK★は俺等を信じた。
俺等もYOU THE ROCK★を信じた。もう今は聴けば解るとしか言えない。言葉はここで尽くしてきた。そこまで高めに高めて世に出した。後は皆の選択だ。

YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」発売中です(上段がCD、下段がDL)。

真の底力に感服させられる。まだ消えていなかった情念に焚きつけられる。関われて光栄です。改めてリリースおめでとう。そして最前線におかえりなさい。

インタビュー、各媒体に話を聞いていただきました。ありがとうございました。こちらから → PRKS9FNMNLMikiki日刊サイゾー

アルバムリリースパーティーあります!6月26日東京渋谷asia。緊急事態宣言の期間延長等があれば、また何かしらの変更案内があります。札幌、北見も6月に
予定していましたが、こちらは札幌が7月2日北見が翌3日に延期になりました。公式Twitterで随時最新情報を出していきます。

当の本人にはここからライブが待つ。緊張感で手一杯だとも思う。これから身一つで運命を切り開いていくYOU THE ROCK★の姿、必見。こっからが必見。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.05

5月。

始まりの春。YOU THE ROCK★の11年ぶりのアルバム「WILL NEVER DIE」をTBHRから発売します。

ここまでの因縁、そして制作の経緯はここで3月に、曲目リストは4月に書いてます。

こんなご時世、コロナ、入院、隔離、介護、家族、仕事、解雇、閉店、ワクチン、政治。各々の局面がいよいよ差し迫ってる中で、ただ一辺倒に音楽の
発売の告知をする事、許されるのか、と思ってしまいます。そこは大いに自覚してます。皆の無事を何より願ってます。ただ、付け加えさせてもらえば、
このアルバム、そこともがっつりリンクしてます。YOU THE ROCK★が先か、時代が寄ってきたのか、とにかく、このタイミングでこのアルバムが出ると
いう事、特別な意味があると思ってます。悔恨にも懺悔にも聴こえ、しかし最後は再生に着地する。これ以外ない、そう思って皆に薦めさせてもらう。

客演なし、全17曲。インストCD付属の限定盤が4,000円+税。通常盤が3,000円+税。両方とも歌詞ブックレットが付きます。

CDの店頭発売は5月12日。同日から主要DLサイトで配信も開始します。それに先立って5月6日にここのオンラインショップでCDの先行通販を行います。

初回特典はCD。こちらはCD購入者のみ。アルバム未収録曲「THINK ABOUT WHY YOU STARTED [REMIX] feat. JNKMN, ILL-BOSSTINO」。お店に
よって付かない所もあるので確認を。先行通販にもこのCDは付きます。更に先行通販限定特典として特製ステッカーも付けます。よろしくお願いします。

先行で発売した7インチ「MOVE THE CROWD, ROCK THE HOUSE / T.O.U.G.H.」もまだ若干数ですが店舗にありそうです。欲しい方はお早めに。

先行MV「THINK ABOUT WHY YOU STARTED」が公開中です。

YOU THE ROCK★ × ILL-BOSSTINOの対談動画(前編)も公開中です。

TBHRを始めて、長く続けてきて、俺以外のラッパーのアルバムを出すのは久々です。しかもかつて俺等とは色々とあった、同い年のYOU THE ROCK★。
昨年の夏秋のO.N.Oと2人でのゼロからの制作、その後12月から俺とDYEが加わってのレコーディング。エンジニアを加えた5人でアイディア出し合って、
1つの目標に向かって、只々スキルと想いを捧げてた。俺とO.N.OとDYE、こっち3人、私利私欲全くなしで、義務感なしで、ワクワクしながら参加した。
この経験だけでも俺等にとってはヒップホップからのご褒美みたいなもんだ。ありがとうございます。そして年始から今日まで続いてる発売への仕込み。
いつも俺等で売ってきたのは他でもない自分等の音楽で、ずっとそれを続けてきたから、もうある程度流れみたいなのも出来ちゃってるんだけど、今回は
YOU THE ROCK★。あのYOU THE ROCK★。ほんと色々と背負ってる人だから、俺等にはとてもコントロールの効かない範囲も広大にあって、何よりも
そこの面白さにハマり込んで行って、誇り高くも自由に、てめえの歩幅でビートを闊歩するYOU THE ROCK★、あのリズムと言語感覚、俺も沢山色んな
人知ってるけど、あんなユニークな人はそういなくて、自分の凡庸さも含めて色々と俺も学べました。ありがとうございます。居酒屋で呑んでる所から
出立して、遊び友達からビジネスをする間柄になるのって超難しくて、お金の事もあるし、それで関係が終わってしまう恐れもある。かと言って適当とか
俺等、絶対にない。厳しい現場。メンツ賭けた殺し合いだから。ある意味、こっちはホームで、YOU THE ROCK★は札幌に単身来てるから、俺が逆なら
ここまでのパフォーマンスが出来たか、とも思う。YOU THE ROCK★と対峙していつも思う事だ。俺が逆だったらここまで出来たか、それ。結局それだ。
核心がそこで皆を待つ。もう俺の言葉は邪魔だな。BOSS、もういいぞ。YOU THE ROCK★の背後の墓標がそう言ってる。はい。ありがとうございます。

おっしゃ!後はアルバム、17曲に託す。YOU THE ROCK★に、人生、パーティー人生を存分に語ってもらおう。

YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」。いよいよ発売。クソみてえな状況、延長2021回裏、これで逆転満塁サヨナラホームランさ。

こっちもやっと桜が咲いてくれたよ。長い冬だった。外に出よう。まだ色々と大変な状況が続くけど、皆、どうか無事で。善き春を。

1曲贈ろう!

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.04

4月。
始まるぜ。

YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」。

先月1日の情報公開以来、あちこちザワザワしていて俺もワクワクしてます。情報の拡散に力を貸してくれて感謝です。

先行7インチ「MOVE THE CROWD, ROCK THE HOUSE / T.O.U.G.H.」が発売中です。数は多くないので、欲しい方はお早めのGETよろしくです。

以下、アルバムの曲目リストを発表します。

1.TAKE YOU AND ME BACK TODAY
2.ON FIRE MORE LOUD ACTION
3.MOVE THE CROWD, ROCK THE HOUSE
4.GO AROUND
5.カオスパニックインエイジア
6.THINK ABOUT WHY YOU STARTED
7.ヘビの学校
8.FLASH BACK SO FRESH
9.SAPPORAW CLASSIC
10.LONESOME SOLDIER
11.NOBODY BEATS THE YTR★
12.T.O.U.G.H.
13.ILL中目黒BLUES
14.YOU KNOW HELL? I KNOW WELL
15.ELEVATION
16.FOR YOU FROM YOU
17.PARTY OVER HERE

インストCD付属の限定盤が4,000円+税。通常盤が3,000円+税。両方とも歌詞ブックレット付きます。

CDの一般店舗の発売は5月12日。同日に主要DLサイトで配信も開始します。それに先立ち5月6日にここのオンラインショップでCDの先行通販を行います。

初回特典はCD購入者のみになります。こちら、アルバム未収録曲「THINK ABOUT WHY YOU STARTED ~REMIX~」のCDです。原曲はアルバム6曲目。
そこに客演ラッパーを招いてのREMIXになります。その客演ラッパーとはまず俺、ILL-BOSSTINO。そして最近アルバムを出したばかりの男、JNKMN!
先日レコーディングしてきました。レアなマイクリレーになっております。この特典CDは店舗によっては付かないお店もあるので、そこは各自でご確認を。
先行通販にもこのCDは付きます。さらに先行通販限定特典もありまして、札幌の画家、ナチュラルバイシクルのKEMMYの手による特製ステッカーです!

YOU THE ROCK★、11年ぶりのアルバム。記念すべきカムバックにこうして関われてとても嬉しい。1度は天下を制し、後に多くを失い、破片を拾い集め、
その時を待っていたラッパーが、全てを取り戻すために立ち上がる曲を、拠って立つ言葉を、ヒップホップの名の下にこうして発売できて、マジでレーベル
冥利に尽きる。ここには過去の呪縛から自由になろうとする、現在の苦境を乗り越えようとする決意が満ち満ちている。それは一聴すると悲愴だが、彼は
YOU THE ROCK★である。誰よりもパーティーのためにそこに招かれ、自分自身は時として傷付きつつもその場を上げまくってきたYOU THE ROCK★だ。
ハチャメチャぶっ飛んだ宇宙語の狭間、天晴れな金言が随所で顔を出す。崖っぷちな状況であるがしかし、当然ゲームオーバーにはしない。”明るい方向を
目指そうぜ”。本当の地獄を知っていて、そして平穏の価値を知ってる人だと聴けば判る。こんなクソッタレな世の中、先の見えない時代、誰1人としてその
崖っぷちな状況から無縁ではいられないはずだ。人生を照らす光と必然付きまとう影とどう遊んでいくのか。今、この道を教えてくれる人は滅多にいない。
時勢が彼を再び表舞台に呼んだのだとすら思う。それがYOU THE ROCK★の業。初めて目の当たりにする人も多いだろう。ラップ、ゲストなしで全17曲。
任せていい。ベストは尽くした。全ての作業を終え、そこに誰かを貶める言葉が1つもない事に皆が気付いた。ここにもYOU THE ROCK★たる所以がある。

ビートは全てO.N.O。質はいつも通りで間違いなし。鉄壁のビート群です。O.N.Oが誰よりも楽しんでる。シリアスあり、ぶっ飛びあり、そしてYOU THE
ROCK★とやるなら絶対に外せない、理屈抜きなパーティーチューンもあります。それなんてがっつり弾けちゃってる。インスト付きを強くお勧めします。

さあ、いよいよ迫ってまいりました。YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」。お楽しみに!

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.03

3月。

あれから10年目の3月。

10年経っても、かけられる言葉は多くはない。魂の平穏を祈るばかりです。こうして音楽と共に居れる事、感謝です。皆、いつもありがとう。共に行こう。

ここで、これまでには考えられなかった、予想だにしなかったプランをこのタイミングで話せるのも、これもまた何かのきっかけなのだと思います。

我々の旅は遂にYOU THE ROCK★のアルバムのリリースまで辿り着きました。

どこから話せば良いのか、、、伝えたい事は山ほどありますが、まずは今作に至る経緯から始めます。

YOU THE ROCK★とTHA BLUE HERB。このドラマの発端は遥か20年以上前まで遡ります。当時東京で日本のヒップホップの頂に居たYOU THE ROCK★、
そしてそんな東京主導のシーンに馴染めず地元札幌から発ったTHA BLUE HERB。意地と意地がぶつかり合うヒップホップにおいて、両者が相容れないものと
して衝突するのは当時の状況からは避けられないものでもあり、事実THA BLUE HERBはYOU THE ROCK★をDISし、攻め込む形でシーンにおける居場所を
作っていった。ただ、YOU THE ROCK★とILL-BOSSTINO、ラッパー同士としての邂逅は幸運にもその直後から始まり、同い年でもあり、両者の距離は年を
追う毎に狭まっていく。ILL-BOSSTINOの別名義、tha BOSSのアルバム収録曲「44 YEARS OLD」において両者のコラボレーションは実現し、その後も
ライブで共演を重ねてきた。そして唐突にこの時は訪れたのです。2019年冬、中目黒の居酒屋で呑んでいたYOU THE ROCK★とILL-BOSSTINO。酔いの
弾みで「O.N.Oがビートを創って2人で1曲創ってみたら」という話が転がりに転がり、「どうせならアルバムまでやろう」と、今作の構想にまで一夜にして
一気に辿り着いたのです。本格的な動きは翌年2020年の夏から。YOU THE ROCK★が単身札幌まで来てO.N.Oのスタジオに連日通って、2人だけの制作を
秋まで続けていました。O.N.Oにとって、このYOU THE ROCK★という稀代の表現者との1対1の作業がどれ程までに彼の創作意欲を刺激し、そして大きく
弾けたかは、本作に収められたビートの多彩さ、抜けの広さ、開放感、何よりラップとの相性の良さに十二分に現れています。音と言葉の化学反応が全曲で
炸裂してます。そしてレコーディングは12月から、これも札幌で。ここからILL-BOSSTINOも制作全般に加わり、スクラッチにDJ DYEが参加して、文字通り
THA BLUE HERBプロデュースの元、YOU THE ROCK★の声が11年ぶりのアルバムへ吹き込まれた。俺の愛するヒップホップでも最高に純度の高い物語だ。

YOU THE ROCK★というラッパー。名前だけだったら誰でも知ってる。もっと深い所で知ってるという人もとても多い人なんだと思う。あの栄光の時代と
共に憶えてる人もまだ多く生きているはずだ。そしてある種不遇の時代に知った人もまたいると思う。我々THA BLUE HERBにとっての因縁以上に、ヒップ
ホップファン、それ以外でも、あらゆる人々のそれぞれの実像やイメージの中で、良い事も悪い事も含めて、YOU THE ROCK★というラッパーがもうずっと
何かしらの場面で存在していた事と思う。実話、伝説、噂、熱い兄貴、チームリーダー、チャカメカお祭り男、パーティーロッカー、証言、さんピンCAMP、
テレビ、CM、ビーフ、挫折、不在、、、。色んな実像、イメージがある事だと思います。俺自身、ILL-BOSSTINOというラッパー個人にとって、YOU THE
ROCK★はいつもそこに居て、最初は商売敵として、やがて大切な友人として、俺なりに彼を知ってきた。最初は憧れの類として、やがて大切な友人として。
俺は今回全て見てたんで保証する。彼はやり切りました。明暗陰陽、出し切った。彼の人生全てだと思う。そしてそれは最高にフレッシュでファンキーです。


YOU THE ROCK★のアルバム「WILL NEVER DIE」。ビートは全てO.N.O。プロデュースはTHA BLUE HERB。5月12日発売。詳細は来月ここで。


3月31日に先行で7インチが出ます。タイトルは「MOVE THE CROWD, ROCK THE HOUSE / T.O.U.G.H.」。数は多くないのでご予約を。通販もやります。


YOU THE ROCK★という人間ドラマ、もちろん先はまだまだあるし、俺が言う事じゃないけど、これはいきなり思いの外からのクライマックスだぜ。これを
ここまで読んでくれている人にとっても、既にワクワクが芽生え始めている事と察します。ほんと俺なんかの絡みはふりかけで、本質は一点。YOU THE
ROCK★の帰還です。もし彼を知っている人がいれば、お伝え願います。この展開はマジ奇跡です。多くの人に知って欲しい、参加して欲しいと思う。俺さ、
よくここで言うし、曲でも言うんだけど、歳月を生きたとしてもまだまだここから何かが始まるんだという想い、それは当然あなたにも、そしてYOU THE
ROCK★にもあり、そこにチャレンジする時もまたあり、そして今回はYOU THE ROCK★の番だという事です。それがTBHRを賭場にして行われるのです。
こんな時が来るとはと、まだ半信半疑でありつつも、その時はすぐに来ます。5月。始まりの春に帰ってくる。思い出すのかな。自分をも。あれからずっと
先にも、まだこんな続きの話があった。YOU THE ROCK★はその先で待ってる。”またいつか力一杯やるために俺はなんとか崖っぷちに立ってる毎日さ”。

楽しもう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.02

2月。

こちら年明けからスタジオで色々と仕込んでます。

1月24日にZORNの武道館ライブがありまして、俺も「Life Story」で参加しました。武道館行くのは4回目、ステージに立つのはBRAHMANの時以来の2回目。
独特の雰囲気。バックステージもそりゃ豪華。実力でここまで生き残ってきたラッパーだらけ。そいつ等を仕切る主役のZORN。そして新小岩から来た仲間達。
このライブは彼等の夢でもあり、そしてその夢が現実になる記念すべき瞬間だった。長い道のりを登り詰めて辿り着いた彼等の顔はとても晴れやかで、気負いも
あっただろうけど、自然体に見えた。強い信頼がそこにはあった。勝てる予感しかなかった。コロナ禍のど真ん中、緊急事態宣言下の東京。その開催には多くの
困難や葛藤があった事だろう。だが最初のキックが轟き、ZORNが「立て!」と叫び、そこにいるオーディエンスの全員が飛び上がった時から、そして最後に
最高のセリフを残してステージを去っていく時まで、ずっと美しい光景の連続だった。セットリストもこれでもかのクライマックスばかり。俺も最終盤の場面、
ここしかないって順番で混ぜてもらえて、あのショウの一部になれて光栄でした。ありがとうございました。1日中ずっと楽しかったよ。ヒップホップ、これは
想いを口にするものだから、当然その想いは人それぞれで違ってて、それでも各自が想いを押し通すものだから、そこには色んな軋轢や衝突は避けられないし、
むしろそんな軋轢や衝突からこそ新しい何かが生まれてくるんだと思う。だから例えばMCバトルとか、俺自身は全く観たいとも参加したいとも思わないけど、
そこに価値を見出している人が多いのも、まあ理解は出来る。でもね、あの武道館、ラッパー同士が罵り合うのとはまるで違う、各自が与えられた時間と場所を
どうやってモノにするのか、自分のスタイルや生き様、スキルや度胸をマイク1本でどう魅せていくのか、そこにもさ、紛れもないラッパーならではの緊張感や
負けず嫌いが満ち満ちていたんだよ。だからあれもれっきとしたバトルの様相を呈していたと思う。ただそれは、誰かを貶す言葉など必要とせず、誰かが誰かを
傷つけるのを観て勝ち負けを決めて盛り上がるのとは違う類の闘い。俺個人にはそう見えていた。そのつもりでそこに居た。そしてZORNは見事に勝ち切った。
生活の歌を分け合い、そしてまた各々の生活に帰っていく。明けてもそこにある、前向きな余韻を抱き生きていく。ZORN、そして仲間の皆、お疲れ様でした。

来月には大きな発表があります。お楽しみに。

では作業に戻ります。

1曲贈ろう。

ILL-B

ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)MONTHLY REPORT 2021.01

明けましておめでとうございます。

昨年は多くの方々に支えられコロナ禍を生き抜く事が出来ました。出来なくなった事も多かったけど、それでも道を探し、自分等の音を鳴らしてきました。
自主制作ならではの軽く自由な歩幅で、しかし設定したハードルは常に高く、世の中の停滞ムードもどこ吹く風で忙しく生きてきた。それは聴いてくれて、
価値を見出してくれる皆がいてくれたからに尽きます。ライブがないから、直接顔を合わせて共感を鳴らす事が出来ない分、互いの距離はあったけど、でも
俺は勝手に皆が待ってると思ってやってたよ。届いていると思ってた。いくらでもトバしてやるぜ~なんて思いながら全く腐らずに希望を持ち続けられた。

いつも言葉や音の着地点に居てくれてありがとう。今年もまた攻めの姿勢を忘れずに、賑やかしに行くんで、俺等と俺等の言葉と音を何卒よろしくです。

12月29日に久々に有観客ライブを行いました。2月の苫小牧以来でした。1度全てのスケジュールがキャンセルになった後、秋頃からありがたいオファーが
また色々来てくれてはいたんですが、こっち的に多くの制限がある中でのライブに気持ちが上がらず、楽曲制作もやっていたんで、全て受けずにきたんです。
でもね、やはりね、年末くらいはね、っていうかさ、俺等でがっつり2020年を締めたくなっちゃってさ。で、やったわけです。舞台は俺等のホーム、きっと
1番ライブをやってきてる、東京リキッドルーム。普段よりもお客の数をぐっと減らしての開催だったんだけど、でも全然少なくはなかったけどね。俺は満ち
足りていたよ。瞬殺なソールドアウトにも上がったし。何も足りてない事はなかったよ。そしてそれは同時に6月以来となる配信ライブでもありました。
こちらにも沢山のオーディエンスが、世界中、日本中、それぞれの地元で集まってくれていて、普段の有観客ライブとはまた違う独特な緊張感が漂ってた。
いつもの鉄壁の音響、照明チームに加え、配信チーム、カメラマンチーム、そして今回は初めての挑戦でVJも入ってもらい、長い間、皆で準備をしてきた。
俺とダイもこれ以上はもうないという所まで音と言葉と連携を仕上げた。そう、もう後はなるようになるといういつもの段階まで高めてきた。お客は大声を
出せない状況だったけど、その分、拍手や掲げられた両腕で想いをこっちに伝えてくれた。そして配信の向こう側の皆の気持ちもまた不思議と感じられた。
いつもの年末ライブだが、会えていなかった時間が一瞬一瞬をより一層意味深いものにしてくれていたね。音響も照明も、そして映像も、お互いに高め合い
ながら、プログラムは進んでいった。危うい局面はなかった。なるようになった。なるべくしてなった。望み得る完璧な想いのやり取りになった。ゲストの
トシロウも1曲で会場の空気にとても特別な温かさを与えてくれた。気付けば150分経っていた。そうだよな、これは別れる事によって完成するんだっけな。
「今日無事」が流れて行く。最後にあの空間に残った想い、FUCKIN’ 2020と銘打ってはいたが、俺からの景色にはネガティブさなんてどこにもなかった。
頑張ろう、もっと良くなる、そう、これからだ、と希望に満ちていたよ。努力が報われました。ありがとうございました。また会う日までどうかお元気で。

ツアーフォトのコーナーに写真を上げてます。

新年早々になるんですが、1月5日からオンラインショップを開店します。今回はTBHRロゴの雪バージョンを使ったデザインで、初の試みとなるパーカーと
ロンT、そしてTシャツです。予告ページ公開中。Tシャツの色味はキンと冷え切った今の札幌の街並みな感じっす。季節限定商品。よろしくお願いします。

すでに昨年の後半から次のプロジェクトも次の次のプロジェクトも次の次の次のプロジェクトも動き出していて、年末もずっとそれに打ち込む日々でした。
それ等は今年いっぱいかけて世に出していきます。どのプランも俺個人、そしてレーベルにとって新しい挑戦で、その分、実験と試行錯誤しながらですが、
日々ゴールに進んでます。こっちの狙いは完全に定まってる。ゴールはどの方向か見えてる。そしてそこからの景色ももう薄々解ってる。ただ、やるべき事が
めちゃある。でも頑張る。皆、頑張ってっからよ。またワイワイやるんだ。それは最高楽しい事になる。俺は期待に応えられる。お楽しみなら任せてくれ。

1曲贈ろう。

それぞれにとって善き年になる事を願っております。
今年もよろしくお願いします!

ILL-B