5月。
こちら桜が咲いてます。
2026年のライブシーズンが開幕しまして。昨年末12月29日のリキッドルームでの年忘れライブ以来でして、年明け以降はずっと制作してたんですね。ライブも
あれだけ殺り倒して、1MC1DJを極めたつもりでも、4ヶ月も空きますとね、またゼロから、ゼロって事はないけど、積み上げたものはほとんど消え去ってて、
止まってる重い車輪をまた動かすとこから始めるのです。それが回転して、年末なんてそれでトップスピードにまでなってたのでね、それが完全に止まった状態
からまたやるんです。それはかなりしんどいのです。でも止まらずにずっとやってるとパターンが固定化していくのでね、それはそれで危うい。1度全部バラして
組み直すと、また曲の新しい組み合わせや展開が見えてくるもんでして。まあこうやってずっとやってきたんです。こっちはDYEと2人。お客がどう反応するか、
どう着火して、どう運ばれていくか、そしてどう頂上に辿り着いて、どう着地して、そしてどう別れられるかとかを想像しながら組んでいくんですね。もちろん
場所や時間帯、っていうか1人1人みんな違うし、その想像なんてのは実際演ってみなくちゃ分からない部分がほとんどです。でも、だからといって何も考えずに
漠然とセットリストを組むわけにはいかない。演奏の練習と同じ位の時間は曲順を組むのにも使います。とても大事な作業です。想像して、実際に曲を並べて、
曲と曲の接続点を丁寧に検証して、実際に60分なら60分通して鳴らしてみて、その間に感じる違和感を色々と抽出して、直して、また試して作っていく。それを
何度も何度も繰り返して、そこが最悪クーラーぶっ壊れて地獄のコンディションだったとしても意識ぶっ飛びながら無意識で出来ちゃってる位まで馴染ませて、
あとはもうその想像、見立て、イメージを信じてお客の前に出て行って鳴らすのです。で、ずっとライブやってると、こっちのイメージとお客の上がりの誤差と
いうのはどんどん狭まってくる。深夜のクラブ、夕方開場のライブハウス、大きなフェス、いつも行ってる箱、初めて行く街、色々ありますが、それはこっちで
もちろん対応して、これしかないってセットで挑みます。で、いつどこに行ってもこっちの期待、そっちの期待、それが期待通りに合致するようになる。これは
単なる皆で盛り上がったとかいうレベルじゃない。時間の早さを通常のそれから超えていく。それが90分とかでもあっという間に終わったという印象を残せる
ようになる。それが120分でも。150分でも。そうなるともう絶好調です。オラオライケイケです。そこに生ずる強さはそっちから観れば大層頼もしくもあって
流石のTHA BLUE HERBって感じでもあるのでしょう。一見最も良い状態に感じもするでしょう。でもそれが続くとあまり考えなくなる。考えずに出来るように
なるとも言える。システマティックになって恐る恐る試し投げかけてみるって気持ちがなくなっていく。辿り着きたいままでいたいはずが辿り着いちゃってる。
俺はね、それが1番嫌なんです。仕事としてこれで生活を回しつつ、しかし決してそこに陥らないように慎重にショービジネスを生きてきたんです。自らライブ
自体から離れる時間が絶対に必要で、ただ呼ばれるままに、ありがたくも必要とされるままにって感じではないんですね。確かに基本金儲けなんで、やれるだけ
やった方がって時期はそれなりにあって、俺等にもあって、でもね、短距離走じゃなくて、長距離走なんです。何年も、何10年もかけて紡いでいくんです。もう
その夜だけの話じゃない。ほんと変わった奴ですよ俺は。ここで、Xとかインスタじゃない、こんな長い文を読んでここまで来てくれた人なら解るっしょ。よく
言います。くたばる寸前までのサウンドトラックをやってる。長い話なんです。その長い話をここぞの一瞬で分かち合う。それは一瞬であっても実はそこに来る
までの、遂に出会うまでの各々、個の毎日の積み重ねが含まれてる。詩は詩としてライブの場ってよりそれぞれの生活にこそ在る。そこ、生活から実際に体を
運んで待ち合わせる。観るには好きな自分だけの場所、1杯飲んだり、再会があったり、でも独りで。照明が暗くなってDYEが出てきて、あのまもなく札幌~っ
てね。そっからの時間。初めての人、久々の人、いつもの人も、そこでね、1番何が重要かというとやっぱり会ってなかった時間なんですよ。その間にそれぞれに
起こった事。良い事、悪い事。嬉しい事、悲しい事。そこと曲との照らし合わせです。ストレス発散ってのともちょっと違う。同じ曲を以前に観て聴いてた自分
自身の発見、そいつとの対話、そこから今の自分を知る、的なね。何なら人生の全体像の俯瞰にまで届きますよ。ライブで演る曲なんて大きな変化はないです。
長年で微妙な変化をしていくのです。はい、意図的です。そこで黙示しているのは人生なんで。キーになる曲、こっちも大事に配置して、いつも印象深く鳴らし
ます。それがかかった時に不意に出会う。同じ曲、違う今の自分。人生の機微。機会の機、微妙の微。今の自分がもう持ってないもの、逆に今の自分だけが持っ
てるもの、今日まで失ったもの、変わったもの、変わらないもの。過去、現在、そして、未来。つくづくTHA BLUE HERBだよね。俺もあなたも。俺等はさ。
情緒、それの似たものが好きな者達の集まり。いつもはもちろん、数年に1回だって大いに結構。俺のこの4ヶ月のように、離れてた距離こそが深める時間という
ものもまたある。未だまだの人はいよいよで。まだ全然間に合ってる。はい、今が1番良い。実際に更新中なんで。しっかり準備してステージで待ってます。
5月は6本。どこもそこならではのメンツに混ぜてもらってます。こっちも上記の手応えいただき、その気を新たに昂ぶっております。よろしくお願いします。
以下、4月の2本、名古屋と大阪のレポート。写真はこちらから。
名古屋。昨年は1度もライブ出来なかったんです。俺等と名古屋にそんな年はなかったんじゃないかという事態。しかしこっちは焦らずこの日に狙いを定めてた。
ここんとこずっとここ、今池ハックフィンでワンマンが続いてた。しかも今宵は45周年。ライブハウスで45年って凄いよね。更に対バンがbachoという。これは
激戦が約束された夜だってのは無論オーディエンスの皆さんとも共有済み。しっかり入って待ち構えてくれていた。俺等なりのハードコアで挑む先攻。2000年の
初上陸からここまで、曲や言葉の端々に印象的なエピソードが自然入ってくる。久々の再会でも、皆で未来へすぐぶっ飛べた。からの後攻bachoを経て、フロアは
すっかり解放区。最後に「LOSER AND STILL CHAMPION~NENASHIGUSA」。一瞬で沸点極めて散らせた夜。ありがとうございました。45周年おめでとう!
大阪。12年ぶりのSUNHALL。しかも昨年6月渋谷以来のLITTLE TEMPOとの饗宴。早くまた演りたかったんです。加えて大阪の腕利き達も大勢いて、オープン
早かったけど、最初っからもうずっと良き揺れ。アメ村は長年あちこち鳴らしてきましたが、ここSUNHALL、3度目なんですが、毎度爆発力がちょっと尋常じゃ
ないんです。こっちも驚いたわ。火に油を注ぎまくって60分であそこまで大炎上するのは滅多にない。ほんと途轍もない上がりでしたね。俺等と大阪、やっぱり
間違いないと実感させられました。からのLITTLE TEMPO。そんな騒ぎ散らかしたフロアをメロウに整えて、さあセッションです。今回も3曲。最幸でしたね。
そうとしか言いようがありません。あれはもう祝福。ご加護です。またああいう夜を過ごせるように希望を失わずに生きていきます。ありがとうございました。
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ILL-B
